日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

イ・ソリスティ・ディ・ヴェローナ (– I Solisti di Verona)コンサートに行ってきました(2024.4.26)@イタリア文化会館

2024年04月27日 | イタリアの歌・音楽
イタリア文化会館コンサートシリーズNo.10 イ・ソリスティ・ディ・ヴェローナ コンサート(Concerti di Tokyo Kudan Minami nr. 10 – I Solisti di Verona)に行ってきました(2024.4.26)@イタリア文化会館

 アニェッリ・ホールは本日も満席!


イタリア文化会館コンサートシリーズNo.10 イ・ソリスティ・ディ・ヴェローナ コンサート:

指揮者ガエタノ・デスピノーザ氏監修によるイタリア文化会館コンサートシリーズ第10弾は、イ・ソリスティ・ディ・ヴェローナによるコンサートです。

プログラムのパラフレーズトランスクリプションは、オペラや交響曲のレパートリーの傑作を室内楽として演奏したいという、イ・ソリスティ・ディ・ヴェローナのピアニスト、ロベルト・コルリアノの願いから生まれたものです。

 プログラム


Per la prima volta sono andata al concerto di "I Solisi di Verona" a IIC(Istituto Italiano di Cultura).
イタリア文化会館での「イ・ソリスティ・ディ・ヴェローナ」コンサートには初めて行きました

アレーナ・ディ・ヴェローナ管弦楽団(l’Orchestra dell’Arena di Verona)のメンバーによる室内楽 
ヴァイオリン(violino) クラリネット(clarinetto) チェロ(violoncello) ピアノ(pianoforte) の4名による パラフレーズ(le  parafrasi) トランスクリプション(le trascrizioni) の演奏です

ビゼー「真珠採り」 グノー「ファウスト」 ヴェルディ「椿姫」 リストの交響詩「前奏曲」ecc.

中でも心うたれたのは レオンカヴァッロ「道化師」の壮大なチェロとピアノのためのパラフレーズ (Leoncavallo/Corlianó  Parafrasi per violoncello e pianoforte dall’opera “Pagliacci”)   チェロのソロ演奏は悲劇的なフィナーレを迎え 会場にその音色がすみずみまでいきわたり 心がふるえました

ラストのボロディン「イーゴリ公」より「ポロヴェツ人の踊り(Borodin/Corlianó  Trascrizione delle “Danze Polovesiane ”)の 四重奏のためのトランスクリプション 
このいつまでもまわり続けるメリーゴーラウンドのような劇的なメロディーは 昔見たドイツ映画「嘆きの天使」で聞いたことがあるような... 映画の中で聞いた音楽は記憶に残りやすいのかも


この日本初演の場に居合わせたことを幸せに思います
Sono felice di poter essere alla sala di loro prima esecuzione in Giappone.

ヴェローナの人びとは人なつこく 私たち聴衆に向かって何度も手を振り別れを惜しむかのように 最後は投げキッスまで💕 なんと4曲もアンコールをしてくださったのです♪
I veronesi sono amichevoli, loro ci hanno  agitato le mani tante volte, anzi, alla fine hanno gettato un bacio💕 Adirittura, hanno fatto 4 volte Bis

キャンセル待ちでしたが行かれてよかったです😊
Ero in lista dell'attesa, ma che fortuna😊

開催のお知らせは こちら


 

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サルデーニャのラウネッダスとオルガネットのコンサートに行ってきました(2023.12.14)@イタリア文化会館アニェッリホール

2023年12月15日 | イタリアの歌・音楽

サルデーニャのラウネッダスとオルガネットのコンサートに行ってきました(2023.12.14)@イタリア文化会館アニェッリホール

 

サルデーニャの民族楽器 ラウネッダスオルガネットのコンサートに行ってきました 今年最後のイタリア文化会館のコンサートです:

イタリア文化会館コンサートシリーズNo.9 アンドレア・ピス(ラウネッダス)&ヴァンニ・マサーラ(オルガネット)コンサート

 案内の葉書

 

サルデーニャの伝統音楽は歌と楽器の2種類に分けられますが サルデーニャ楽器のなかで最も重要なのがラウネッダスです 三管の吹奏楽器で 起源は紀元前19~3世紀のヌラーゲ文明の時代まで遡ります

この楽器の特徴は口から息を吐きながら 同時に鼻から息を吸う「継続呼吸」あるいは「循環呼吸」(fiatto continio)と呼ばれる特殊な技法を用いて演奏されることで  音が途切れることなく続きます

3つの異なる長さの葦笛から作られ  1本目は「バシュ」あるいは「トゥンブ」と呼ばれる低音を奏でる長い葦笛 2本目の葦笛は「マンコーザ」と呼ばれ 1本目の半分ほどの長さで 左手で演奏されます

3本目は、「マンコゼッダ」と言い 2本目より少し短く 右手で演奏され最も高い音を出します 

ラウネッダスの演奏技法は非常に複雑で その習得には真剣さと絶え間ない努力が必要です 

ヴィッラプッツを中心に サルデーニャのサッラブス地方は豊かな曲目を守り 秀でた楽器製作技術を持った公認の巨匠たちの流派を今なお誇っています

サルデーニャでは 「オルガニットゥ」あるいは「ス・ズォーンヌ」と呼ばれるダイアトニック式オルガネットも人気です

歌や踊りの伴奏をする小さなアコーディオンで 20世紀のはじめごろからサルデーニャ音楽のほぼすべての曲で用いられてきました

特徴はダイアトニック式の音階に従って 丸いボタンひとつにつき2つの音を出す点にあります 

オルガネットは踊りのための楽器で  とくに「ス・バッル・トゥンドゥ」輪になって踊る人々をイメージさせる踊りの伴奏として愛されています

ラウネッダス奏者のアンドレア・ピス(Andrea Pisu)とオルガネット奏者のヴァンニ・マサーラ(Vanni Masala)が  ラウネッダスの宗教音楽のメロディーと  カンピダーノからバリガドゥ  マルギネからバルバギア  そしてログドーロからバロニア  サッラブスへとサルデーニャ島を横断する各地方のダンスを通じて  サルデーニャ音楽の伝統の旅路へと案内してくれました

   *     *     *

予定の1時間を大幅にオーバーし 1時間半も 曲目は10曲以上も連続して演奏してくださり 満席となった会場は皆さん大きな拍手とアンコールがいつまでも続いておりました💕 奏者のお2人は「Grazie!!」と何度も大きな声で応えてくださり 胸が熱くなりました😊

 

私も 2016年にIsola(日本サルデーニャ協会)主催の「儀式のパン(cuole di pane)」のイベントで初めてラウネッダスを聴き 子どもの頃から訓練を続けてきたラウネッダス奏者と話しましたが 息を吸いながら同時に吐くという技法は今も信じられない程で 3つの音が同時に響き 左の頬が大きく膨らみ 音は絶えることがありません バグパイプを 口を楽器として使いながら演奏するような感じでしょうか... 😲

帰りぎわに日本武道館では矢沢永吉のコンサートが終わったところで  白い衣装の人々の大群にびっくり...😲

 

 セアーダス・フラワーカフェ(自由が丘)のサルデーニャの伝統菓子セット🍩🍪

 

 コンサート終了後には完売!!

 

イタリア文化会館のクリスマスツリー🎄

 

イタリア文化会館コンサートシリーズNo.9 アンドレア・ピス(ラウネッダス)&ヴァンニ・マサーラ(オルガネット)コンサート は こちら

素晴らしいコンサートを開催してくださいましたイタリア文化会館様に心よりお礼申し上げます

 

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チューリップ結成50周年によせて...チューリップの『青春の影』...聞けば必ず泣いてしまうこの歌が息子の結婚式で流れ やはり泣いてしまいました😢

2023年09月29日 | イタリアの歌・音楽

チューリップ結成50周年によせて...チューリップの『青春の影』...聞けば必ず泣いてしまうこの歌が息子の結婚式で流れ やはり泣いてしまいました😢

 

チューリップ結成50周年のコンサートをテレビで見て 昔のことを思い出しました 

私にとって本当に本当に大切な思い出のしみ込んだ 何年も聞き続けた歌 

チューリップの『青春の影』... 今も聞けば涙が止まらなくなります

 

その歌を 2022年5月の息子の結婚式の時に 子供時代のスライドを流すシーンでBGMに使いたいと言われ 承諾しようか迷った末 「聞けば涙が止まらなくなるから...」と断りました😢 あまりにも大切すぎて...

