"La pratica del canto lirico in Italia” è stata iscritta nella lista del Patrimonio Immaterialedell’UNESCO il 7 dicembre 2023 & adesso 18 patrimoni immateriali d’Italia」 は こちら
"La pratica del canto lirico in Italia” è stata iscritta nella lista del Patrimonio Immaterialedell’UNESCO il 7 dicembre 2023 & adesso 18 patrimoni immateriali d’Italia」 は こちら
イタリアのオペラ歌唱、ユネスコ無形文化遺産に登録 (2023年12月7日) の記事は こちら
2023年のイタリアの新規登録なった自然遺産「アペニン山脈北部の蒸発岩カルスト・洞窟群」&ヴェネツィアの潟は危機遺産見送り&チヴィタ・ディ・バーニョレッジョは取り下げ@2023年第45回世界遺産委員会
ウクライナ侵攻を受けて 2022年の開催が見送られた第45回世界遺産委員会は 2023年9月10~25日に サウジアラビアのリヤドで開催され 2022年と2023年分がまとめて新規登録されました
日本:
2023年7月現在 世界遺産は25件
「佐渡島の金山」は2023年1月に推薦書を再提出し 2024年に審議されるようです
参考: 「世界文化遺産に推薦中の文化遺産 | 文化庁 (bunka.go.jp)
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イタリア:
チヴィタ・ディ・バーニョレッジョは 委員会開催前に取り下げとなりました 残念!
2023年分のイタリアの新規登録なった自然遺産
Evaporitic Karst and Caves on Northern Apennines
Carsismo nelle evaporiti e grotte dell'Appennino settentrionale
7ヶ所の国立公園や地域公園・自然保護区が対象。ここのカルストのチョークは地球科学上の未解決問題の一つメッシニアン塩分危機を解決する可能性を秘めている (wiki)
登録基準 ⅷ 生命進化の記録や、地形形成における重要な進行中の地質学的過程、あるいは重要な地形学的又は自然地理学的特徴といった、地球の歴史の主要な段階を代表する顕著な見本である。
詳しくは こちら
イタリアのニュース 「Il ‘Carsismo nelle Evaporiti e Grotte dell'Appennino Settentrionale' nella lista dei patrimoni UNESCO」(2023.9.25)は こちら
これでイタリアは59件となり 世界ランキングトップ維持です
また ヴェネツィアとその潟は 今年も危機遺産入りが見送られ 経過観察となりました:
前回でも議事に取り上げられ2023年まで経過観察するとされた案件。観光公害による観光負荷について 訪問者数の制限枠と入域料の徴収などの対策を提示したが、実際には実施されていない不誠実さを問題視。観光対策が原因で危機遺産に指定されることになると 世界遺産を観光資源とする多くの国にとっても問題化する ⇒ 指定回避/入域料を徴収することで訪問者数を抑制する制度を導入したため 経過観察を行うことにした (wiki)
しかしそれでも ヴェネツィアのオーバーツーリスムによる環境破壊がなくなるわけではありません...
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ドイツの新規登録世界遺産(2022年分):
エアフルトの中世ユダヤ関連遺産 Jewish-Medieval Heritage of Erfurt
(Alte Synagoge und Mikwe in Erfurt - Zeugnisse von Alltag, Religion und Stadtgeschichte zwischen Kontinuität und Wandel /エアフルトの旧シナゴーグとミクヴェ - 連続性と変化の間での日常、宗教そして街の歴史の証言)
登録基準 ⅳ 歴史上の重要な段階を物語る建築物、その集合体、科学技術の集合体、あるいは景観を代表する顕著な見本である。
11世紀に成立したユダヤ人街で 黒死病の流行により1349年に排斥運動が展開されユダヤ人の財産は没収。シナゴーグは市が接収して倉庫に改装され500年間使われ続け、19世紀以降はレストランやボーリング場に改修されたが、奇跡的に外観は維持された。エアフルトに残る最古の石造建築物 (wiki)
エアフルトの中世ユダヤ人関連遺産
詳しくは こちら
ドイツの記事 「Welterbe: „Große Chance für Tourismus und Forschung“」(2023.9.22)は こちら
これで ドイツの世界遺産は52件となりました 世界第3位です
2023年夏までの51件は こちら
今年の世界遺産委員会は 世界情勢によりいつもの7月ではなく9月でした 来年からの正常化を望みます😊
第45回世界遺産委員会は こちら
アッピア街道がイタリアの世界遺産候補に(2023.1.9)@イタリアのニュース
アッピア街道が イタリアの世界遺産候補になったというニュースが2023年1月に入りました!
といっても暫定リストの中から 次の世界遺産候補に選ばれたということで 審議は2年後です
記事 "Via Appia patrimonio dell'umanità", la Regina delle strade candidata ufficiale Unesco: il 10 gennaio la firma (2023.1.9)は こちら
要約: ディオクレティアヌス浴場(Terme di diocleziano)にて 公文書の合意が達成された ローマからプリンディシまで続く900kmのアッピア街道(Via Appia Regina Viarum)は 「街道の女王(La Regina delle strade)」とも呼ばれている
cursus publicus というローマ帝国の郵便サービスシステムにとって アッピア街道はなくてはならないものであり ローマからプリンディシまで 約13~14日間で行けた (UNESCOのサイトより抜粋)
ちなみに
アッピア街道(Via Appia): 312a.c. アッピオ・クラウディオによって建設された ローマからカプアに至る街道で のちにブリンディシまで延長された 別名「街道の女王(regina viarum)」という (伊和中辞典より)
これはもう ポンペイ等のようなローマ時代の遺跡のひとつとして 充分世界遺産になる価値があると思うのですが...😊
イタリアの世界遺産の候補リスト (Candidature alla lista dei patrimoni dell'umanità d'Italia) は こちら
アッピア街道は ラツィオ州・カンパーニャ州・バジリカータ州・プーリア州にまたがり 文化遺産の候補で 登録基準の項目は (i)(iii)(iv)(v)(vi) です
i 人間の創造的才能を表す傑作 iii 文明の存在を伝承する物証・文明の交流
iv 建築物、科学技術の集合体、景観を代表する顕著な見本 v 伝統的居住形態 陸上・海上の土地利用形態を代表する顕著な見本 vi 顕著な普遍的価値を有する出来事(行事) 生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品等
* * *
あの... まだ候補ですからね~( `ー´)ノ 世界遺産になったのではないのであわてずに~(笑) ← 2023年の予定のチヴィタ・ディ・バーニョレッジョは ウクライナ侵攻で2022年に第45回世界遺産委員会が開けずに 2023年に持ち越しなのです...
2022年時点でのイタリアの候補は こちら
登録手続き(時期など)は こちら
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2023年7月の世界遺産委員会では チヴィタ・ディ・バーニョレッジョが審議にかけられ 2025年7月には ICOMOS等の勧告次第ですが アッピア街道が審議されるのかな? ICOMOSの審査は1年半もかかるのです...
ちなみに ボローニャが候補になったニュースは 2019年1月17日 でした
実際に世界遺産に登録されたのは 2021.7.28のニュースでしたからね💕
(コロナで2020年が開催されず 2021年に 2020年と2021年とまとめて開催されて ボローニャは2021分でした~ ややこしい!!)
なので 2023年1月17日にアッピア街道が候補になったニュース うまくすると 2025年7月に登録されるのでしょうか?? ドキドキ...💛
ともあれ 古代ローマ帝国関連の遺跡は 水道橋や温泉施設 リーメス(ローマ帝国の国境線)等 だいたい無事に登録されていますんで 個人的見解ですが 手ごたえあり...かな??
2024年の候補も調べてみましたがわからず... また世界的に何かが起きて延期されたりとか...トホホ
2023年のイタリアの無形文化遺産候補はイタリアオペラ&伝統的灌漑 エスプレッソは取り下げ
2022年4月現在 イタリアの無形文化遺産(patrimoni culturali immateriali)は 15件あります
2022年のイタリアの無形文化遺産の候補は Tocatìというお祭りイベントです(無形文化遺産は毎年11月末~12月はじめに決まります)
「イタリアの無形文化遺産 2022年の候補はTocatì 2023の候補はイタリアオペラ&伝統的灌漑 エスプレッソは取り下げ」 に続き...
早々と(笑) 2023年のイタリアの無形文化遺産候補は:
"l'arte italiana dell'Opera lirica" イタリアオペラの歌唱の芸術
最初の記事です:
Unesco, l’opera lirica italiana è candidata a patrimonio immateriale dell’Umanità. Nulla da fare invece per il caffè espresso (2022.3.29)
イタリアオペラは2023年のユネスコ無形文化遺産候補に 一方エスプレッソコーヒーは仕方なし(取り下げ)
Il sì all’opera lirica è giunto sottolineando come questa abbia svolto nei secoli una funzione di aggregazione sociale attraverso la condivisione di competenze e capacità musicali e letterarie che non necessitano strumenti tecnologici.
イタリアオペラは(2023年の無形文化遺産)候補として強調され 認められるに至りました
技術的な楽器を必要としない競争力と 音楽的なそして文学的な能力を共有することを通じて 何世紀にもわたって社会的な集合の機能をはたしてきました
“The Art of Italian Opera Singing” è nata dall’evoluzione del linguaggio italiano nel 17mo secolo nell’Italia Centrale – si legge inoltre sul sito della Commissione Nazionale per l’Unesco – per poi espandersi in tutta la penisola e successivamente all’estero, grazie all’emigrazione di cantanti lirici e di produttori teatrali
「イタリアオペラの歌唱の芸術」は 17世紀の中部イタリアにおけるイタリア語の変化とともに生まれました*
*ルネサンス後期の16世紀末、フィレンツェで古代ギリシャの演劇を復興しようという動きが始まった。wikipediaより
そしてオペラ歌手や劇場プロデューサーの移住のおかげで イタリア半島だけでなく 外国にも広がってゆきました
Unesco, l’opera lirica italiana è candidata a patrimonio immateriale dell’Umanità. Nulla da fare invece per il caffè espresso は こちら
エスプレッソコーヒーは取り下げたようです 残念!!
