板橋区立美術館の開館40周年 リニューアルオープン記念の「2019イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」の初日に行ってきました!
新しくなった板橋区立美術館...前日(6.28)には皇族も出席されたオープニングセレモニーが開催され ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア プロダクト・マネージャーのエレナ・パゾーリさんもボローニャからかけつけてくださり 彼女の講演会を初めて聞いてきました♡ 市口桂子先生の「ボローニャ物語」で存じ上げておりましたが 直接お話を聞くのは初めてです
美術館はどこもかしこもきれいで新しくなり ラウンジも新しくできました ここでゆったりできます
初日から2日間は無料開放で出入り自由!! 多くの方がつめかけていました(#^.^#)
私はまずは講演会のために早くから入口で待ち構えていました(笑) ←絵はあとからゆっくり鑑賞しました♡
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/7f/f031a47aa5309b756b48ab93e1b37697.jpg)
講演会場の前に この美術館を設計した 村田政眞(まさちか)という建築家の展示がしてありました
この方はなんと イタリア大使公邸(港区三田)の設計も手掛けたとのことで モダニズムに転向し 日本の風土や伝統を意識しながら建築設計をされたとのことです
なんと 板橋区立中央図書館 私が通っていた区内の保育園も設計されたとあり 突然身近に感じました(#^.^#)
また 毎年見ている会場の映像では 入賞された日本人等の絵本作家さん方のインタビュー そして審査員のコメントを聞きましたが 「手描きの作品が最近減っているのは残念 コンピューターで創るのがすべてではない どちらを選考に残すか迷った時の最終決断をする時に 手描きのオリジナルが見られないのは残念」とのコメントが心に残りました
また 特別展示のクロアチアの若手イラストレーター ヴェンディ・ヴェルニッチのビデオでは 草原でのスケッチのシーンがあり 自然の中で描くと絵がのびのびする 表現に広がりが出るとの言葉に 草の上に腰かけて 鳥の声を聞きながら 黙々と画材を塗る姿に 私たちが日ごろ忘れかけたものを思い出しました
* * *
エレナ・パゾーリさん(ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア プロダクト・マネージャー)の講演会「世界にはばたくブックフェア」は 英語で行われ 通訳はこの原画展のコーディネーター ローマ在住の森泉文美さんです
ブックフェアはここ数年 大変精力的な彼女の働きもあり 絵本だけでなく様々な分野にその世界を広げています どんどん膨張しています!
80ヶ国から 1,442人の参加があり 20の賞が設けられ 2,9万人のビジターが訪れ 海外からの訪問が20%増えています
テーマは「愛とアイディア」とのこと
このボローニャ国際絵本原画展は 原画で応募できる世界でひとつのコンペであり 毎年1,5万枚もの原画(1人につき5枚)が送られてきます
それらの原画をどう審査するか? この会場の一番大きな部屋に 500ものテーブルに並べて(壮観です!) 出版関係2名(クリエイターとしてやってゆけるかを見るため)・クリエイター3名の 審査員5名が審査するという大変な作業です ← この様子は会場のビデオでだいたい毎年見られます
そして 5名の審査員は毎年総入れ替えするので 昨年ダメでも今年は全くちがった作品が入賞することもあり あきらめずにチャレンジし続けてほしい!! とのメッセージをいただきました
また 原画をボローニャの外に巡回させるというアイディアは板橋区が最初であり 今は世界各国に巡回されているが このアイディアに感謝しますとのこと 板橋とは30年以上の交流があります
ここ2年ほど Digital Media (デジタルメディア)の分野にも広がりました
年報(Annual)も発行され続けています
"Pitti Immagine Bimbo"という フィレンツェの子ども服のブランドとのコラボで 4年前からファッションの世界にも足を踏み入れました
中でも特筆すべきは 新人の絵本作家をめざす方たちのための企画 "Illustrators Survival Corner"が3年前からできたそうです
ここでは 6千人のイラストレーターたちが 3つのグループに分かれて マスタークラス(駒形克己さんのレクチャー等) ワークショップ(ポートフォリオの作り方 インタビューの受け方等を指導) そして SMSでプロモートするノウハウなども学ぶことができる まさにサバイバルの貴重なコーナーですね ありがたい!!
他にもItalian Excellenceという企画があり 来年のテーマは ジャンニ・ロダーリ(Gianni Rodari)です
来年(2020)が生誕100周年とのこと
ニュースは こちら
2021年はモスクワとのコラボで First Moscow Fair in 2021が開催予定とのこと フェローシップ・プログラムもあるそうです
ラガッツィ賞の受賞者は ベストセラーになることもけっこうあるそうです
各国で絵本のエキシビションを開催したいというリクエストにこたえるため カタログ(HPからダウンロードできます)を送り その開催地で買ってもらい展示するという方法も採用しているそうです
欧州のエリートたちが 児童書の世界の豊かさを 実はあまり知らないということの歯がゆさも伺いました
上海でも7年前から "Shanghai Impressions" として 小規模なコンペが始まっています ビジネス(著作権の売買)と文化のミックスの場として
Bologna Visual Identity これは画像を見せていただきましたが 新しいフォントをどうやって創るかという試みで ワクワクしました♡
その他様々な試みが生まれ 発展し続けてており 目が離せません!!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/0b/4f1c81dc4eb0458e1167617d9189e84e.jpg)
そのあとで 区内の絵本仲間たちとばったりお会いできたので 一緒に成増駅近くの カフェ&ギャラリー パティナに初めて行きました♡ 7/11(木)~16(火)までイランの絵本展をやるそうです!
「ボローニャ国際絵本原画展」は こちら
Bologna Children's Book Fairは こちら
来年は 2020年3月30日(月)~4月2日(木)の開催予定です♪
市口桂子先生の講演会リポート「イタリアブックフェア2019の「Bologna Children's Book Fair 小さな絵本屋の 大きな挑戦」に行き 市口桂子先生に初めてお会いしました(2019.3.23)@イタリア文化会館 」は こちら
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