 

この歌は私が 息子が幼い頃 日本で初めてのチェルノブイリの子供たちの救援活動を立ち上げた当時 毎日毎日聞き続けていた歌だったのです

ドイツが好きな私たち家族は 1989年11月9日ベルリンの壁崩壊直後に家族でベルリンに飛んで行き 現地でドイツの環境保護グループと知り合い 帰国後に縁あって 日本で最初のチェルノブイリ救援活動を始めました 

多くの方たちが助けてくださいました  

チェルノブイリの子供たちを救う小児病院やパトモス教会等の組織に日本初の募金を送り(1990.4.26 事故後4周年の日) 医薬品や救援物資を届け 心ある医師が派遣に応じてくださったり 温暖な千葉・鴨川でチェルノブイリの子供たちを静養させる「里親運動」を続けていたのです 

  写真:  チェルノブイリ救援の新聞記事(1990年) 2才だった息子と  

 

この 当時の私にとってはこの世の地獄ともいえる "チェルノブイリの地獄"と向き合い続けるために この歌はなくてはならないものでした

今も 聞くだけで30数年前の自分に ふっと戻れるタイムカプセルのような歌です

この『青春の影』は 漫画ばかり読んでいた高校生の頃ほんの少し聞いただけで おぼろげに覚えていただけなのに... タイトルも知らず歌詞もうろ覚えだったのに 救援活動が落ち着きを見せた1995年クリスマスの朝  20年の歳月を経て 夢の中でこの歌がはっきりと聞こえてきたのです 

 目覚めた私は泣いていました 

 

そして近くのCDショップに行き タイトルも知らないけれど チューリップの歌で...と出だしを口ずさんだら これですね  と店員さんがCDをかけてくれました 

その瞬間からもう私は涙が止まらくなり そのままCDを買って帰り 泣きながら何度も何度も『青春の影』を聞き続けました その姿を 小さかった息子はうしろから見ていて ちゃんと覚えていてくれたのですね... 

そして 結婚式のBGMで この歌を使いたいと言ってくれた 

ほんとにありがたかった 覚えていてくれたんだね...

 

でも この曲を流した瞬間泣き伏してしまうくらい とてつもない思いがあふれてきて  せっかくのスライドも見られなくなるし 化粧は崩れるし(笑) と思って 何度も何度も聞いて当日泣かないですむように練習したけど...

でも やっぱりどうしても泣いてしまう...  当時のチェルノブイリの状況が 今のウクライナの現状とシンクロしてしまって 涙が止まらなくなるのです😢

結局 息子も自分で聞いて泣いてしまったとのことで 別の曲『僕が作った愛の歌』を使うことになった と聞いていましたが... なんと結婚式当日...

  な なんと『青春の影』が流れたのです😲

 

せっかくの化粧は涙で流れてしまい😢もぉ~大変でした(笑) でも本当に心に残る結婚式でした💒

私の人生をこの歌で皆と分かち合えてよかったと... 今も時々泣きながらCDを聞いています

     *      *      *

これは 自伝漫画『白い大地(Die weiße Erde)』(チェルノブイリ事故後10周年/1996.4.26発行)の『クリスマスに見た夢』のラストシーンです:

 

 チェルノブイリ救援を終えた私のもとに 『青春の影』のメロディーとともに近づいてくる  アルベルト・ハインリヒ(サイボーグ004)

 

私は若い頃漫画を描いており サイボーグ009FC元本部スタッフ/石ノ森章太郎ファンクラブの古参会員でもあります

そして 子供の頃にアニメや漫画で知った 萬画家石ノ森章太郎氏の代表作『サイボーグ009』に出てくるドイツ人004 ... ベルリンの壁の犠牲者であり全身武器のサイボーグ... すなわち「民族問題とテクノロジーの犠牲者」の象徴でもある彼こそが 私がドイツと出会いドイツ語を始めるきっかけであり 原作者石ノ森章太郎氏もこのことを生前よくご存じで 新聞のインタビュー等でも話してくださっておりました

夢の中で涙とともに聞いた『青春の影』 あまりにも大切すぎて 自伝漫画『白い大地を自費出版(1996年4月26日)した際に JASRACに出向き著作権料をきちんと払ってきた(初体験!)

 

また 旧東ドイツチェルノブイリの子供たちの保養里親運動が始まったのは 壁崩壊から7か月後の 1990年6月でした 7月の通貨統合を前に 世の中が西独マルクに目がくらんでいる中にあって 多くの市民たちが 2500人ものチェルノブイリの子供たちを受け入れてくれたのです 

そのメンバーのひとりの女医さんを 当時我が家にお泊めしました 

彼女の 「自分が空腹でなければ 他人がどんなに空腹か本当にはわからないものよ」との言葉は 今も忘れられません  

     *      *      *

そして 還暦を過ぎた今 もうひとつ 涙なしには聞かれない歌があります

I dream」 これは 自分がいつか 愛する者たちを残してこの世を去らなければならない時を思い あるいは自分の家族が 自分がいなくなった後に自分のことを思い浮かべる時を思い浮かべながら聞いている曲です 切なくて涙が止まらない... 

どんなに逢いたくとも逢えなくなる切なさや苦しさ 毎朝のように見る不思議で 息が止まる程に苦しい夢 そして どんな孤独や悲しみにも微笑みながら生きるよ との言葉に 勇気づけられました 

 

チューリップの歌と出会えたこと 長い年月を経て再会し自分をここまで支えてきてくれたことに 心から感謝いたします 

財津さん チューリップのメンバーの皆さん 本当に本当にありがとう

チューリップ結成50周年によせて... 

 

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サルデーニャ出身のエンツォ・ファヴァータ・ザ・クロッシングのジャズ・コンサートに行ってきました(2023.4.13)@イタリア文化会館

2023年04月14日 | イタリアの歌・音楽

サルデーニャ出身のエンツォ・ファヴァータ・ザ・クロッシングのジャズ・コンサートに行ってきました(2023.4.13)@イタリア文化会館

 

昨日はエンツォ・ファヴァータ・ザ・クロッシングジャズコンサートを聴きに イタリア文化会館に行ってきました


サルデーニャのグループで サルデーニャの伝統的なサウンドに ライブエレクトロニクスを融合した独自の世界を披露してくれました

特にドラムのものすごい迫力!! 腹の底に響くドラムの音 ものすごいテクニック 圧倒されました

そしてアンコールでは ベナス(benas)というサルデーニャの木管楽器(strumento sardo)を披露していただきました 

(最初に見た時は ラウネッダスかと思いました)



イタリア文化会館コンサートシリーズNo.4 エンツォ・ファヴァータ・ザ・クロッシング こちら 

毎月のコンサートシリーズ 1月から毎回通っています


読み聞かせのイタリア語絵本も ここにある図書室でせっせと借りながら...📖

素晴らしいコンサートを開催してくださいましたイタリア文化会館様に 心よりお礼申し上げます

 

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イタリア文化セミナー「イタリアオペラと巨匠リッカルド・ムーティ、仮面舞踏会」に参加しました(2023.2.22)@吉祥寺LCI

2023年03月04日 | イタリアの歌・音楽

イタリア文化セミナー「イタリアオペラと巨匠リッカルド・ムーティ、仮面舞踏会」に参加しました(2023.2.22)@吉祥寺LCI

 

昨年はオンライン参加だったので 吉祥寺駅北口の新しいLCIを訪れるのは初めてでした😊 年に一度のイタリア文化セミナーは欠かさず参加しています

今年はイタリアオペラ リッカルド・ムーティ (Riccardo Muti 1941年ナポリ生まれ)の この3月の来日公演に照準を合わせてのテーマです! (昨年はポンペイ展に合わせてのテーマでした)

 

第1部:『イタリア・オペラの歴史』

オペラ(l'opera lirica)は メロドラマ(Melodramma)とも呼ばれました 

台本(il libretto)は台本作者(il librettista)によって書かれており 

'700年代はopera seria(上流社会)と  opera buffa(庶民の喜劇)に分かれておりました 

 