候補名: caffè italiano espresso tra cultura, rituali, socialità e letteratura nelle comunità emblematiche da Venezia a Napoli
イタリアのエスプレッソコーヒー ヴェネツィアからナポリまでの象徴的なコミュニティの中での 文化 儀式 社交性そして文学の間で
Unesco: bocciata candidatura caffè, passa opera liricaの記事は こちら
* * *
さらにまたひとつ トランスバウンダリー(国境を越えた)の2023年の無形文化遺産候補が見つかりました!!
Irrigazione tradizionale in Europa: conoscenza, tecnica e gestione
「ヨーロッパの伝統的な灌漑: 知識、技術と管理」
Stati: Austria, Belgio, Germania, Italia, Lussemburgo, Paesi Bassi e Svizzera
オーストリア ベルギー ドイツ イタリア ルクセンブルク オランダ そしてスイスの7か国
L’irrigazione tradizionale è un tipo d’irrigazione agricola che persegue la crescita ottimale delle colture. Si basa sull’uso strategico della forza gravitazionale e su costruzioni create manualmente come canali e fossati per distribuire l’acqua da punti di captazione naturali (sorgenti, ruscelli, ghiacciai, ecc.) più vicini ai campi.
伝統的な灌漑は 作物の最良の成長を追求する農業灌漑の一種です
これは 重力を戦略的に使い 水を受ける自然のポイント(泉 小川 氷河などの)から 畑のより近くに水を分配するために 運河や堀などの手で作られた構造物に基礎を置いています
Sia le abilità necessarie per praticare l’irrigazione tradizionale che i corrispondenti sistemi e strumenti di irrigazione diversi e complessi dipendono in gran parte dall’ambiente naturale. Possono funzionare solo in combinazione con le relative conoscenze e linee guida che sono state tramandate oralmente e in forma scritta nel corso delle generazioni.
伝統的な灌漑を実践するために必要な能力と それに対応する それぞれ異なる複雑な灌漑システムとツールは 自然環境に大きく依存します
それは 何世代にもわたって口頭で そして書面で伝えられてきた 関連知識とガイドラインと連動することによってのみ きちんと機能するのです
I metodi d’irrigazione tradizionali possono essere applicati sia in pianura che in montagna.
伝統的な灌漑方法は 平野と山の両方で適用することができます
Anche se simili, la pratica è stata adattata alle condizioni naturali delle rispettive zone.
Rispettivamente, sono necessarie diverse forme di artigianato per eseguire la pratica, per esempio, la conoscenza della lavorazione del legno per costruire ruote idrauliche o la conoscenza della forgiatura del ferro da stiro.
似ているとしても この実践はそれぞれの地域の自然条件に適応しています
それぞれ たとえば水車を造るための木工の知識や 鉄の鍛造の知識など これを実践するためにはさまざまな形態の手仕事が必要なのです
L’irrigazione tradizionale rappresenta una soluzione di approvvigionamento idrico in agricoltura basata sulla comunità, sostenibile, adattabile, indipendente dall’energia e attenta alla biodiversità, che è di grande importanza per i praticanti stessi e per le più ampie comunità di persone che collaborano o traggono profitto dal suo impatto sull’ambiente.
伝統的な灌漑は コミュニティに基づいた 持続可能で 適応性があり エネルギーに依存しない 生物多様性に配慮した 農業における給水の解決策なのです そしてそれは実践者自身と そして協力したり 環境への影響から利益を得る人々のより広いコミュニティにとって 非常に重要なのです
ユネスコのサイトは こちら
2022年12月の発表 そして2023年のイタリアのオペラに灌漑技術...楽しみですね💖
イタリアの無形文化遺産 2022年の候補はTocatì 2023の候補はイタリアオペラ&伝統的灌漑 エスプレッソは取り下げ
2022年4月現在 イタリアの無形文化遺産(patrimoni culturali immateriali)は 15件あります (毎年12月はじめ頃に決まります)
「イタリアの無形文化遺産 2020年はガラスビーズのアートと狩りのホルン・2021年はトリュフ狩り そして2022・2023年の候補は...」に続き
今年 2022年のイタリアの無形文化遺産の候補は Tocatì というお祭りイベントです:
2022年
Italy - Belgium - Croatia - Cyprus - France イタリア ベルギー クロアチア キプロス フランス
Tocatì, a shared programme for the safeguarding of traditional games and sports
トカティ、 伝統的なゲームとスポーツの保護のための共有プログラム
Register of Good Safeguarding Practices
"Tocatì Festival Internazionale dei Giochi in Strada"のサイトの記事
「Tocatì’s nomination has been submitted to UNESCO!」(2020.3.25)は こちら
Tocatì (トカティ)とは(wikipediaより):
Tocatì – Festival Internazionale dei Giochi in Strada, è una manifestazione italiana di Giochi e Sport Tradizionali che si svolge ogni anno a Verona a metà settembre.
Tocatì(トカティ) - ストリートゲームの国際フェスティバル – それは毎年9月半ばにヴェローナで開かれる 伝統的なゲームとスポーツのイタリアの催しです
Il nome del festival deriva dall'espressione veneta toca a ti, ovvero tocca a te, è il tuo turno.
祭りの名前はヴェネツィア方言の toca a ti すなわち 「おまえの番だ」です
La manifestazione è incentrata sulla riscoperta, la valorizzazione e la salvaguardia dei Giochi e Sport Tradizionali che vengono praticati da comunità di giocatori e giocatrici, in quanto ritenuti parte fondamentale della cultura di un territorio, come riconosciuto anche dall'UNESCO nella Carta Internazionale del Gioco Tradizionale, stesa nel 2003.
この催しは 男女のゲームプレイヤーのコミュニティで練習されている 伝統的なゲームとスポーツの再発見 評価そして保護に その中心を置いています
この地域の文化の基礎的な部分を守り そして2003年にユネスコに認められた「伝統カードの国際的ゲーム」のように知られています
Il Tocatì, organizzato a partire dal 2003, si svolge in un'area di 200.000 metri quadrati del centro storico e ha la durata di tre giorni, durante i quali le comunità ludiche tradizionali propongono oltre 50 giochi, tra quelli italiani e quelli di un ospite d'onore: ogni anno, infatti, viene ospitata una delegazione di giochi provenienti da un paese o regione del mondo.
2003年から組織されたこのTocatì(トカティ) は 街の歴史的地区の20万平方メートルのエリアで行なわれ 3日間続きます
そしてこの間 伝統的な娯楽のコミュニティは ゆうに50のゲームを提供します それらはイタリアのそして賓客の国のもので 毎年実に 世界の国や地方から来るゲームの代表団が受け入れられるのです
La manifestazione è organizzata e ideata dall'Associazione Giochi Antichi Verona, in collaborazione con l'assessorato alla Cultura del Comune di Verona, e gode del patrocinio del Ministero della Cultura, della Regione del Veneto e della Provincia di Verona.
この催しはヴェローナのコミューンの文化評議会との協力でもって ヴェローナのアンティークなゲームの協会によって組織され計画されており そして文化相や ヴェネト州そしてヴェローナ県によって愛されているのです
Tocatì- Festival Internazionale dei Giochi in Strada のサイトは こちら
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ちなみに2022年の 日本の無形文化遺産候補は
EN: Furyu-odori, ritual dances imbued with people’s hopes and prayers
『風流踊』(ふりゅうおどり)は中世芸能のひとつで 鉦・太鼓・笛など 囃しものの器楽演奏や小歌に合わせて様々な衣装を着た人びとが群舞する踊りで 室町時代に流行しました
日本のサイトは こちら
文化庁のサイトは こちら
「我が国のユネスコ無形文化遺産の審査は実質2年に1件となっており,本件提案についても2022年11月頃に審議となる可能性が高い。」とあります
ユネスコの2022年の無形文化遺産候補の国別リストは こちら
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さてそして 早々と(笑) 2023年のイタリアの無形文化遺産候補は:
"l'arte italiana dell'Opera lirica" イタリアオペラの歌唱の芸術
エスプレッソコーヒーは取り下げたようです 残念!!
候補名: caffè italiano espresso tra cultura, rituali, socialità e letteratura nelle comunità emblematiche da Venezia a Napoli
イタリアのエスプレッソコーヒー ヴェネツィアからナポリまでの象徴的なコミュニティの中での 文化 儀式 社交性そして文学の間で
Unesco: bocciata candidatura caffè, passa opera liricaの記事は こちら
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さらにまたひとつ トランスバウンダリー(国境を越えた)の2023年の無形文化遺産候補が見つかりました!!
Irrigazione tradizionale in Europa: conoscenza, tecnica e gestione
「ヨーロッパの伝統的な灌漑: 知識、技術と管理」
Stati: Austria, Belgio, Germania, Italia, Lussemburgo, Paesi Bassi e Svizzera
オーストリア ベルギー ドイツ イタリア ルクセンブルク オランダ そしてスイスの7か国
ユネスコのサイトは こちら
詳しくは次の記事で...
