イタリア文化会館のイタリア映画上映会で見たこの映画「見わたすかぎり人生(Tutta la vita davanti)」 このタイトルとなる言葉は 主人公マルタの母親が無事大学を卒業したという報告に来た娘にかける言葉なのですが ほんとに見につまされる思いで最後まで見ました…主人公が泣くシーンでは思わず涙が…
大学の哲学科を優秀な成績で卒業したものの 思うような職業に就けず コールセンターでの仕事に就くが そこは 非正規雇用の若者を喰いものにする理不尽で狂気的な会社と気付き 彼女の取った行動は…
映画を見ながら自分はどの立場だろうかとずっと考えていました 彼女に心を砕く客である老女の立場 あるいは病の床で彼女を心配する母親の立場 彼女の職場を告発しようとする労働組合の男の立場(彼女の取った行動はすごいきわどいもので その勇気に驚きました) 自分を鼓舞しながら仕事に向かうも追い詰められてゆく同僚の男性の立場…それぞれに 親の立場から あるいは自分の人生を振り返りながら 色々と考えつつ見ました 「ケ・セラ・セラ」のメロディーが救いでしたね~ それとタイトルの日本語訳が気に入っています
あれから彼女たちはどうなってゆくのだろうかと… 少し前に読んだ本「イタリア人と日本人、どっちがバカ?」) (文春新書 ファブリツィオ・グラッセッリと水沢透 著)であぶり出されていた現代イタリアの抱える問題ともダブって見えてきて この日は映画が終わってから友人と イタリアそして日本の雇用問題や自分たちのまわりのいろんなことを話しながら帰りました (こんなブラックな企業でも仕事がないよりはまし...?)
そんな話ができたことに感謝しつつ 少しでも今のイタリアの現実を知ることができて 切なくもありとても貴重な時間でした
映画 「見わたすかぎり人生(Tutta la vita davanti)」は こちら
(You Tubeで予告編も見られます)
*映画を上映してくださいましたイタリア文化会館に心よりお礼申し上げます
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