女性の声はソプラノ(soprano) メゾソプラノ(contralto o mezzosoprano) 

男性の声はテノール(tenore) バリトン(baritono) バス(basso)   それぞれの声は役によって分かれていました 

レチタティーヴォ(recitativi)は朗誦で 話すように歌います 

一方 アリア(arie)はとても難しいですが   最も重要なポイントです 

コンチェルタート(concertati) は幕の終わりの協奏曲ですね   

 

最初は宮廷(corti)で生まれ やがて劇場(teatro)で演じられました 

貴族の威信を高める目的で 発祥の地はフィレンツェ 

6~7世紀のCamerata de' Bardi というアーティストグループで  場所は

conte Giovanni Bardiの住んでいたpalazzo Bardi とのこと ガリレオの父も参加していたそうです

ルネッサンス時代には 多声音楽(musica polifonica)が主流で 複雑すぎるとのことから単声の曲(una voce sola)を好み ギリシャ悲劇(tragedia greca)の再興としてオペラが誕生したのですね 

1637年から商業的娯楽としてチケットを売るようになり 貴族から庶民にも広がりました

ヴェネツィアのサンカッシァーノ劇場(Teatro San Cassiano)が  最初の公共のオペラ劇場でした 

一番最初のオペラは 1598年の"Dafne"ですが 完全な楽曲は残っていないそうです

なので 1600年の"エウリディーチェ(Euridice)"が 現存する世界最古のオペラとのこと これは悲劇ですが Maria de' Mediciとフランス国王アンリ4世との結婚式で披露されたためハッピーエンドになっています 

初演はフィレンツェのピッティ宮殿(Palazzo Pitti)でした   台本にはメディチ家の紋章(stemma Casa dei Medii)があしらわれたそうです

クラウディオ・モンテヴェルディ(Claudio Monteverdi)が 「オルフェオ(Orfeo)」でオペラの新しいモデルを示しました 

 

700年代のオペラは 妙技のアリア(aria da "bravura")でそのテクニックが披露されました また シャーベットのアリア(aria di sorbetto)といって 端役が歌う間に観客たちがシャーベットを食べていたのだそうです😲 またホットチョコレート(cioccolata calda)も当時とても高価でした🍫

 

Eunuco は去勢(castrazione)された男子で 3オクターブ半もの音域を歌ったという「Farinelli」の映画もありましたね🎥 ←観たことあります😊 しかしその後禁止されました 

'800年代は 興行主(impresari)がオペラを開催し フランス語やドイツ語で書かれた楽譜も出版・販売されました

 

   *     *     *

 

第2部:『指揮者 Riccardo Muti』

マエストロは厳しい印象がありますが プーリア人の厳しさとともに ナポリ人のユーモアも持っています 

26才から81才の現在まで指揮をしていますが これは子供の頃はヴァイオリンとピアノを習っていたのを バーリ音楽院のニーノ・ロータ校長が満点で合格させてくれて 両親を説得してプーリアからバーリまで通ったそうです

そのうちに ナポリの音楽院の学長Jacopo Napoliが 指揮をしてみないか?と持ちかけたことがきっかけで生まれて初めて指揮に目覚め そして今の世界的に有名なマエストロ リッカルド・ムーティが誕生したのですね🌠

 ...このことを ラストに感想を聞かれた時に答えましたが "Se il direttore di そconservatorio non gli avesse consigliato a dirigere nell'orchestra, Riccardo non sarebbe diventato un dirigente molto famoso... と接続法を使って言えればもっとよかったかも(笑) 

 

そして さまざまなキャリアを経て ミラノ・スカラ座(la Scala)で指揮棒を振ります  音楽監督だったトスカニーニアンコール(il bis)を禁止し 電気も消して女性の帽子も禁止したそうですが 1986年12月7日ヴェルディのナブッコ(Nabucco di Verdi)でムーティがデビューした時は bisの声がリクエストの声が上がり迷った末 合唱団がOKしたので応じたとのエピソード...  他にも最後までカットしない 楽譜にない高音を入れない等 厳しい決まりがあったそうです

 

2004年に若者のためのルイージ・ケルビーニ・ジョヴァニーレ管弦楽団(Orchestra Giovanile Luigi Cherubini)を設立し 2015年イタリアオペラアカデミー(l'Italian Opera Academy)をラヴェンナに設立しました 2019年からは東京の春の音楽祭(Tokyo Spring Festival)で来日していますね

ヴェルディをほぼすべて演じることのできる唯一の指揮者として「ヴェルディの王(il re di Verdi)」(N.Y.Times)と称されました 

 

   *     *     *


第3部:『Verdiの作品:un Ballo in Maschera(仮面舞踏会) 』

これは ナポリのサンカルロ劇場の依頼で 実際に起きたスゥエーデンのグスタフ3世(Gustavo Ⅲ)の暗殺未遂事件を元に書かれたのですが フランスのブルボン王朝の支配から脱出して イタリア統一を支持していたヴェルディは公演禁止を言い渡されてしまい やむなくストーリーを変更し 主役をボストンのリッカルド伯爵に変えて 1859年にローマのアポロ劇場(teatro Apollo)で初演されました この劇場は今は泉と石碑のみが残っています 

主演のリッカルド(テノール)はホセ・カレラスやパヴァロッティが アメリア(ソプラノ)はマリア・カラスやガブリエレ・レヒナー等が演じており その素晴らしい歌声を聴かせていただきました💕

この「仮面舞踏会」のテーマは かなわぬ恋心 裏切り 嫉妬 許し 母性愛などですね 

仮面舞踏会(un ballo in maschera)」のあらすじは こちら

3人の先生方に貴重なお話をしていただき しばしオペラの余韻にひたったひとときでした💕 

セミナーは こちら

 

LCIの皆様 とても素晴らしいセミナーをありがとうございました!!

ちなみ"l'arte italiana dell'Opera lirica" イタリアオペラの歌唱の芸術は 

2023年のユネスコの無形文化遺産候補なのです 12月が楽しみですね💕

 


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「イタリア中南部の民族舞踊の言い伝え」のセミナーでpizzicaやtarantella su balu tundu等を見てきました(2020.7.5)@吉祥寺LCI

2020年07月12日 | イタリアの歌・音楽
「イタリア中南部の民族舞踊の言い伝え(I balli nell'Italia del centro-sud)」のセミナーでpizzicaやtarantella su balu tundu等を見てきました(2020.7.5)@吉祥寺LCI  


第1回目のセミナー「イタリア伝統SagraとBallo~北イタリア編 」に引き続き 後編に行ってきました 

私はひさびさに学校に出向きましたが zoomでもまた別の日に開催してくださったそうです!


イタリアではそれぞれの地方や村で 土地に根付いたまざまな民族舞踊が世代を超えて受け継がれています
この日はサルタレッロ  ラ・タムッリアータ ピッツィカ タランテッラ
そしてサルデーニャの Su Ballu Tundu について 映像つきで学びました

1. サルタレッロ (il saltarello)
 (上の写真)

古代ローマに流行った「saltatio」が起源とされます これはラテン語ですね
初めて「il libro sull'arte del danzare」(1465年/Antonio Cornazzano)という本に ルネサンス時代の貴族階級のダンスとして書かれました
そして17~18世紀には庶民の踊りとなり 稲刈りやお祭りで踊られるようになりました

求愛の踊り(ballo di corteggiamento)でしたが 当時は男女は互いに触れてはいけなかったため 
ハンカチを介してのみ繋ぐことができたそうです そしてのちに触れてよくなっても ハンカチは残りました♡

当時の楽器は zampogna これはのちにl'organetto(全音階のアコーディオン)が使われるようになったそうです
tamburello   tammorra charamella も使われました

今のサルタレッロは 円になって 男女のカップルが円の中心で踊ります
伝統衣装も見てゆきました 赤いハンカチーフが首やウエストに結ばれていますね

マルケ州のMontecosaro には Li matti de Monteco という舞踊団があります


2. ラ・タムッリアータ (la tamurriata)



カンパーニャ州の民族舞踊で タランテッラに似ています
タモッラ(tammorra)という楽器に由来した名前とのこと ← なんと実物を見せていただきました!!