2022年12月の発表 そして2023年のイタリアのオペラに灌漑技術...楽しみですね💖
書いていて頭がぐちゃぐちゃになりそうでした(笑) 世界遺産の候補に無形文化遺産の候補に...
イタリアの無形文化遺産 2020年はガラスビーズのアートと狩りのホルン・2021年はトリュフ狩り そして2022・2023年の候補は...
2022年4月現在 イタリアの無形文化遺産(patrimoni culturali immateriali)は 15件あります (毎年12月はじめ頃に決まります)
イタリアの無形文化遺産のリスト(ユネスコのサイト/イタリア語)は こちら
2020年9月までの12件については 「イタリアの無形文化遺産12件についてまたまた調べました(2020年4月現在) ← その3まであります
さて その続きを調べました!!
2020年12月に登録されたのは 次の2件ですね:
L'ARTE DELLE PERLE DI VETRO | Unesco Italia
The art of glass beads ガラスビーズのアート
2020年 イタリア・フランス
“L’arte delle perle di vetro” è una pratica antica, legata alla maestria nella lavorazione della materia grezza grazie a un uso sapiente del fuoco.
「ガラスビーズのアート」は 炎を賢く使って 材料の加工が熟練したことによる 歴史ある熟練技術です
Un’attività che è particolarmente legata, in Italia, all’area storica della città di Venezia e alle isole di Murano, Burano, Torcello e Pellestrina.
イタリアにおいて この活動と特別に結びついているのは ヴェネツィア ムラーノ島 ブラーノ島 トルチェッロ そしてペッレストリーナの街の歴史あるエリアです
Il più antico documento veneziano attesta già nel 983 d.C. una produzione di paste vitree a imitazione di pietre preziose, i verixelli, mentre nel 1338 è documentata l’esistenza di grani da rosario in vetro, paternostri de vitro, perle create per scopo religioso e che, a seguito di scambi commerciali, assumevano nuovi significati e funzioni monetarie, simboliche, apotropaiche.
ヴェネツィアの最も古い文書はすでに983年に verixelliという貴重な宝石を模倣したガラスの粉の製造をを証言していますし、 一方では1338年にガラス製のロザリオの粒の存在が ガラス製のロザリオの大珠が 宗教的な目的のために作られたパール粒が確認できていたのです
そして商業の交流の結果として 貨幣の シンボリックの そして厄払い(apotropaiche)の新しい意味と機能を帯びたのです
Oggi la comunità italiana riunisce 142 membri detentori della pratica, suddivisi in figure dall’elevata specializzazione. I Perlai realizzano la perla e possono specializzarsi in una o più tecniche; il Molatore modella le perle da canna vitrea forata mediante utilizzo di mola ad acqua, valutando quanto incisiva debba essere l’abrasione del vetro per far emergere i motivi decorativi senza danneggiare la perla; l’Impiraressa, generalmente donna, infila attraverso movimenti precisi le perline a semenza e realizza con esse diversi artefatti.
今 イタリアのコミュニティには 142人の専門化された形で分割された熟練者が集まっています
ビーズ細工師は ビーズ粒を作れますし ひとつもしくはそれ以上の技術を専門としています; 研摩士は グラインダー(回転研磨機)を使うことによって 空洞のガラス管のビーズ粒を造形します
ビーズを傷つけることなく装飾的なモチーフを浮かび上がらせるために どれくらい鋭くガラスを研磨しなければならないかを考慮しながらです
です; Impiraressa(数珠繋ぎ職人)はたいていは女性ですが 精密な動きを通してビーズの小さな粒を数珠繋ぎにして さまざまな作品をつくりあげるのです
* Impiraressa: artigiane che infilano con lunghi aghi perline di vetro colorato 長い針でもって色のついたガラスのビーズを数珠繋ぎにする職人
Infine, il Maestro Vetraio, che in fornace interviene, insieme agli aiutanti, solo nella realizzazione della canna rosetta forata e tirata a mano e delle bacchette di vetro non forate.
最後に ガラス職人のマイスターが アシスタントとともに 空洞のあるロゼッタの管を手で引き上げ そして空洞のないガラス棒を仕上げる際に 窯の中に介入します
L’Arte delle perle di vetro è iscritta nella Lista rappresentativa del Patrimonio Culturale Immateriale dal 2020, nell’ambito di una candidatura transnazionale che ha visto l’Italia al fianco della Francia, Paese in cui il polo irradiante dell’arte delle perle di vetro è Parigi.
「ガラスビーズのアート」は ガラスビーズのアートの輝ける中心地がパリにある国フランスと並んで イタリアが ともに国境を越えたトランスバウンダリーサイト候補という領域で 2020年の無形文化遺産のリストに登録されています
Le comunità italiane e francesi sono unite fin dal secolo XIX da numerosi scambi tecnici, culturali e artistici.
イタリアとフランスの共同体は 19世紀から数多くの技術的 文化的そして芸術的な交流を集めてきました
Per ulteriori approfondimenti è possibile visitare il sito del Patrimonio Immateriale dell'UNESCO.
詳細については ユネスコの無形文化遺産のサイトをご覧ください
ユネスコのサイトは こちら
* ついでに イタリア映画祭2022では ヴェネツィアのガラス職人の映画を上映します
L.マゴーネ 土田康彦「運命の交差点」についての研究
[2021/97分]原題:Magone – uno studio sui “I crocevia del Fato” di Tsuchida Yasuhiko
イタリア・ムラーノ島でヴェネチアンガラスを制作する日本人作家に迫るドキュメンタリー
* * *
2020年に登録されたもうひとつの無形文化遺産は:
L’ARTE MUSICALE DEI SUONATORI DI CORNO DA CACCIA
コルノ・ダ・カッチャ(狩りのホルン)の演奏者の音楽芸術
“L’arte musicale dei suonatori di corno da caccia” rappresenta una tecnica strumentale legata al canto, alla maestria dell’emissione e del vibrato, alla risonanza dei luoghi e alla convivialità.
「狩りのホルンの演奏者の音楽芸術」は 歌や ビブラートを発する熟練さや 場所との共鳴 そして祝宴と結びついた楽器のテクニックをあらわしています
In Italia i suonatori si concentrano in due regioni, Piemonte e Alto Adige:
イタリアでは演奏者は ピエモンテ州と アルト・アディジェ州に集中しています
in Piemonte un gruppo denominato “Equipaggio della Regia Venaria”, nel territorio di Torino, è composto da 13 suonatori; in provincia di Bolzano (Alto Adige/Südtirol) sono attivi 31 gruppi bilingui (italiano/tedesco), che contano 280 suonatori riuniti nell’associazione musicale “Accademia dei Suonatori di Corno da Caccia dell’Alto Adige”, che include gruppi presenti nell’intera provincia di Bolzano, la realtà cittadina e le zone rurali periferiche (dove l’elemento è noto come “Die Kunst des Jagdhornblasens”), nonché alcune vallate e comunità anche di lingua ladina, dove si pratica “L’ert di sonadus dl corn da ciacia dl Südtirol”.
ピエモンテ州では トリノのエリアにある「ヴェナリア王宮のチームメイトたち」という名のグループに13名の演奏者がいます; ボルツァーノ県(アルト・アディジェ/南チロル)では イタリア語・ドイツ語のバイリンガルの31のグループが活動しており 「アルト・アディジェの狩りのホルンの演奏者のアカデミー」という音楽組織に集まった 280名の演奏者が数えられます
このグループは ボルツァーノ県すべてにあるグループを含んでいます 実際の市民と 周辺の田舎の区域(“Die Kunst des Jagdhornblasens(狩りのホルンの芸術)”として知られている)を含んでいます またいくつかの谷あいや 「L’ert di sonadus di corn da ciacia di Südtirol」を練習しているラディン語のコミュニティはもちろんのことです
Nel nostro Paese, la pratica attuale è direttamente connessa a tre tipologie di strumenti: la “trompe d’Orléans” e il “corno barocco” per quanto riguarda il Piemonte; il Parforcehorn per i gruppi dell’Alto-Adige/Südtirol.
私たちの村では 現在の実践は直接3つのタイプの楽器に関係しています: 「trompe d’Orléans(オルレアンのホルン)」そしてピエモンテに関しては「バロックのホルン」; アルト・アディジェ/南チロルのグループには Parforcehorn(狩りのホルン)です
Si tratta di una pratica nata per suonare all’aperto e comunicare a grandi distanze. In tutta Europa, quest’arte musicale è legata a diverse occasioni festive e pubbliche, quali manifestazioni all’aperto, matrimoni, anniversari,
e – soprattutto – “La festa di Sant’Uberto”, evento principale del calendario musicale e festa comune a tutti i suonatori europei. In quest’occasione, è tradizione che i suonatori intervengano nel corso della funzione religiosa in precisi momenti liturgici, mentre nei festeggiamenti che seguono viene eseguito un concerto con grande partecipazione di ogni tipo di spettatori.
それは屋外で演奏するための そして離れた距離からコミュニケーションを取るために生まれた実践のことです
全ヨーロッパにおいて この音楽芸術はさまざまな祭りや公共の催し 屋外でのイベントや 結婚式や記念日などに結びついています
そしてなんといっても 「聖ウーベルトの祭り」(11/3) 音楽カレンダーの主要なイベントであり ヨーロッパのすべての演奏者にとって共通のお祭りに
この機会において 演奏者が祭礼の厳格な瞬間に 宗教的な機能の流れに介入することは伝統となっていました 一方お祭りにおいては 多くの観客のさまざまなタイプの参加のあるコンサートが開催されるのです
Il legame con gli spazi aperti rafforza l’emozione per un suono antico, che evoca la natura e coinvolge suonatori e pubblico.