← tammorra タモッラ
山羊などの動物の革がかなり硬いです~( ゚Д゚)

起源は不明ですがタランテッラよりも古いらしく マグナグラエキア(Magna Grecia)のヘレニズム時代の踊りにさかのぼるかもしれないとのこと
大地への崇拝で 畑仕事や動物を真似た振り付けが多かったそうです
そこで 「La Madonna delle galline」の伝説が紹介されました

16世紀に 宗教戦争で破壊を免れるために埋められたマドンナの聖画像(l'icona della Madonna)が 
なんと めんどり(gallina)が土をつついた場所から発見され 8回の奇跡が起こり 教会が建てられたというものです
そして 普段は黒い布で覆われた聖画像が 宗教行列(processioni)の時だけお披露目されるというのですね

パスクワの翌金曜から月曜までの4日間 タモッラ奏者(tammorrari)やダンサーが教会の広場に集まって 
山羊の皮でできた面を火であたためて柔らかくします ← 触ったらとても硬かったので納得(;´∀`)

日曜の宗教行列では 雌鶏や鳩を捧げたり 赤ちゃんをマドンナ像に近づけて祝福(benedetto)を受けます

 

そして月曜の日の出とともに 教会に入ってタモッラをマドンナの足元に置き 祭壇に背中を見せないように
後ずさりしながら教会を後にするのですが これは敬意を表する(rispetto)ためとのことです

ここでpausa♪


pausa では プーリアのドルチェ スプモーネ(Spumone)をvino dolceとともにいただきました♡  ← 強いので後半のセミナーが...(笑)

     *     *     *

後半です:

3. ラ・タランテッラ (la tarantella)


古代ギリシャの踊りに由来し ディオニソス(バッカス)やアポロ神に由来するとのこと
私はてっきり毒蜘蛛ダンスが起源かと思ってました~(;´∀`)
Tarantoの街で生まれた事象が普及したとのこと

時代とともに 神崇拝から 豊作を祈る踊りへと変わってゆきますが 中世では厳格な教会が なんとこの踊りを 
人々を悪事に誘惑するということで禁止してしまったそうです

それでも 夏場にはよく女性が毒蜘蛛(tarantola/ragno velenoso)に噛まれたりなどして具合が悪くなりましたが
(毒蜘蛛に噛まれると舞踏病が起こると信じられていたそうです)
蜘蛛の精霊に取りつかれた女性の呪いを解くために タランタ(taranta)の奏者が演奏して何日も踊らせたそうです
実際は 当時の女性は虐げられていたため病気になっていたのだそうですが その毒蜘蛛伝説のためにこの踊りは生き残っていったわけなのですね



il ballo oggi 今の舞踊:

4. ラ・ピッツィカ (la pizzica)


場所で呼び方も変わり カンパーニャ州ではtarantella プーリア州ではpizzicatarantaと呼ばれます
楽器は organetto violino tricche e ballacche mandolino nacchere(カスタネット) tamburello
そして変わっているのが putipù o cupa cupa という スペイン語風の名前の楽器です 

pizzicaの語源は pizzico(蜘蛛が刺すこと)だそうで pizzicaには3種類あるそうです:

pizzica tarantata o taranta  毒蜘蛛の毒を出す狂乱の踊りに由来し 足で地面を踏みつけるのは毒蜘蛛を踏む仕草です
pizzica de core   求愛の踊り カップルで踊り赤いハンカチ(情熱のシンボル)を使います
pizzica scherma   剣の舞 人差し指と中指で剣のかわりにしますが 昔はschermatore(ダンサー)のみに許された決闘の踊りで危険でした 
Torrepaduliで開かれるla festa di San Roccoで スケルマのピッツィカが見られるそうです
 


5. Su Ballu Tundu


サルデーニャのSu Ballu Tunduはサークルダンス(danza circolare)です
いつも日本サルデーニャ協会のfacebookで見ている 上半身を動かさずに足だけ動かす円舞なのです💛

 

異教徒(pagana)のダンスとして生まれ 1700年にキリスト教の教会でのダンスは禁じられますが
教会前の「サグラート(sagrato)」という前庭と 広場では踊ることができました 
上体は動かさずに足だけ動かし 同じ動きを同時進行させますが なんと女性たちはダンスが終わるまで
ずっと頭(こうべ)を垂れていなければいけないのです!!  ←他の人の動きが見られないので大変です!

楽器は サルデーニャ特有のlauneddas(ラウネッダス) そしてorganetto (アコーディオン) 
armonica(ハーモニカ)   flauto in canna(葦のフルート)など...

実はこのSu Ballu Tunduというサルド語が 今取っているカラブリア州出身の小説家カルミネ・アバーテの購読レッスンにも出てくる
「ballo tondo」 (円舞)に似ているので先生に聞いてみたところ カラブリア方言では sonu a ballu というそうです
カラブリア方言までは調べきれませんので 収穫でした~
(サルデーニャ語については サルデーニャ校のブースを担当していた頃に少しだけかじりました)

su ballu tundu は こちら

ダンスまでは自分では踊らないけど(笑) イタリア文化を知るよい機会でした(#^.^#)


     *     *     *

zoomだと 通学も不要で天気の心配も服装の心配もなく(笑) パソコンを切ればハイ おしまい! ですが 
こうしていつも駅までの帰り道を 色々と情報交換したりしながら いろんな初対面の方たちと楽しく帰ってきたことを思い出すと
やはり通学も捨てがたいなぁと思います💛 特に年に数回や月イチのペースであれば...

帰りに高円寺駅の日曜のスタンドで 金時草という加賀野菜を初めて買いました(#^.^#) 
初めて買う野菜を色々調べて料理するのってワクワクして好きです♪

実は3か月くらいステイホームで筋肉がだいぶ落ちてしまい 「筋肉は記憶力を高めるのに役立つ」というのをNHKスペシャルで見て
やはりそうか...と ここのところ記憶力が落ちているのに気づいていたので やはり外に出ないと と感じた次第です(;´∀`)
昨日は質問の時にイタリア語がスラスラ出てこなくて... 気づけばこの2月からイタリア人と喋っていなかったからなぁ~
(購読では話すチャンスはないので)

セミナーのお知らせは こちら

素晴らしいセミナーを開催してくださいましたLCI様に心よりお礼申し上げます



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「イタリア文化セミナー&ワークショップ イタリア伝統SagraとBallo~北イタリア編」に行ってきました(2020.3.15)@吉祥寺LCI

2020年06月02日 | イタリアの歌・音楽

「イタリア文化セミナー&ワークショップ イタリア伝統SagraとBallo~北イタリア編」に行ってきました(2020.3.15)@吉祥寺LCI


イタリアの民族舞踊についての少人数のセミナーに参加しました 第1回は北イタリア 第2回は 中部・南イタリアの予定です

民族舞踊とは プロではなく住民たちが踊り 引き継がれてきた踊りで 世界各地にオリジナルの民族舞踊があります 
今回は有名なものではなく 知られざる興味深いSAGRA(祭り)について その背景 意義 方言 文化 歴史の観点から分かり易く 映像と共にご紹介いただきました

L'etnocoreologia エトノコレオロジア これはダンスを研究する学問とのこと 初めて知りました!

初めての踊りは 先史時代(preistoria)にさかのぼります 儀式 疫病の拡大を防ぐ等... 当時は道具は使わず手や脚を打ちました

そして エトルリア人のダンス(danza etrusca) 葬儀でのフルート奏者(flautista) これはエトルスキ講座で見た絵ですね(^.^) 2本あるのです

次に ローマ人のダンス(danza romana) あまりダンスは好きでなかったそうで シリア人や奴隷たちに踊らせていたそうです 
  
*      *      *

次に 現代の北イタリアの伝統と舞踏について見てゆきました

まずはピエモンテ州(Piemonte)

Balli Occitani (オクシタンの踊り) Balli Tirolesi (チロルの踊り) Balli Staccati (スタッカーティの踊り)と 地域ごとに3つのグループがあります

楽器は タンバリン アコーディオン ハーモニカ フルート マンドリン リュート ザンポーニャ カスタネット等...

最初は Balli Occitani (オクシタニア地域の踊り)
ピエモンテ州とフランスとの国境あたりの地域で 侵略が少なかった地域です オック語が話されています

かのダンテも このオック語(Lingua d'oc) オイル語(Lingua d'oil) スィ語(Lingua del si')を研究していたそうです

またオクシタン地方(Occitano)の伝統衣装や旗等もご紹介いただきました

次はギロンダ(La ghironda) ハーディ・ガーディとも呼ばれる大きな楽器です 二人がかりで回して演奏していたそうです

剣士の祭り(Festa degli Spadonari)という 花をあしらったかぶりもの(copricapo)をかぶって剣(spada)を振り回す 春の訪れを祝う祭り そしてイヴレアのオレンジ合戦(battaglia delle arance) この起源は...領主が花嫁の初夜権を握っていたことにみんなビックリ( ゚Д゚)

ここで各地のカーニバルのドルチェの紹介となりました♪ chiacchiereしか知りませんでした~

"Fora l'ours" (Fuori l'orso) これは外からやってきた熊を 最初は叩いたりしますが最後は受け入れる祭りで 異人を受け入れるという祭りだそうです ちなみに熊は北イタリアでは重要なのだそうです

    *      *      *

次は ヴァッレ・ダオスタ州(Valle d'Aosta)です

ジニョー(Gignod)では 「Coumba Freide」(冷たい谷)という風変りなカーニバルがあります 
これは1800年代にここの渓谷を通ったナポレオン軍の軍服をイメージした赤い服に お花で飾られ厄除けの鏡をつけた帽子を被って 春の到来を表す熊も交えてパレードします 山の上なので寒そう~( `ー´)ノ


次はロンバルディア州(Lombardia)です
パリオ(palio)と言えばシエナが有名ですが これは街の地区対抗レースで 勝者に送られるドレープの入った布(drappo)が語源とのことです ちょっとトーガみたいですね♪

踊りの時の接触が時代とともに減り 中世ではコンタクトはネガティブとして 手だけ触れるくらいに変化していったそうです

12月13日に子どもたちにプレゼントを贈る サンタルチア祭(Festa di Santa Lucia)についても伺いました シチリアが起源なのですね


次は トレンティーノ・アルトアディジェ州(Trentino Alto Adige)

チロル(Tirolo)は オーストリアとイタリアの間に位置し 1918年にイタリア共和国の領土となりました
イタリア語 ドイツ語 そして消滅のリスクのあるラディン語(Ladino)が話されています 
ここのチロルの踊りや伝統衣装は ドイツやオーストリアとよく似ていますね!
女性のリボンが左は未婚というのをきいて シュヴァルツヴァルトのBollenhutという帽子のボンボンが 独身と既婚女性で色が違うのと ちょっと似ていると感じましたね( *´艸`) 

チロルのシュッツェン(Gli Schützen tirolesi)も オーストリア時代のような衣装ですね

Schuhplatter というバイエルン州とチロル地方のフォークダンス この映像を見て NHKドイツ語講座でやっていたのを思い出しました!! 靴の裏を掌で叩くのです

  *      *      *

ヴェネト州(Veneto)

12月5日のサン・二コラ(San Nicola)   Krampusという悪魔が悪い子に罰を与えるのですね 

Panevin という新年の祭りでは古い木々等を燃やすそうで 語源はpane e vinoとのこと ケルト民族が起源で 火の方向で占うそうです

フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州(Friuli Venezia giulia)

1947年2月10日にイタリア共和国に入り イタリア語 スロヴェニア語 ドイツ語 フリウリ語(friulano)を話します 

ここでは バルコラーナ祭り(La Barcolana)という船の祭りがありますが 1969年から毎年10月にトリエステ湾で国際的なセーリングレガッタが行われるのですね

フルラーナ(La Furlana) これは州の名に由来して激しいダンスを踊ります 伝統衣装もオーストリア風です

カルソ(Carso)は スロベニア国教近くで 結婚式を表すNozze Carsicheという祭りが2年に1度の8月に行われます

Fasin la mede という干し草の借り入れ祭り(fienagione)もあります 

*      *      *

エミリア・ロマーニャ州(Emilia romagna)

I balli staccati という伝統舞踊は 跳ぶようなダンスです
リッショ(Il liscio)という大人しいリズムの踊りは 今も踊られているとのこと
ギャロップ(La Galoppa) は 馬のギャロップをまねて集団で踊ります
そして傑作なのはせむし男の踊り(Ballo dei gobbi) ケンカしながらぐるぐるまわります(;・∀・)

また 6月には かの「イタリア料理大全」を発行したイタリア料理の巨匠 ぺリグリーノ・アルトゥージ(Pellegrino Artusi)へのオマージュとして Festa Artusianaが 生まれ故郷のフォルリンポポリ(Forlimpopoli)で開催されます 

リグーリア州(Liguria)


ここで有名なのは アメリカ大陸を発見したジェノバ出身の探検家クリストファー・コロンブス(Cristoforo Colombo)ですね

トレスコーネ(il trescone) 叩く(thriskan)という意味の 手足を叩いて踊る農民の踊りや ほかにもジェノヴェーゼ・ペースト作りの世界選手権 そしてサン・レモ音楽祭(Festival di Sanremo)) (70回目!) 花祭り(Festa dei fiori)もありますね

すごい盛りだくさんでした!! ありがとうございました💛

pausaでは カーニバルの揚げドルチェと Vin brulè (ヴィン・ブリュレ ) をいただきました
これはドイツのグリューワインと似ています♡



セミナーはこちら

次回のセミナー「イタリア南部の民族舞踊の言い伝え 」(2020年7月 5日(日))は こちら

* 素晴らしいセミナーを開催してくださいましたLCI様に心よりお礼申し上げます


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Roby Facchinetti-「私は生まれ変わるだろう、あなたは生まれ変わるだろう(Rinascerò, rinascerai)」の歌を聴いてください

2020年05月03日 | イタリアの歌・音楽
Roby Facchinetti-「私は生まれ変わるだろう、あなたは生まれ変わるだろう(Rinascerò, rinascerai)」の歌を聴いてください



「テレビで同郷の人々の遺体を運ぶ軍用トラックの画像を見た後で」Robyは話します
「私は感情に圧倒され、叫びと怒りが私をピアノに向かわせ、僅かな時間で音楽が生まれました。
曲名は「私は生まれ変わるだろう、君は生まれ変わるだろう」。

それはインスピレーションと必至性において、我々の街のために特別な何かをしなければならないと感じました。
このような衝撃的な状況の中で... 
私はステファノに電話して、プロジェクトの協力を要請し、感じたことを完璧に表現する歌詞を彼に任せました。
曲と歌詞の完璧な融合です。

この歌は復活と希望の願いであり、亡くなった人とその家族に捧げます。
そして人々の利益のために絶え間なく働いているすべての人々に対する感謝です。
医師、看護師、すべての医療関係者は 今日の我々のヒーローとヒロインであります。
そして決してあきらめない街への祈りです。」


特にCovid-19の深刻な打撃を受けたベルガモ市において、コロナウイルスによる緊急事態を支援するために生まれた曲は、ダウンロード、著作権、編集権(Facchinetti / D'Orazio)からの収益は、すべて医療機器の購入のためにベルガモのヨハネ23世病院を支えるために寄付されます

Youtube等通じた再生のたびに、広告、著作権など、すべての収入が ベルガモの医療崩壊を救うための
寄付金となります
一度でも多く再生していただければと思います
5分間の命の曲です。どうぞよろしくお願いします


   *     *      *


あのベルガモの映像が思い出されて 涙なしには最後まで聞けませんでした...