屋外で演奏することにより 自然を呼び起こし 演奏者と聴衆をまきこむ 昔の音への感動を深めるのです
L’arte musicale dei suonatori di corno è particolarmente diffusa in Francia, dove ebbe inizio intorno al 1880 e dove è oggi praticata da 131 gruppi musicali, per un totale di circa 1575 musicisti.
ホルン奏者の音楽芸術は特にフランスで広がりました それは1880年頃に始まり 今では 合計で約1,575人の演奏者たちのいる 131の音楽グループが演奏しているのです
La pratica culturale si diffuse poi in Belgio, Lussemburgo e Italia, ovvero i Paesi che hanno presentato la candidatura transnazionale per il riconoscimento UNESCO. L’elemento è iscritto alla Lista rappresentativa del Patrimonio Culturale Immateriale dal 2020.
この文化的な実践はそして ベルギー ルクセンブルクそしてイタリアに普及してゆきました まさにユネスコへの国境を越えた トランスバウンダリーサイトの候補となった国々なのです
この構成遺産は 2020年の無形文化遺産の代表リストに登録されたのです
Per ulteriori approfondimenti è possibile visitare il sito del Patrimonio Immateriale dell'UNESCO.
詳細については ユネスコの無形文化遺産のサイトをご覧ください
ユネスコのサイトは こちら
演奏は こちら ← 音が出ます
* * *
2021年の イタリアの無形文化遺産は:
CERCA E CAVATURA DEL TARTUFO IN ITALIA: CONOSCENZE E PRATICHE TRADIZIONALI
Truffle hunting and extraction in Italy, traditional knowledge and practice
イタリアのトリュフ狩り(と堀り): 伝統的な知識と実践
なんと トリュフ狩りの伝統技術ですね! ずっと前にNHKイタリア語講座で見ました トリュフ犬がトリュフを探し出すシーンを…💖
La “Cerca e cavatura del tartufo” è costituita da un insieme di conoscenze e pratiche tradizionali trasmesse oralmente di generazione in generazione e ancora ampiamente diffuse nelle campagne del nostro Paese.
「イタリアのトリュフ狩り(と堀り)」は 代々口伝えで受け継がれてきた伝統的な知識と実践とともに知られています
そしてそれは まだ私たちの国の田舎で 広く普及しているのです
I tartufai, ovvero i cacciatori di tartufi, di solito vivono in aree rurali o in piccoli paesi.
トリュフハンター、 すなわちトリュフ採集者は、 常に田舎のエリア あるいは小さな村に住んでいます
La “caccia” al tartufo si divide in due momenti specifici: la caccia vera e propria e l’estrazione. La prima consiste nell’identificazione delle aree in cui si trova la pianta dalle cui radici cresce il fungo sotterraneo chiamato appunto “tartufo”.
トリュフ「狩り」は 2つの特殊な瞬間に分かれています: 正真正銘の狩りと採掘です
まず最初は その根っこが まさに「トリュフ」と呼ばれる地下の茸状のものに育つ木のあるエリアの特定です
Questo passaggio è eseguito con l’aiuto di un cane appositamente addestrato. I cacciatori utilizzano poi una paletta speciale che consente di estrarre i tartufi senza danneggiare il terreno circostante.
このステップは トリュフ犬という調教された犬の助けによって成されます
ハンターはそして 周囲の土壌を傷つけずにトリュフを取り出すことのできる 特別な小型スコップを使うのです
Per saper trovare il tartufo è necessario disporre di un’ampia gamma di capacità e conoscenze su clima, ambiente e vegetazione, connesse alla gestione di ecosistemi naturali e al rapporto tra il cane e il cacciatore di tartufi.
トリュフを見つけだすことができるためには 気候 環境 植物群の広い知識を持っていることが必要ですし 自然の生態系の管理の知識や 犬とトリュフハンターの間の関係も大切なのです
Queste nozioni vengono trasmesse oralmente attraverso storie, favole, aneddoti e espressioni particolari che riflettono l’identità culturale locale, creando uno spirito di solidarietà nella comunità dei cacciatori di tartufi.
この基礎知識は 物語 民話 逸話や 特別な表現を通じて 口伝えで受け継がれてきました それらはトリュフハンターのコミュニティの中の連帯の精神を創りながら 地域文化のアイデンティティを反映しているのです
Questa antica tradizione è spesso associata a feste popolari che segnano l’apertura e la chiusura della stagione del prezioso fungo. Le pratiche rispettano l’equilibrio ecologico e la biodiversità delle piante, assicurando la rigenerazione stagionale delle varie specie.
この古い伝統は時には この貴重な茸の季節のはじまりと終わりを告げる 有名なお祭りと結びついています
この実践は 生態学的バランスと 植物の生物多様性を尊重しています さまざまな種類の季節ごとの再生を保証しながらです
L'elemento “Cerca e cavatura del tartufo in Italia: conoscenze e pratiche tradizionali” è stato riconosciuto Patrimonio Culturale Immateriale dell’Umanità nel 2021.
この「イタリアのトリュフ狩り(と堀り): 伝統的な知識と実践」の構成遺産は 2021年の無形文化遺産に登録されました
Per ulteriori approfondimenti, è possibile visitare il sito del Patrimonio Immateriale dell’UNESCO.
詳細については ユネスコの無形文化遺産のサイトをご覧ください
ユネスコのサイトは こちら
ついでに...
映画「白いトリュフの宿る森」(The Truffle Hunters)は こちら
アルバ産の白トリュフのトリュフハンターの物語です
* * *
さて今年 2022年の無形文化遺産の候補は...
つづく
2022年の第45回世界遺産委員会はロシアで開催予定、イタリアはチヴィタ・ディ・バーニョレッジォが候補!!
2022年の世界遺産委員会でのイタリアの候補(candidatura italiana)は 「チヴィタ・ディ・バーニョレッジョの文化的景観 (Il paesaggio culturale di Civita di Bagnoregio)」です
2022年の第45回世界遺産委員会 (Comitato del Patrimonio Mondiale nel 2022)は 2022年6月19~30日 ロシアのカザン*で開催予定とのこと
(前々から決まっていたそうです)
* 開催地変更の要望が高まっている とありました
詳しくは こちら
ちなみに 日本は 「佐渡島の金山」(Sado miniera) が受理されるかどうか 5月頃にわかるそうです
くわしくは こちら
* * *
チヴィタ・ディ・バーニョレージョ(Civita di Bagnoregio)は イタリア ラツィオ州ヴィテルボ県(la provincia di Viterbo) バーニョレッジョに属する分離集落(frazione)です
2500年以上前にエトルリア人によってつくられた都市で 台地辺縁部の崩落によって その上の建物が崩れる危機に常にさらされており 「死にゆく町」(La città che muore)とも言われています*
* 1896年生まれのバーニョレッジョ生まれの作家 Bonaventura Tecchiが名付けました
300メートル程の長さの狭くて急な橋を渡る以外に この集落へ行く方法はありません
2021年の時点で ユネスコの世界遺産暫定リスト*に記載されています (Wikipedia)
* イタリアの暫定リスト(candidati/tentative lista/Italia) 31 siti(novembre 2021) 31か所あります
リストは こちら
ちなみにに2020年の第44回世界遺産委員会から 申請は各国1件のみ 審議総数は35件と 数がさらに絞られました (それまでは 一国につき文化遺産1件 自然遺産1件でした)
* * *
1つめの記事です:
Il Consiglio Direttivo della Commissione Nazionale Italiana per l’Unesco(ユネスコ・ローマ・イタリア国内委員会理事会) * ha, infatti, approvato come candidatura italiana da presentare all’esame del Comitato del Patrimonio Mondiale nel 2022 Il paesaggio culturale di Civita di Bagnoregio.
ユネスコ・ローマ・イタリア国内委員会理事会は 事実イタリアの候補として チヴィタ・ディ・バーニョレージョの文化的景観を 2022年の世界遺産委員会の審議にかけることを認めた
* ちなみにここのサイトには 2023年の無形文化遺産の候補(patrimonio culturale immateriale per il ciclo 2023 )は
“The Art of the Italian Opera Singing” (イタリアオペラの歌唱芸術) と ありました!
ヴィテルボ県トゥーシア(Tuscia viterbese)*の バッドランドの谷(Valle dei Calanchi)の岩によってなる山脚に位置しており 人口減少(lo spopolamento)と 谷の浸食(l'erosione)に 何世紀も悩まされ続けてきました
* トゥーシアは 過去にエトルリア人の支配後の エトルリア南部に
割り当てられた名称です
ローマ時代に水道橋を拡大するため作られた「ブカイヨーネ( il bucaione)」と呼ばれる山の岩に直接掘られたトンネルは 第二次世界大戦で戦車が通るなどの歴史があります
実際に住んでいる住人は11名(2021年時点)とのこと
ニュースは こちら
* * *
2つめの記事です:
Il borgo di Civita di Bagnoregio è un paesino arroccato su una rupe friabile, che svetta nel cielo della meravigliosa Valle dei Calanchi, in provincia di Viterbo.
チヴィタ・ディ・バーニョレージョの村は ヴィテルボ県にある 見事なバッドランドの谷の 天にそそり立つもろい絶壁に守られた小さな村です
Il piccolo centro, che fu fondato 2500 anni fa dagli Etruschi, sorge su una delle più antiche vie italiane, quella che inizia dal Tevere e finisce nel lago di Bolsena.
エトルリア人によって2500年前に創られた小さな中心地は イタリアの最も古い街道のひとつにそびえており それはテヴェレ川から始まり ボルセーナ湖で終わっています
A causa della morfologia del terreno Civita iniziò a sprofondare alla fine del XVII secolo, e le condizioni peggiorarono velocemente a seguito di un terremoto nel 1695.