映像に出てきた人々の中で 一度だけ取材させていただいたことのあるシェフが写っていたように思いますが 
涙で確認できませんでした... お元気でしょうか

Roby Facchinetti-「私は生まれ変わるだろう、あなたは生まれ変わるだろう(Rinascerò, rinascerai)」の歌は こちら

詳しくは こちら
今 あちこちで広まっています


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パルマ王立歌劇場ライブビューイング ヴェルディ・オペラDVD上映会「リゴレット」に行ってきました(2020.1.30)@イタリア文化会館

2020年02月04日 | イタリアの歌・音楽
パルマ王立歌劇場ライブビューイング ヴェルディ・オペラDVD上映会「リゴレット」に行ってきました(2020.1.30)@イタリア文化会館

ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)生誕200年を記念して パルマ王立歌劇場2012年に制作したDVD集「TUTTO VERDI」から「リゴレット」を上映してくださいました 

オペラ評論家の香原斗志氏による解説を聞いてから 満席のアニェッリ・ホールで2時間にわたる上映を満喫いたしました

「リゴレット」は 2008年10月パルマ王立歌劇場にて収録されたものです

マントヴァ公爵:フランチェスコ・デムーロ
リゴレット:  レオ・ヌッチ
ジルダ:    ニーノ・マチャイゼ  ほか

出演者のうち2名が今来日中とのこと リゴレットはヴェルディが ヴィクトル・ユゴーの戯曲『王は愉しむ』を原作として書かれたオペラです
原作者ユーゴーさえオペラ化に反対したこの作品は 封切り予定1ヶ月前に許可が下り 1851年3月にヴェネツィアのフェニーチェ座で初演を迎えました 
呪い(maledizione)がテーマこの作品は ヴェルディ中期の傑作で その後椿姫等へと続きます

ラスト リゴレットが殺し屋から袋詰め死体を受け取るも 死んだはずの侯爵の歌声が聞こえてきて驚愕し 袋を開けると中には愛する娘ジルダが虫の息で... との場面は特に印象的でした 

リゴレットのレオ・ヌッチの円熟の歌声は実に素晴らしく 娘ジルダ役のニーノ・マチャイゼも 透き通るのびやかな歌声が長く長く劇場を包み込みます 聞いていてうっとり... 映画なのでアップも多くて💛 


この日は図書館にも立ち寄り ナタリア・ギンスブルグ カルミネ・アバーテの小説・エッセイを何冊かパラパラとめくり 私にも読めそうかどうか確認してきました~ ダンテの「神曲」はやはり難解ですね~ 
日伊協会賞でいただいた受講券で購読のレッスンを取ろうか思案中♡

映画は こちら

素晴らしいイベントを開催してくださいましたイタリア文化会館様に 心よりお礼申し上げます

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エクストラヴァガンツィア・デュオ(Extravagantia Duo) チェンバロ&ギター コンサートに行ってきました(2020.1.22)@イタリア文化会館

2020年01月28日 | イタリアの歌・音楽
エクストラヴァガンツィア・デュオ(Extravagantia Duo) チェンバロ&ギター コンサート(Concerto di clavicembalo e chitarra)に行ってきました(2020.1.22)@イタリア文化会館


年明けに初めてイタリア文化会館のコンサートに行ってきました あちこち廻って挨拶したりしながら コンサートではチェンバロとギターの音色にひさびさに癒され 帰りにCDを買って帰りました💛

今日のコンサートは ルイジ・アッカルドLuigi Accardo(チェンバロ/clavicembalo)と フランチェスコ・モルメンティ Francesco Molmenti(ギター/chitarra)からなるエクストラヴァガンツィア・デュオ(Extravagantia Duo)が 2019年4月J.S.バッハ「6つのトリオ・ソナタ(チェンバロとギター版)/J.S.Bach Six Tric Sonatas BWV 525-530」をリリースし 収録曲から3曲と ヴァイスのパッサカリアニ長調 ラピスの12のチェンバロ・SONATAより第3番を演奏するものでした

これはもともとオルガンのために書かれた作品を チェンバロとギターという斬新な組み合わせで演奏しています
また このコンサートで使われたチェンバロは フランコ・バルッキェーリ作の『ルッカース1612復刻版』で 2019年9月から草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルより貸与されているもので 緑のボディのクラシックなチェンバロは初めて見ました♡

アンコールは ボッケリーニのファンダンゴで とても迫力がありました さらにもう1曲! アンコールの曲は短いけどリラックスして演奏していて 心に残りますね...

この日買ったチェンバロとギターのCD「J.S.Bach Six Tric Sonatas BWV 525-530」は 長年ギターを習っていた家族への誕生日プレゼントにします 子どもの頃からいつも聞いていたクラシックギターの音色を この日久しぶりに思い出しました...



エクストラヴァガンツィア・デュオのコンサートは こちら

素晴らしいコンサートを開催してくださいましたイタリア文化会館様に 心よりお礼申し上げます


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オカリナ楽団「ゴブ (Gruppo Ocarinistico Budriese)」 2019 の来日公演!!(2019.6.29~7.7)@三鷹他全国各地

2019年06月11日 | イタリアの歌・音楽
オカリナ楽団「ゴブ (Gruppo Ocarinistico Budriese)」 2019 の来日公演!!(2019.6.29~7.7)@三鷹他全国各地


オカリナ発祥の地 イタリア“ブードリオ”

約150年の歴史を持つ 元祖オカリナの伝統を継承する オカリナ楽団!

ゴブ Gruppo Ocarinistico Budriese 2019:


2019年7月7日(日) Open 13:30 / Start 14:00
会場: 三鷹市芸術文化センター 風のホール
東京都三鷹市上連雀6-12-14
料金/全席指定 [一般] 4,000円 [小中学生] 500円
他 各地で公演予定

オカリナが ブードリオで初めて作られたのは1853年
その11年後に Gruppo Ocarinistico Budrieseは結成されました

異なる7つのサイズのオカリナを巧みに操る彼らは オカリナ生誕の地 ブードリオ(エミリア=ロマーニャ州)を代表する楽団というだけではなく
2011年にはイタリア文化省によって文化遺産に認められ  イタリアを代表するアーティストとして 
これまで国内外で 800回以上の公演を成功させています

詳しくは こちら

オカリナって イタリア発祥なんですよね~(#^.^#)
聞いてみると まるで小鳥のさえずりみたいで可愛くて... 
いろんな大きさのオカリナがあるんですね!!



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サンレモ音楽祭Sanremo Giovani受賞アーティスト東京公演に行ってきました(2019.4.3)@イタリア文化会館

2019年04月05日 | イタリアの歌・音楽
サンレモ音楽祭Sanremo Giovani受賞アーティスト東京公演に行ってきました(2019.4.3)@イタリア文化会館




一生一度の(?) 「サンレモ音楽祭Sanremo Giovani受賞アーティスト東京公演」に行ってきました
九段下の駅からイタリア文化会館に行くまでは 夜桜がとても綺麗で大変な人出でした

 ← 千鳥ヶ淵の夜桜♡

この日は満席で立ち見も出て そのためライブ映像が配信されたとのこと それはそうでしょう~(^.^)
館長挨拶 大使挨拶に続き 登場したのがNHKイタリア語でおなじみのマッテオ・インゼオ先生!! 司会&通訳を務めます

2018年12月20、21日の2夜にわたり開催された 新人歌手の登竜門とされるSanremo Giovaniでの受賞アーティストたちが世界をめぐる このワールドツアーは
チュニス 東京(アジアで唯一) シドニー ブエノスアイレス トロント バルセロナ そしてブリュッセルと続きます

← イタリア文化会館入口のポスター

ワールドツアーの芸術監督で 作曲家のマウリツィオ・フィラルド氏の解説によると 1951年から続くサンレモ音楽祭は
ここのところ若者(giovani)に力を入れているとのこと 

会場も音楽好きの方たちでぎっしり とても盛り上がりました♡

エイナール(Einar) 
キューバ生まれ ブレッシャ在住 さわやかな歌声です バックに映像が同時に流れます 
ラ・ルア(La Rua) 6名のグループで とてもパワフルで若くて躍動的でした 
そしてニヴィンヌ (Nyvinne)  多国籍で何か国語にも通じて作詞も手がけ 様々な楽器を演奏するとのこと この日はフランス語でも歌ってくださいました
デスケーマ(Deschema)  5名のグループで やはり実にパワフルで躍動的です

ラスト フィナーレは全員がステージに上がり aventuraの曲を歌いましたが エイナール そして2グループのボーカル2人の3人がそろって歌うチームワークの良さはさすがです
ぼくらはイタリア人 という歌詞の歌は イタリア人にとってとても大切なものだとのこと いつまでもメロディーが耳に残りました

大変素晴らしい 貴重な機会をくださいましたイタリア文化会館様に 心よりお礼申し上げます   


詳しくは こちら

ライブ配信は こちら



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星美学園短期大学 公開講座「イタリアの歌(カント)の世界-カンツォーネだけじゃない!? イタリア民謡の多様性-」に参加して様々な歌を聞いてきました(2018.12.1)@星美学園短期大学

2018年12月20日 | イタリアの歌・音楽

星美学園短期大学 公開講座「イタリアの歌(カント)の世界-カンツォーネだけじゃない!? イタリア民謡の多様性-」に参加して様々な歌を聞いてきました(2018.12.1)@星美学園短期大学

イタリアといえば「オペラの国」というイメージがありますが イタリアは実は民謡の宝庫でもあり しかもカンツォーネとして有名なナポリ民謡だけでなく 北から南まで地方ごとに 実にユニークな民謡があるのですね 
この日はイタリア各地の民謡を 音源や映像とともに満喫してきました!