チヴィタの土壌の形態によって 17世紀末に沈下し始めました そして1965年の地震の結果 状況はすばやく悪化しました
I due torrentelli che scorrono nelle valli sottostanti e l’azione erosiva delle piogge e del vento stanno lentamente sgretolando il colle tufaceo su cui poggia il paese, e questo ha portato ad un progressivo ed inesorabile abbandono del borgo da parte dei suoi abitanti.
下にある谷を流れる2本の急流と 雨や風による腐食行動が ゆっくりと 村が置かれた凝灰岩の丘を砕いてゆき それは住民にとっては 村を棄てることを余儀なくされたのです
Da alcuni anni però Civita di Bagnoregio, la città che muore, è tornata piano piano a vivere.
ここ何年かはしかし 死にゆく街チヴィタ・ディ・バーニョレッジョは 少しずつ再生し始めているのです
Il piccolo paese laziale, che è stato inserito nella lista dei Borghi più belli d’Italia, ogni anno attira sempre più visitatori che restano incantanti davanti al suo splendore.
ラツィオ州のこの小さな村は 「イタリアの最も美しい村」のリストに入り 毎年常に その輝かしさを前にして魅惑される来訪者を惹きつけているのです
Dal 2013 l’ingresso al borgo è a pagamento, ed il ticket d’ingresso dal valore simbolico serve sia a tutelare il paese che per contribuire alla salvaguardia del fragile paesaggio.
2013年からは 村に入るには料金がかかるようになり 象徴的な価値のその入村料は 村を守り あるいはもろい景観の保護に寄与するのに役立っています
Oggi per raggiungere il paese di Civita di Bagnoregio si deve percorre un alto viadotto pedonale lungo 300 metri che porta i visitatori alla porta S. Maria o del Cassero, l’imponente accesso al borgo. Una volta entrati nel paese i visitatori si trovano di fronte a stradine, piazzette, pozzi ed antichi palazzi.
今は チヴィタ・ディ・バーニョレッジョの村にたどり着くには 村への壮観なアクセスであるサンタ・マリア門 あるいは カッセーロに訪問者を連れてゆく 300メートルもの高い陸橋*を歩くしかありません
* 1965年に建てられました
ひとたび村に入れば 訪問者たちの目の前には 小道や 小さな広場や 井戸や古い建物があるのです
聖ドナートゥス教会
Nel centro del paese svetta la Chiesa di San Donato, che si affaccia sulla piazza principale di Civita e che custodisce al suo interno un Crocifisso ligneo quattrocentesco che è ritenuto miracoloso.
村の中心には チヴィタの中心広場に面した聖ドナートゥス教会がそびえており 奇跡的と思われる 15世紀の木製の 十字架にかけられたキリスト像が その内部に保存されています
「Civita di Bagnoregio candidata Patrimonio Unesco - Domani Dove Andiamo?」の記事は こちら
* 2022年の第45回世界遺産委員会が もう毎年のことながら
今からドキドキ...楽しみですね!!
このあとはイタリアの無形文化遺産の記事 ドイツやスペインの候補の記事が続きます♪
追記(2022.4.23): 2022年の世界遺産委員会は延期となりました ニュースは こちら
ウクライナの7つの世界遺産(2022年現在)・世界遺産活動の目的は 心の中に平和の砦を築き 世界平和を築くこと
ウクライナには2022年現在 6つの文化遺産と 1つの自然遺産がありますが
今 ウクライナではさまざまな文化遺産も爆撃のリスクにさらされています
国連教育科学文化機関(UNESCO)などを筆頭に 文化遺産を守る動きが進んでおり リビウ国立博物館ではすべての文化財を地下施設に運んだそうです
「ウクライナの文化遺産を守る ユネスコ、現地が奔走」(2022.3.18)は こちら
ウクライナの世界遺産について:
1. キエフの聖ソフィア大聖堂と関連する修道院群及びキエフ・ペチェールシク大修道院
Kyiv: Saint-Sophia Cathedral and Related Monastic Buildings, Kyiv-Pechersk Lavra
1990年登録
ウクライナ最初の世界遺産です
かつてロシアへのキリスト教普及に多大に貢献し キエフ・ルーシ
(キエフ大公国/9-13世紀)の繁栄を今に伝える聖ソフィア大聖堂
キエフ・ペチェールシク大修道院 ベレストヴォの救世主聖堂の3つが構成遺産です:
聖ソフィア大聖堂 Saint-Sophia Cathedral (上の写真)
ウクライナの首都キーウ(キエフ)* の真中心にあるキリスト教の大聖堂
ウクライナ最初の中央政権国家キエフ・ルーシ最大の聖堂として 1037年に建立されました
11~18世紀のウクライナ建築史上 最も名立たる教会であるとされます
*「キエフ」は「キーウ」 「ドニエプル川」は「ドニプロ川」 「チェルノブイリ」は「チョルノービリ」になるそうです
キエフ・ペチェールシク大修道院 Kyiv-Pechersk Lavra
キエフのぺチェールシク地区にある 11世紀半ばに建てられた修道院です
ロシア正教の中でも数少ない「大修道院」の称号を持つ ロシア正教ウクライナ支部の総本山です
ベレストヴォの救世主聖堂 Church of the Saviour at Berestovo
キエフのペチェールシク地区にある聖堂です
2. リヴィフ歴史地区 Lviv
1998年登録
ウクライナ西部のリヴィフ州リヴィフに位置しています
13世紀半ばに ガリチア公ダニール・ロマノビッチによって建設され
政治 商業の中心として栄えましたが 14世紀以降ポーランド・
オーストリアの支配下となり 旧ソビエト連邦に併合されてウクライナの一部となりました
リヴィフ歴史地区はこのような複雑な歴史を反映して 東欧の伝統様式と
イタリアやドイツなどの建築様式が混在する この町独特の建造物が建ち並びます
また ウクライナ・カトリック教やアルメニア正教など 数多くの宗派の教会がある事でも有名です
リノック広場を中心とした旧市街には 17~18世紀の建造物が多く残されており 中世の雰囲気が漂っています
3. シュトルーヴェの測地弧 Struve Geodetic Arc
2005年登録
ノルウェー・スゥエーデン・フィンランド・ロシア・エストニア・ラトビア・リトアニア・ベラルーシ・モルドバ(唯一の世界遺産)・ウクライナの10か国にわたるトランスバウンダリーサイト
ドイツ出身のロシアの天文学者 フリードリヒ・フォン・シュトルーヴェが中心となって1816~1855年にかけて設置した 子午線弧長の三角測量のために設置した 2820kmも続く三角点群のことで 地球の大きさなどを正確に測る上で多大な貢献をしました
当時設置された265か所の測量点のうち34か所が 2005年に世界遺産に登録された
*これを世界遺産検定で初めて知った時はスケールの大きさに驚きました!!