      *     *     *

私はこの10月にイタリア文化会館で聞いた サルデーニャの音楽グループ「Galanìas」のコンサートで買ったCDもこの日持って行きました( `ー´)ノ

やはりありました! 8.のサルデーニャの子守歌アンニンニア(Anninnia) これは多分コンサートで聞いた記憶があります またユネスコの無形文化遺産となった「カント・ア・テノーレ(canto a tenore)」もありました♡ 

講座では スライド 音源 映像 そして現物の楽器もご持参くださり ダンスのステップまでご披露してくださり♡ そして最後は歌に合わせてみんなで口ずさみ すっごく印象的な講座でした!!

1. ロンバルディア州クレモナのヴィロッタ(villotta)

ヴィロッタは女声三声ですが 踊りの歌でもあります 「平行三度唱」が北部の歌(カント)の特徴だそうです 

1967年の音源を聞かせていただきました (歌い手がいなくなってしまう前に 研究者が音源を録音・収集したのだそうです) 

バグパイプ(北イタリアでは一般にピーヴァ/piva) チャルメラ(イタリア語ではチャラメッラ/ciaramella) 小型アコーディオンのオルガネット(organetto)の写真も見せていただきました 

また1949年制作の映画「にがい米(riso amaro)」の映像も懐かしく見ました 田植えの仕事中は話ができないため 歌で言い争いをしたシーンで つまりは仕事歌ですね


2. ロンバルディア州のカンタストーリエ(Cantastorie)


吟遊詩人であるカンタストーリエ(今はもういないそうです)が アコーディオンやシンバル・ドラム類タンバリン ギター等に合わせて 悲しいダム建設現場事故「マットマークの悲劇」を歌います 人々はそれをニュースとして聞くのですね お金は歌だけでなく 歌詞(事件等のストーリー)の書かれたチラシを売ることでも得ていたそうです

3. カンパーニャ州のタンムッリアータ(Tammurriata)

ナポリあたりのタンバリン(tammorra) またトリッケッバラッケ(tricchebballacche)という木を打ち鳴らす楽器に合わせて踊ります

オリーブの木の手作りのカスタネット(castagnette)も回していただきました♡
旋法と はりつめた発声が独創的で タランテッラ(毒蜘蛛ダンス) のステップを踊っていただきました! 激しい振りで 若くないと踊るの大変です...

また 背丈ほどもあるザンポーニャ(zampogna)等も...

4. バジリカータ州マテーラの女声独唱(UĚJ-ELÌ)

これも研究者が音源を収集したもので 1954年の少女の民謡を歌う音源を聞かせていただき 旋法と はりつめた声が印象に残りました 

5. シチリア州パレルモの御者の歌(carrittera)

シチリアの中でも高度に発展した独唱のひとつで 御者同士で歌を競い合っていたそうで 馬車の音も聞こえてくる とても臨場感あふれる歌でした (1954年)

旋法的で はりつめた発声 無拍の歌で メリスマというこぶしをきかせています 

6. シチリア州カルタニセッタの 硫黄鉱山の歌 (surfarara)

劣悪な環境で働いていたシチリアの最後の硫黄鉱山が 1970年代に閉鎖されるまで 仕事のつらさを忘れるために歌った歌です
つらい気持ちを吹き飛ばすために歌うしかなかったとわかるような 男性独唱の歌声でした 「忘れる」はscuordum,scurdavu というシチリア方言のようです

旋法 はりつめた発声 そして無拍(拍子がない)歌で メリスマというこぶしをきかせています 

無拍の生まれた背景は歌・声楽とのこと 言葉(歌詞)を節づけて歌うには 歌い手の息の長さにあわせながら歌う方が自然で たとえばクラシック音楽の源泉であるグレゴリオ聖歌も無拍の歌です
一方 拍子は踊りのための音楽から生まれ 踊りのステップから2拍子 3拍子といった拍子拍が出てくるとのこと


7. シチリア州カルタニセッタの口琴 マッランザヌ(marranzanu)

この口琴はシチリアでは「マッランザヌ」といいますが サルデーニャの口琴は 「サ・トルンファ(sa trunfa)」と言います (GalanìasのCDにも収録されていました)

マッランザヌを実際に持ってきてくださり演奏してくださいました!!
この「マッランザヌ」は鉄製の小さな楽器で 弁をはじいて出した基音を 口の中で形を変えながら自然倍音を響かせるというもので 大変興味深いです

アイヌのムックリ(竹製)等 口琴はアジアを中心に色々な国にありますが 一番盛んなのはモンゴルの方だそうです  
(注: 「トゥバ共和国」など モンゴルとロシアにかかる中央アジア北部で口琴が盛んです/講師より補足)

8.シチリア州カターニァの子守歌 アンニンニア(Anninnia)

イタリア語で子守歌はニンナ・ナンナ(ninnananna)といいますが サルデーニャ語ではアンニンニア(Anninnia)というのですね

3つの音(ソ、ラ、シ)くらいで構成されていて それがサルデーニャ音楽の核とのこと
多分 これがGalanìasのコンサートで聞いた子守歌だと思います♡ とても素朴な歌でした

9. サルデーニャ州のカント・ア・テノーレ(canto a tenore)


サルデーニャ島中部の男声四重唱 旋律はオーゲ(oche) voceのことですね 
そしてあとの3人は ハーモニー(mesu oche, contra, bassu)で ビン、ボン、バン等のハーモニーを歌います 風の音や山羊の声等をまねたりもするそうです 私はいつもネットで聞いています♡ サルデーニャでは 小さな子供でも踊るのです♡

踊り(ballo)の為のテノールで 皆が踊りたそうにしている間は ずっと歌っているのだそうです!
このステップも披露してくださいました 丸い大きな踊り手の円が 少しずつ震えながら動いてゆくのだそうです

そしてこのカント・ア・テノーレは 2005年に ユネスコの無形文化遺産に選ばれました!!

ラウネッダス(launeddas *音が出ます)も バックに流れていました 

循環呼吸奏法(fiato continuo)」の技術を小さい頃から学ぶのだそうです これは私は「サルデーニャの儀式のパンのセミナー&初めてのラウネッダス演奏&タロスでビュッフェランチ (2016.10.2)@日本サルデーニャ協会」のイベントで初めて聞きました 息を吸うのと吐くのを同時に行うという神業のようなものです

そして サルデーニャ(イタリア全般もそうですが)の伝統が 否定から再興へと変化していったことも聞きました

戦後は伝統の否定で サルデーニャ人としての劣等感から 伝統的な祭りなどが衰退してゆき この時とにかく音源を収録・収集したのだそうです 
そして70年代伝統の再評価がなされ ローカル・ラジオやテレビ局の放送が始まりましたが 中でも「Sardegna Canta(サルデーニャは歌う)」という番組は40年以上 今でも続いているそうです!!


最後に Andrea Parodiが歌う「Non Potho Reposare(僕の心は休みなく)」を 参加者みんなで口ずさんで終了しました!! やっぱり歌うって気持ちいいですね(#^.^#) この歌はサルデーニャの第2の国歌ともいえる歌なのですって 

この歌は アンドレア・パローディがTAZANDA(タゼンダ)というグループでリリースしたCD「Il sole di TAZENDA」の中に入っています


また来年を楽しみに 今まで知らなかったイタリアを知ることのできる公開講座も今年はこれで終了 名残惜しいです...