Residence of Bukovinian and Dalmatian Metropolitans
2011年登録
ウクライナのチェルニウツィーに残る建造物群で ブコビナ(ウクライナとルーマニアの歴史的地名)がオーストリア帝国に属していた1864年から1882年にかけて チェコ人の建築家ヨセフ・フラヴカの設計で建てられました
建造物群は かつてのブコビナ府主教たちの住居や聖堂・修道院・庭園などからなり 現在はチェルニウツィー大学の校舎の一部として利用されています
ハプスブルク君主国が宗教寛容政策を採っていた時期に栄えた 東方正教会の影響力の大きさを伝えるとともに 様々な時代の建築様式が素晴らしい形で融合した歴史主義建築の傑作であることから 2011年にユネスコの世界遺産に登録されました
第二次世界大戦中には建造物群が荒らされ 戦火によって著しい被害を受けた歴史もあります
Ancient City of Tauric Chersonese and its Chora
2013年登録
ウクライナのクリミア半島セヴァストポリ近郊(2014年以降ロシアが実効支配)に残る 古代都市遺跡と周辺の農業遺跡を対象とする世界遺産です
「ウクライナのポンペイ」とも呼ばれ かつてウクライナの紙幣の図案にも採用されたケルソネソスの考古遺跡は 黒海周辺に植民した古代ギリシアのポリスと それを支えた農業領域の姿を伝えている点などが評価されています
この世界遺産はの8件の構成遺産からなります
Wooden Tserkvas of the Carpathian Region in Poland and Ukraine
2013年登録
ポーランドとウクライナに点在する 16世紀から19世紀に建造されたギリシア正教会の16の聖堂で構成され この地方の4つの民族への文化的な拡大と 様式的・装飾的・技術的特徴を代表するものです
木造教会はポーランドやウクライナ以外にも多く存在しており その代表的なものは世界遺産への登録が進められてきました
登録物件には ウクライナ側からは ドロホブィチの聖ゲオルギオス聖堂 天使首ミハイル会衆聖堂 至聖三者聖堂が有名です
リヴィウ州 イヴァーノ=フランキーウシク州 ザカルパッチャ州(ウクライナ側)
ポーランド側には 天使首聖ミハイル聖堂 聖パラスケヴァ聖堂 使徒小イアコフ聖堂などがあり それぞれに異なった建築様式を持っています
* 木造教会の写真を見た時は 新鮮な驚きがありました💖
7. 自然遺産 カルパティア山脈のブナ原生林とドイツのブナ古林群
Ancient and Primeval Beech Forests of the Carpathians and Other Regions of Europe
2007年、2011年、2017年、2021年拡大
最も多い国数の ヨーロッパ18か国(アルバニア・イタリア・ウクライナ・オーストリア・クロアチア・スイス・スペイン・スロバキア・スロベニア・チェコ・ドイツ・フランス・ブルガリア・ベルギー・ボスニアヘルツェゴビナ・ポーランド・ルーマニア・北マケドニア)にまたがる自然遺産です
アルバニア・オーストリア・ベルギーにとっては初の世界自然遺産になります
スロバキアとウクライナにまたがるカルパティア山脈の10箇所のブナ原生林と ドイツ中部および北西部にある15箇所のブナ林 さらに残りの国の9か所の自然保護区が対象になっています
カルパティア山脈のブナの原生林は 東西185キロメートル 総面積2万9278ヘクタールに及ぶ世界最大のブナの原生地域です
ブナだけでなく ナラやボダイジュなどの樹木も生育し カエデやカシ モミなどの 別の樹種との混交林も見られる多様な植物が共存している場所です キンメフクロウなどの114種の動物を豊かに養う貴重な楽園として 原始のままの姿を現代に伝えています
日本のブナ林とは異なり ヨーロッパブナの森林を対象としています
* * *
ちなみに 2022年6月19日~30日 ロシアのカザンで開催予定の第45回世界遺産委員会には ウクライナの世界遺産候補は出されていません
世界遺産活動の目的は 「人類共通の遺産を 国際協力による保存活動を通じて 心の中に平和の砦を築き 世界平和を築くこと」 です
ウクライナの世界遺産は こちら
4月からいよいよ「中級:イタリアの世界遺産を制覇しよう!」のレッスンが始まります!!(2022.4.16~6.25)@イタリア文化会館
春のイタリア文化会館の新しいレッスンを色々見ていたら イタリアの世界遺産のレッスンを見つけました♪
イタリアは 世界で最も多く世界遺産を保有している国です
このコースでは 以外に知られていないイタリアの世界遺産に スポットを当てます:
1)ボローニャのポルティコ群
2)パドヴァのフレスコ画作品
3)モンテカティーニ・テルメ
4) プロセッコの丘
5) 20世紀の工業都市イヴレア
6) 16世紀から17世紀のヴェネツィアの防衛施設群
7) パレルモのアラブ・ノルマン様式建造物群およびチェファル大聖堂、
モンレアーレ大聖堂
8) ピエモンテのブドウ畑の景観:ランゲ=ロエーロとモンフェッラート
9) エトナ火山
10) トスカーナ地方のメディチ家の邸宅群と庭園群
ここ数年に世界遺産になったところが多いようですね
ちょうど私が世界遺産検定を受けていた時期と重なるのと
イタリア文化会館で 新規世界遺産の紹介イベントに行った記憶があるので...
トップバッターは 昨年に決まったボローニャのポルティコ!!
レッスンは こちら
*写真は 2.の パドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂
「ポンペイ展」に行く前に ポンペイのセミナーに参加しました(2022.1.26)@ LCIイタリアカルチャースタジオ
「ポンペイ展」に行く日も近づいてきたこの日に zoomで参加しましたLCIの「ポンペイ」のセミナー!!
セミナーはクイズ形式で進められ 噴火の年や日にち(新しい発見により8月ではなく噴火10月説が浮上しています!) ヴェスヴィオ山の噴火前の形を当てたりしました
秋の木の実が発見されたり 火鉢(braciere)やマントも見つかったことと
工事現場での日付の落書きなどが発見されたことによります
詳しくは こちら
↑
フレスコ画 バッカスとヴェスヴィオ(Bacco e il Vesuvio)
この絵のように噴火前はひとつの山頂でした 右はバッカス 下の蛇は 家の守り神 肥沃(fertilità)の神ですね
また79年の噴火(eruzione del 79 d.C.)の煙は松の木の形をしていて 小プリニウスの手紙によると 13時に噴火(esplosione)とガスの噴出 すぐに軽石(pomici)と火山灰(cenere)が降り注ぎ 翌朝7時には火砕流(flusso piroclastico)が発生したとあります 2回めの火砕流でポンペイの町は埋没したのですね
* * *
ポンペイの発見について
最初は 1748年に ブルボン家に仕えていたRoque Joaquin de Alcubierreというスペインの考古学者が スタビアと思っていたのが石碑にポンペイ市民と刻まれていたことで ポンペイを初めて発見しました
次に Giuseppe Fiorelliが 石膏の鋳型技術(tecnica dei calchi)を考えて 今私たちが見ているような犠牲者の型が残されました (私がポンペイで見た時は観光客が多すぎてほとんど見られなかった...)
そして Vittorio Spinazzolaという考古学者がさらに 道路や建物の2階部分も発掘し(scabi) 1997年に世界遺産となり 最近の2019年の新発見をもたらす発掘へとつながってゆくのですね 最近の発掘ニュースは私もチェックしています😊
* * *
さて ポンペイの人々の生活はどんなだったでしょうか
解放奴隷(liverti)が農業や商業に携わり ワインビジネスで富豪になったヴェッティ(Vettii)の家や ステファニの布作業所(Fullonica Stephani)も紹介していただきましたが さてここで有名な「お金は臭わない(Pecunia non olet!)」と言って尿(urina)に税金をかけてランドリーに尿を使ったヴェスパシアーノ帝も登場しました!
食材については ポンペイからローマ帝国に輸出されていたのはワインとガルム(garum/魚醤)ですね 発見されたアンフォラ(anfora)からは なんと当時のワインの香りがほのかにするのだそうです🍷
* * *
テルメを愛するポンペイの人々
温泉(terme)にはそれぞれ Apodyteruim(脱衣所) Frigidarium(水風呂) Tepidarium(ぬるま湯の風呂) Caldarium(熱湯の浴槽) があります
Strigilisは肌かき器ですが 金属製でこんな鋭いもので垢すりしていたのですね~ 痛そう!
* * *
ポンペイの女性たち
↑
Saffo
サッフォー(Saffo)のフレスコ画は チラシにも使われており 私も大好きなのですが 当時の女性は読み書きもできて財産も持てて 買い物や宴会や観劇にも行かれました
化粧もしていましたが それが鉛白(biacca)を白粉に 頬紅や口紅は赤鉄(ematite)の粉を使い アイラインはローストした蟻の粉を使ったという...
また エウマキア(Eumachia)は解放奴隷の娘であり 裕福な実業家の妻で染色工場(fullones/tintori)のオーナー ユリア・フェリクス(Iulia Felix)は解放奴隷の娘で 広い農園を所有し 貸しアパートに建て替えたのですが その古代初の不動産広告もポンペイ展で見られます
アセリーナ(Asellina)という解放奴隷もテルモポリオを所有しており 女性実業家たち(donne imprenditrici)の姿や残したものも見られるのも楽しみですね💖
* * *
ポンペイの住居について
ドムス(domus pompeiana)はパトリキ(貴族/patrizi)が住み インスラ(insulae)は平民(plebei)が住んでいました
ちなみに 平民は台所がないインスラに住み外食していましたが リッチな貴族が住むドムスにはたいてい台所がありました 一方トイレは公衆トイレが主だったそうで 交流の場でもありました
ドムスの床のモザイクも 色々見せていただきました
ポンペイ・レッド(rosso pompeiano)のフレスコ画の赤は 酸化鉄(ossido di ferro)から作られています
玄関に「cave canem(猛犬注意!)」とある悲劇詩人の家のモザイク (チラシにあります) また玄関(Vestibulum)には魔除けの絵があり 平屋で(インスラは2~3階建て) アトリウム(Atrium)には ラレース(Lari)という家の守り神の祭壇があります
寝室(Cubiculum)には窓がなく 応接間(Tablinium)や 宴会場(Oecus)もあり広いですね そして宴会は 寝そべって食事をするというトリクリニウム(Triclinium)があり 午後3時から富裕層は夕食を始めるそうです
八つ切りのパン(Panis quadratus)が炭化したのも発見されていますね 切りやすい溝がついています
なんとポンペイの食事を再現しているRistorante Presidentも紹介してくださいました💖
小庭(Hortus) 柱のあるポーチ(Peristilium) 光や雨水を取り込むCompluvium その雨水をためるImpluviumも紹介していただきました
当時はひと家族に必ず1人は奴隷がいました フォークはなくスプーンを使っていて アンフォラ(anfora)はワイン以外にも様々なものを保管していました
Graffioneという熊手のようなものは お肉を調理するのに使われていたそうです 初めて見ました!
当時は 教養のある人だけがラテン語を使っていたそうです
* * *
最近の発掘による新発見
そして 2019年以降の発掘による新発見のビデオを見せていただきました このあと ご紹介くださった字幕なしの2時間もあるRai2のビデオを家でしっかり見ました!! 映像があるのでわかりやすかったです
手つかずのテルモポリオ(thermopolium)も発見されましたが 80軒もあったそうです
パトリキと奴隷奴隷の部屋男性の遺骨祝賀用大型四輪馬車も最近発見され ドキドキですね💖 これらの記事は皆フォローしてきたので随分助かりました!
こうして ポンペイ展に行ってきました!!
リポート『「ポンペイ」展に行ってからジェラート・マンマミーアに立ち寄りました(2022.1.29)@東京国立博物館 平成館』は こちら
「ポンペイ」のセミナー(LCI)は こちら
* 写真は 2015年に訪れたポンペイ 1時間しかいられず残念...