公開講座「イタリアの歌(カント)の世界-カンツォーネだけじゃない!? イタリア民謡の多様性-」は こちら

すばらしい公開講座を開催してくださいました星美学園短期大学様に 心よりお礼申し上げます

* 写真はサルデーニャの ラウネッダスの演奏 (渋谷Tarrosにて)


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サルデーニャのコンサート「Galanìas」に行きラウネッダスを聞いてきました(2018.10.11)@イタリア文化会館アニェッリホール

2018年10月12日 | イタリアの歌・音楽

サルデーニャのコンサート「Galanìas」に行きラウネッダスを聞いてきました(2018.10.11)@イタリア文化会館アニェッリホール


ひさびさに訪れたイタリア文化会館 アニェッリホールは満席となり コンサートの最後には聴衆と演奏者がひとつになった 素朴で心温まるサルデーニャの「テアトロ・アクトレス・アリドス(Teatro Actores Alidos)のコンサートGalanìasで サルデーニャの心をたっぷりと味わってきました:

サルデーニャ語で「美」や「貴重さ」を意味するGalanìas(ガラニアス)がタイトルのこの公演は 歌 踊り 楽器演奏 そして映像上映から成っています

中心は女性5人組のポリフォニー・コーラスです
サルデーニャには子守歌をはじめ 宗教儀式や農作業 そのほか生活のさまざまな場面で 歌を歌う慣習があります

この公演では サルデーニャの伝統的な歌を独自にアレンジした作品を 伝統楽器ラウネッダスの演奏とともに披露します


と 紹介文にあるこのコーラスですが 歌詞はすべてサルデーニャ語で 字幕が日本語とイタリア語で映し出されます ポリフォニー・コーラスとは 複数の独立した声部(パート)からなる音楽のことです

そしてラウネッダス(launeddas)を久々に聞きました!!  
2本の笛を口に含み 2つの異なる音色を演じるのは今回が初めてです
頬が膨らむのですが 長年の訓練を必要とする サルデーニャの民族楽器です
演奏者のOrlando氏の服も サルデーニャの民族衣装です 

ラウネッダス: 3本の管のうち短いものは高い音 長い2本の管は高い音が出ますが 頬に空気をためて3本の笛を 息継ぎなしで吹き続ける循環呼吸奏法(fiatto continuo)という特殊技術なのですが これは演奏者によると「小さい頃から何十年も習ってきた」技術なのです (バグパイプの袋に空気をためますが こちらは頬の中にためるわけですね)

この時の演奏は こちら


また アイヌのムックリという口の中で振動させて演奏する「口琴」に似た楽器 trunfa その他にもtriangulu, sulittu なども初めて聞きました 
アイヌのムックリと似ている楽器がサルデーニャにあるなんて知りませんでした!

春の種まきの時に歌う歌では かごを揺らしながら歌い 最後には なんとそのかごの中の穀物の種を パーッと観客席に投げるパフォーマンスにビックリ!!

他にも 太鼓を叩いたり(チラシの写真) コーヒーミルやすりこ木等で様々な生活の音を出したり 子守歌 幼い子どもの葬式の歌 結婚の歌 生活や儀式の中に溶け込んださまざまな歌や演奏を 時には昔の映像を映しながら披露していただきました

マモイアーダの黒い ちょっと怖いお面も出てきました そして小人が演奏者に近づいて 最後はおどけて拍手をするさまを コーラスの女性たちがにこにこ見ているのです ほんとに楽しんでいるんだなぁって感じて 私も嬉しかったです


そしてラストは 聴衆と一緒になって楽しい歌を歌いました リフレインのところは簡単で歌っていて楽しく 歌を歌ったのはひさびさだなぁ...と 心の鎧が取れた気がしました

鳴りやまぬ拍手のあと アンコールを経て 一人ひとりの紹介とともにコンサートは無事終了し "Actores Alidos"のCDを買って帰りました 

 ← 「Galanìas」のCDを買いました♡

皆さん感動されてて多くの方が なかなか手に入らないこのCDを買っていました 私も久々にサルデーニャの音楽を堪能できて 本当に行ってよかったです 

イタリア文化会館ではサルデーニャの演奏が時々行われますが とても心温まるのです サルデーニャの人って 何人か知っていますが 自然の中に包まれて育ってきたからか おおらかで心優しい人が多いのですよね 

この日は秋学期最初の週で 元のクラスメートたちにも久々に会えました♡ 


Galanìas は こちら


素晴らしいコンサートを開催してくださいましたイタリア文化会館様に心よりお礼申し上げます



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ミニコンサート「震災から7年。福島・相馬子どもオーケストラからイタリアの皆様に感謝の気持ちを込めて」に行ってきました(2018.4.5)@イタリア文化会館

2018年04月05日 | イタリアの歌・音楽
ミニコンサート「震災から7年。福島・相馬子どもオーケストラからイタリアの皆様に感謝の気持ちを込めて(Soma Children's Orchestra in concerto)」に行ってきました(2018.4.5)@イタリア文化会館


今日は途中からでしたが ミニコンサート「震災から7年。福島・相馬子どもオーケストラからイタリアの皆様に感謝の気持ちを込めて(Soma Children's Orchestra in concerto)」に行ってきました!s

エル・システマ1975年 南米ベネズエラで、子どもたちを犯罪や非行 暴力などから守ることを目的に始まった音楽教育プログラムです
現在ではイタリアを含む70以上の国・地域でエル・システマの理念に基づいた音楽教育が実施されており、今までに70万人以上の子どもたちが参加しています

日本では 2012年5月に福島県相馬市で 東日本大震災で被災した子どもたちからなる相馬子どもオーケストラが創設され エル・システマジャパンとして活動を開始しました
エル・システマのなかでは 自然災害で被災した子どもたちを対象とした世界初のプロジェクトです

現在 オーケストラには約70名、コーラスには約60名の子どもが参加しています

2014年
にはイタリア・クレモナのストラディバリ弦楽器製作学校から ヴァイオリン4台とヴィオラ1台が オーケストラに寄贈されています
今回 イタリア大使館の招聘により 相馬子どもオーケストラがミニコンサートを開き ヴィヴァルディ コレッリと、 今年 没後150周年となるロッシーニの曲を演奏します

プログラム:

A. ヴィヴァルディ(1678-1741) 「調和の霊感」より第6番 イ短調
A. コレッリ(1653-1713) 合奏協奏曲 第4番 ニ長調
G. ロッシーニ(1792-1868) 弦楽のためのソナタ第6番 ニ長調より 第2楽章アンダンテ・アッサイ


相馬市からやってきた16人の子どもたちはみなとても純真でまっすぐで 見ていて心が洗われるようでした 演奏もさわやかで素晴らしく 聞いていて心が晴れ晴れとしました
会場はほぼ満席 その拍手に込められた聴衆の皆さんの熱い思いを感じました ホワイエには募金箱もありました 

そしてアンコールは バッハのG線上のアリア...これは東日本大震災で亡くなられた方がたの追悼 そしてこの3月末に亡くなられた エル・システマジャパンの創設者ホセ・アントニオ・アブレウ博士を悼んで演奏されました この曲はほんとに心に染み入りますね...涙が出そうでした

終了後 高円宮久子様がお帰りになられます とのアナウンスがありビックリ!! いらしてたのですね... 偶然 若い頃職場で少しご一緒させていただいた高円宮様のことを 音楽を聴きながらふと思い出していたのです 

若い頃の思い出が 演奏を聞きながらよみがえっていたら...同じこのアニェッリホールに久子様がいらしていたとは...不思議ですね 

このあとイタリア文化会館のあちこちに立ち寄ってから すぐ向かいの二松学舎大学の食堂で 素晴らしい眺めを見ながら 友人とランチして帰りました  

 ← 二松学舎大学のすぐ向かいがイタリア文化会館です♪

ミニコンサートは こちら


エル・システマジャパンは こちら
音楽を愛するベルリン在住の小児科医や ベルリンフィル団員の志と後押しで 2012年に創設されました

 ← エル・システマジャパンのパンフレット

素晴らしいミニコンサートを開催してくださいましたイタリア文化会館様に 心よりお礼申し上げます
4月7日(土)からはいよいよイタリアブックフェア2018ですね!! 初日から行きます(笑) 


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