2021年イタリアの世界遺産に「ボローニャのポルティコ」「パドウァ・ウルブス・ピクタ」「ヨーロッパの大温泉保養地群」が登録されました/計58件トップ維持 (2021年7月)@第44回拡大世界遺産委員会
2021年イタリアの世界遺産に「ボローニャのポルティコ(i portici di Bologna)」「パドウァ・ウルブス・ピクタ(Urbs picta)」「ヨーロッパの大温泉保養地群(Le grandi terme d’Europa)」が新規登録されました/計58件トップ維持 (2021年7月)@第44回拡大世界遺産委員会
概略に続き 2021年のイタリアの世界遺産 新規3件の詳細です:
* * *
1.パドウァ・ウルブス・ピクタ: ジョットのスクロヴェーニ礼拝堂と パドヴァの14世紀フレスコ画作品群
Padova Urbs picta. La Cappella degli Scrovegni di Giotto e i cicli affrescati del Trecento a Padova (2020年度分/7.24決定)
‘Padova Urbs picta ’, Giotto’s Scrovegni Chapel and Padua’s fourteenth-century fresco cycles
『パドヴァは14世紀から15世紀初頭に 文化的にも最盛期(periodo d’oro)を迎え 1304年にこの地に来たジョット(Giotto)をはじめとする芸術家たちのフレスコ画群(gli affreschi)が残っています
委員会では「フレスコ画の変遷の内、最も劇的に発展した時期の証拠であり、人間の空間表現の飛躍を表している」と評価
正式登録に際し 登録名が「パドヴァの14世紀フレスコ作品群」(Padua’s fourteenth-century fresco cycles / I cicli di affreschi del XIV secolo di Padova)となった。』(wikipedia)
イタリアの記事: Patrimonio Unesco, Padova e Montecatini nuovi siti italiani (パドヴァとモンテカティーニが新しくイタリアの世界遺産に) は こちら
* * *
2. ヨーロッパの大温泉保養地群 The Great Spas of Europe /Le grandi terme d’Europa (欧州7か国/イギリス イタリア オーストリア チェコ ドイツ フランス ベルギー)
Patrimoni transnazionale(トランスバウンダリーサイト) (2020年度分/7.24決定)
7か国にわたるトランスバウンダリーサイトとしての登録です
『スパ (ベルギー)、ヴィシー、バーデン=バーデン、マリアーンスケー・ラーズニェ、バース (イングランド)、モンテカティーニ・テルメなどの温泉保養地を対象とする。
なお、バース市街はすでに単独の世界遺産になっている。
委員会では「医学や温泉療法の発展と入浴という精神衛生の価値観を具現化している」と評価。
正式登録に際し、英語名がThe Great Spa Towns of Europe/Grandi città termali d'Europaとなった。』 (Wikipedia) ← そして日本語名は「大温泉保養都市群」となりました
← イタリアのモンテカティーニ・テルメ (: Montecatini Terme)
イタリアのニュース 「L'Italia ha due nuovi Patrimoni Mondiali dell'Umanità: gli affreschi di Padova e Montecatini (イタリアは2つの新規世界遺産を持つ: パドヴァのフレスコ画作品群とモンテカティーニ)」(2021.7.24) は こちら ←この3日後 さらにボローニャのポルティコが世界遺産入り!
* * *
3. 2021年度分はボローニャのポルティコ(I portici di Bologna)が決まりました (2021.7.28決定)
← ボローニャのポルティコ
I portici di Bologna rappresentano un importante patrimonio architettonico e culturale per la città e ne sono simbolo insieme alle numerose torri. Non esiste al mondo un'altra città che abbia tanti portici quanto Bologna: tutti insieme i porticati misurano in lunghezza più di 38 chilometri solo nel centro storico, che raggiungono i 53 km contando quelli fuoriporta (wikipedia)
ボローニャのポルティコは 数多くの塔とともに 街にとって建築・文化的に重要な遺産となっています。 ボローニャほど多くのポルティコのある街は世界で他にありません: 歴史的地区では38キロ以上、門の外も入れると53キロにもわたる長さのポルティコが続いているのです
参考: 「ボローニャが2021年のイタリアの世界遺産候補になったニュースを探しました: "I portici patrimonio dell’umanità UNESCO, il Comune al lavoro per la candidatura"(2019.1.17)」は こちら
『ICOMOSは、顕著な普遍的価値が証明されておらず、ポルチコを建築的要素としてではなく都市機能との関連で説明されるべきとして、「登録延期」を勧告した。』(wikipedia) ←それが今回登録となり嬉しいです!!
他にも今回の委員会で「登録延期」勧告から「登録」となったのは7件もありました!
ちなみに 「情報照会」から登録となったのは8件 取り下げ1件
「不登録」勧告で世界遺産になる可能性が消えたものは7件でした (4段階あり 登録←情報照会←登録延期←不登録の順です)
イタリアのニュース:
I Portici di Bologna Patrimonio dell’Umanità Unesco: nessuna città al mondo ne ha così tanti (ボローニャのポルティコが世界遺産に: これほど多くのポルティコは世界に2つとない) (2021.7.28) は こちら ← 速報ですね!!
委員会は7/31に終了します オンラインで2年分まとめて大変でしたね!!
2005年に板橋・ボローニャ友好都市協定を結んでいるわが街でもお祝いしています 詳しくは こちら
写真: パドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂(la Cappella Scrovegni )
引き続き 日本 ドイツ スペインの新規世界遺産について書こうと思います…💖
イタリアの世界遺産新規3件の登録で計58件でトップ維持、ヴエネツィアは「危機遺産」登録回避となりました (2021年7月)@第44回世界遺産委員会
第44回世界遺産委員会は 2020年はコロナの影響で中止となり 2021年7月16日~31日に拡大第44回世界遺産委員会としてオンライン・ミーティングで開催されることになりました ランキング1位のイタリアについて調べました:
1. イタリアで新規遺産2年分3件登録 計58件で世界ランキングトップ維持(2020年度分2件はパドヴァ&ヨーロッパ温泉群、2021年度分はボローニャ)
2019年まではイタリアと中国がそれぞれ55件と肩を並べておりましたが 2020年はコロナのため中止
2021年にイタリアは新規遺産2年分3件 中国は「泉州 : 宋・元時代の中国における世界のエンポリウム(Quanzhou: Emporium of the World in Song-Yuan China)1件の新規登録により イタリア58件 中国56件で イタリアがトップ維持とのことです
2021年ランキング: 1位 イタリア 58件 2位 中国 56件
3位 ドイツ 51件 4位 スペイン 49件 同 フランス 49件 となります
第44回拡大世界遺産委員会は こちら ← 会期中は日々情報が更新されてドキドキ!
イタリアの世界遺産リストは こちら ← 53件の文化遺産と5件の自然遺産
ユネスコのサイト は こちら
まぁ...何度見ても 53+5は 58ですよ...!
調べてみると「(2016年現在)新規登録は1か国2件まで(うち1件は自然遺産とする)、ただし複数国にまたがるトランスバウンダリー・サイトの場合、主導国の推薦枠を使用するため上限枠には含まれない」と記事にありました
2019年からは 「1か国1件まで」とさらに制限がかかったようですが 今回はこのトランスバウンダリーサイトで1件追加となり それにコロナのために2年分を一気に登録するわけで...一気に3件増加とは!!
- ヴェネツィアが危機遺産登録回避されました
文化遺産の登録基準ⅰ~ⅵすべてを満たす文化遺産は 1987年に世界遺産に登録された「ヴェネツィアとその潟」と「敦煌の莫高窟」のみですが 危機遺産入りが予想されておりました
中国・福建(Fujian)省福州(Fuzhou)でオンライン開催された第44回世界遺産委員会(44° Comitato del Patrimonio Mondiale riunito a Fuzhou, in Cina/2021年7月)は イタリア政府のヴェネツィア市内中心部への大型クルーズ船の入航禁止を評価し ヴェネツィアの生態系と遺産保護の取り組みを来年12月までに報告するように求めました
状況観察を継続し2023年(第46回世界遺産委員会)に再審査とのこと
クルーズ船の通航により生じる大きな波がベネチアの地盤をむしばみ 脆弱な潟湖(せきこ)の生態系に害をもたらすと主張されていたそうです
危機遺産回避のニュースは こちら
同 記事は こちら
以上が概略です
詳細に つづく
追記:
親戚の告別式の翌日がワクチン接種で 微熱と肩の痛みの中 2日ぶりにパソコンをあけたらサルデーニャの山火事のニュースが飛び込んできて イタリアの世界遺産登録の記事が遅れてしまいました~ 色々重なる時は重なるもんですね~(/ω\)
日本の新規世界遺産2件は またこんど…💖
「イタリアの魅力を発見 - 歴史、文化、芸術を巡る旅 ALLA SCOPERTA DELLE MERAVIGLIE D'ITALIA - ラヴェンナ- モザイクの街」のセミナーに参加しました-2回目/後半(2021.6.12)@リンガビーバ・イタリア語教室
3. サン・ヴィターレ聖堂(la basilica di San Vitale) *一番上の写真は外観
サン・ヴィターレ聖堂は 548年にユスティニアヌス帝によって建てられた 8角形の集中式の聖堂です
ここには ユスティニアヌス帝と妻テオドラのモザイクがありますが これが一番の見どころかもしれませんね!
ローマの兵士であった殉教者(martirizzato)の 聖ヴィターレ(San Vitale)に捧げられた聖堂ですが 彼は生きたまま井戸に埋められた(interrato vivo, dentro un pozzo)とのこと その遺構が聖堂に残っているそうです
ギリシャ出身のラヴェンナの銀行家 ユリアヌス・アルゲンタリウス(Giuliano Argentario)が 2,6万枚もの金貨(pezzi d’oro)を寄付したそうですが 彼は他にも 4.のサンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂も援助したといわれています
外観はやはり控えめですが 厚さ4センチの赤い煉瓦と 同じ厚さの石灰層とが交互に置かれているため色が特殊です 中は豪華なモザイク等で飾られておりそのコントラストが 外見よりも内面を重んじるキリスト教の建物ならではですね
11世紀になってから プロテシス(prothesis) と ディアコニコン(diakonikon)というミサに使う施設が外付けされました
10世紀に造られた鐘楼の塔(la torre campanaria)は 1688年の地震のあとに修復されました
中の床には カンタロス(cantaro)の杯と若枝(tralci)が モザイクと色大理石でちりばめられています
キューポラは tubi fittiliという 素焼きの陶製パイプを積層してゆく方法で 円形になるように作られているのですが これは 底のない瓶の形をしたチューブを交互にはめ込んでゆき 上に行くほど直径が狭まってゆきほっそりと仕上がる経済的な方法とのこと
キューポラは エクセドラ(esedre)という半円形の広場と 聖堂内陣(presbiterio)を形造る弓形のアーケード(arcate)でもって支えられています 2階にはマトロネオ(matroneo)という婦人専用の回廊があるのですね
← 2階のマトロネオ 女性だけが歩けたらしい...
柱頭(capitelli)のせり台(pulvini)は 羊や鳥などのレリーフが施されています また光の交差もそれは美しく 空間の広さを堪能し 8つの構成遺産の中では やはり一番美しいですね…💖
← 柱頭のせり台にはレリーフが...
内陣部入り口のアーチ部分には 中央頂部にキリスト 左右に12使徒のメダイヨンが配置されています
最も有名なモザイクが後陣の Teofania(神の顕現/apparizione di Dio)です
← 神の顕現
中心には全世界を表す青い球体にキリストが座り 左右には殉教者聖ウィタリス(San Vitale) 聖堂の模型をキリストに捧げる司教エクレシウス(Ecclesio)が描かれており 足元には四大河が湧き出し 頭上には虹の雲が描かれ 楽園を表しているといわれています
← ユスティニアヌス帝 一人おいた右は司教マクシミアヌス(史実に基づき最も似ている)
また壁面には 東ローマ皇帝ユスティニアヌス(imperatore Giustiniano)の肖像 そして向かい合うように皇妃テオドラ(imperatriceTeodora)のモザイクがあります
2人はラヴェンナに来たことはなく テオドラはこれが作られた時は亡くなっていたとのこと そのため左側には泉のある暗い部屋が描かれているのですね
またユスティニアヌス帝の一人おいた右は 司教マクシミアヌス(vescovo Massimiano)です 上に名前も書かれていますね
4. サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂(la basilica di Sant’Apollinare in Classe)
「サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂」は、ラヴェンナの北部にあるクラッセ(Classe)という町にあります
クラッセは かつてはラヴェンナの軍港でした
サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂は 549年にラヴェンナの司教マクシミアヌス(vescovo Massimiano)によって 初期キリスト教の三廊式(tre navate)のバシリカ式聖堂として建設されました
建設にあたっては 銀行家ユリアヌス・アルゲンタリウスが出資したといわれています
聖堂内には「キリストの変容(trasfigurazione di Gesù)」の場面を表したモザイクが残っています
← キリストの変容 いちばん上に神の右手が描かれている
キリストが十字架として出現しており Pietro Giacomo Giovanniの3人の弟子を連れて タボール山(Monte Tabor)に登ったキリストが 預言者と語り合ったという奇跡の場面です
細かい絵の説明をたくさんしていただきました 聖アポリナリス(Sant’Apollinare)は両手を広げて祈っており (当時の祈りのポーズ) また神の右手が上から描かれていたのが とても興味深かったですね
構成遺産が8つもあって 盛りだくさんなので混ざらないように 2回に分けてくださって正解でした!! それでも時間を超過して最後まで貴重なお話をたくさんしてくださり 頑張って準備して聞いた甲斐がありました💖
セミナーは こちら
* 素晴らしいセミナーを開催してくださいましたリンガビーバ・イタリア語教室様に 心よりお礼申し上げます
写真は 3のサン・ヴィターレ聖堂の外観
「イタリアの魅力を発見 - 歴史、文化、芸術を巡る旅 ALLA SCOPERTA DELLE MERAVIGLIE D'ITALIA - ラヴェンナ- モザイクの街」のセミナーに参加しました-2回目/前半(2021.6.12)@リンガビーバ・イタリア語教室
第1回に引き続き 世界遺産「ラヴェンナの初期キリスト教建築物群」についてのセミナーの第2回 前半です:
1.アリアーニ洗礼堂(il Battistero degli Ariani)
アリアーニ洗礼堂(il Battistero degli Ariani)はは 325年に開かれたニカイア公会議(コンスタンティヌス帝自らが開いたキリスト教教義を決定する最高会議)で異端とされたアリウス派(arianesimo)の洗礼堂です
東ゴート王国の創始者テオドリック王(il re ostrogoto Teodorico)によって建てられた 現存するアリウス派の数少ない建造物の大変貴重な遺構ですが 556年にユスティニアヌス帝(Giustiniano)によって 聖母マリアに捧げる正教会(ortodossi)の礼拝堂となり 今は Chiesa dello Spirito Santoとなっています
洗礼堂にはキリストの洗礼が描かれ ネオン洗礼堂(Battistero Neoniano)と似た構図となっていますが ネオン洗礼堂とは違って輪郭線が明確で 平面で動きのないものとなっています
外部は両方ともシンプルで装飾がなく 煉瓦(laterizi)でもって八角形(ottagonale)に造られています
8という数字は キリストが7日間で世界を創造し さいごに復活(resurezione)した日を入れた大切な数字なのですね
地盤沈下(subsidensa)によって地面から2,30メートルも沈んでいます 内部は部分的にはがれているものの豪華です
19世紀のフェリーチェ・キーベル(Felice Kibel)という修復家によって ひどい修復(ほとんど改ざん)をされているのがひどく残念ですね
← キリストの洗礼
キューポラ中央のメダリオンには キリストの洗礼(il Battesimo di Cristo)のモザイクが描かれています このキリストは若くて髭がなく(imberbe) 半身がヨルダン川に浸かっています (トップの写真参照)
右には洗礼者ヨハネ(San Giovanni Battista)がキリストの頭を押さえ 左には老人に擬人化されたヨルダン川(la personificazione del fiume Giordano)が そして頭上には 聖なる魂のシンボルであるハト(colomba)が キリストに水を吹きかけています
メダリオンのまわりには12使徒(12 apostoli)が 放射状に描かれています
手にかけたヴェール(vela)には gammadieというギリシャ文字が描かれており キリスト論におけるモノグラムです 聖人たちの顔はすべて正面を向いており 初めて後光(aureola)が描かれているとのこと
2.サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂(la basilica di Sant’ Apollinare Nuovo)
* 一番上の写真は外観
サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂 は 490年頃にテオドリック王が作ったアリウス派の聖堂です
東ゴート王国は ユスティニアヌス帝によって滅ぼされ ラヴェンナもビザンツ帝国の支配下に入りますが その中でユスティニアヌス帝は異端とされたアリウス派の聖堂を全て没収し 補修を司教アグネルス(vescovo Agnello)に命じましたが 彼は異教徒と戦った聖マルティヌス(San Martino di Tours)に捧げる聖堂に改修し アリウス派を想起させるモザイクなどの装飾は 修正されてしまったそうです
856年に司教ヨハネス7世によって ラヴェンナの外港であったクラッセ(サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂のある場所)から 聖アポリナリス(Sant’Apolinare)の聖遺物(reliquie)がもたらされ サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂(新聖アポリナリス聖堂)と呼ばれるようになったといわれます
身廊(navata centrale)と それを取り囲む側廊(navate laterale)からなる 標準的な3廊式(tre navate)バシリカ教会堂で 身廊と側廊は12本のコリント式列柱(colonne in marmo greco)によって仕切られています
ファサードには 大理石の二連窓(bifora)がありますが これはルネサンス期のものだそうです
隣にある38mの煉瓦の鐘楼(campanile)には 片開き窓(monofore) 二連窓(before) 三連窓(trifore)があり これは構造を軽くするためとのこと
アプシス(l’abside)は725年の地震で壊れ のちに再建されました
← 上の窓の横は16人の聖人像 その下は参列のモザイク
最上段はキリストの奇跡と受難の26場面が画かれ 中でも当時は悪魔を描くことはされておらず 代わりに3匹の豚(maiale)が川に泳いで逃げるシーンが描かれています キリストは老いて(maturo)ひげを生やしています これは苦しみや弔意(lutto)を表しています
その下の高窓部分には16人の聖人像が配置されていますが 特定はされていないそうです
圧倒されるのはその下部で 北側には 3人のマギに導かれてクラッセの外港を出立する22人の聖女の殉教者たちの参列が 南側には 聖マルティヌスに導かれてラヴェンナの王宮から天使に囲まれたキリストに至る26人の殉教者(26 santi martili)の参列がモザイクで画かれており圧巻です この王宮は上下逆の透視図法(prospettiva ribaltata)で描かれています
ラストにある東方三賢人(tre Magi)は 馬から降りたばかりのようにとてもダイナミックに描かれていて興味深いです 例のフェリーチェ・キーベルがまたしても所々を改変しており残念…
← 東方三賢人(tre Magi)
セミナーは こちら
第2回後半へ つづく
* 素晴らしいセミナーを開催してくださいましたリンガビーバ・イタリア語教室様に 心よりお礼申し上げます
写真は 2のサンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂の外観