今日も行ってきましたレオナルド没後500年記念の第2回目「レオナルド、飛行への夢」の講演会!!
2回続けて参加されてらっしゃる方も多く 熱心な質問がいつまでも続けられました
トップの写真の右の 若き頃の自画像は最近発見されたもので (真ん中は本人かどうか確認できず) 下のサインは鏡文字ですね!
レオナルドにとって 飛行は一生の夢であり研究でした 高額なため実験には及びませんでしたが 手稿の中に残されたものをのちの人々が実証実験し 飛べることを証明したのです その映像もご紹介いただきました
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飛ぶこうもり(pipistrello volante)の手稿(codice)
彼はまず 鳥を観察しました 水と違って空気は圧力で圧縮できます
貴重な 鳥の飛翔に関する手稿(il codice del volo degli Uccelli)が残されていますね
飛び立つ仕組みだけでなく 大きな鳥のように どのようにして空中に身体を保持できるかも研究したのですね
次に パラシュート(il paracadute)
ピラミッド型の大きな思いパラシュートの手稿(1470)に基づき のちの時代に実験が行われました
当時は亜麻(lino)が使われたそうです
いかにして怪我をせずに地上に降りられるか 他の研究者(口に綿を含ませるなど)とともに腐心したとのこと
実は 今のパラシュートは真ん中に穴が開いていてバランスが保てるのですが レオナルドのパラシュートは穴はあいておらず それでもとても大きくて重く のちの実験では揺れ動く(dondolare)ことなく 地上に降りられたそうです
次は オーニソプター(ornitotteri)
翼をはばたかせる事によって飛ぶ航空機のことですね
Il primo disegno di un ornitottero risale a Leonardo da Vinci: rappresenta probabilmente il più antico tentativo di progettare un oggetto volante più pesante dell'aria (aerodina). (Wikipedia) ← レオナルドが一番最初に描いたとのこと
500年も前から 彼は機械による翼の研究(studio di ali meccaniche)をしていたのですね
4枚の羽根を持つ トンボ(libellula)の観察もしていました (imitazione del volo naturale)
翼の大きな模型の中に 3パターンで人間が入りますが 重くて担げなかったとのこと
次に考案したオーニソプターは 人が寝そべって入り 手でペダルをこいで力を増幅させるというものです
そして次は 飛行船(nave volante)
これはとんぼから発想を得て4枚の翼があります 人間のパワーをどう増幅させるかに腐心し 首まで動かしたそうで大変ですね!
フライトシュミレーター(flight simulator)
これは 人力のみで飛べるか どのくらいの力でもって 人間が空に浮かぶことができるかを実験したものですね
片方に翼を添えて 片方に秤をおいておもりを乗せて測ってゆきました
当時の結論としては 人の身体は重すぎて 人力では鳥のように空には浮かぶことはできなかったというものです
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ハンググライダーの手稿
次に ハンググライダー (hang glider)
これは今と同じ原理のものが当時残されており のちにフィレンツェの丘から実際にハンググライダーで実験をした映像も見せていただきました
のちにオットー・リリエンタールがハンググライダーで飛び そしてライト兄弟が有人動力飛行に成功してゆくのですね
500年前に誰も考えつかなかったことを考えたレオナルド 彼の考えは 今から500年後に あるいは別の惑星で我々が暮らすようになった時にも活用できるかもしれないとの言葉でした
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プロペラの手稿
そして プロペラ (la vite aerea)
これもレオナルドの発明ですね
4人の人間が下で動力を起こし (人間自体は飛びません) プロペラが ばね(molla)の力で飛びます
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飛ぶ球体の手稿
そして 飛ぶ球体(la sfera volante)
これは 中に入った人間が 常に水平に保たれるという構造なのですが 唯一まだ実証されていないそうです
レオナルドは兵器(macchina da guerra)も考えたとのことですが 実際には作りませんでした
くわしくは こちら
本当にレオナルド・ダ・ヴィンチの凄さを今回見せてくださり 絵画以上に惹きつけられてしまいました!!
講師:プリニオ・インノチェンツィ(サッサリ大学教授)
レオナルドは生涯を通じ、機械工学の研究や、あらゆる種類の機械設計に精力的に打ち込みました。革新者また技術者としてのレオナルドの仕事において最も独創的な部分は、彼が生涯追い続けた夢、飛行に関するものです。
レオナルドは長きにわたって鳥の飛翔を研究し、その成果は、科学文献として類まれな価値をもつ小冊子『鳥の飛翔に関する手稿』に収められています。
レオナルドは、自然研究を起点に揚力の法則を理解した上で、人間が飛行する方法を構想するに至ります。レオナルドは、人力で動かす機械から滑空の利用まで、数多くの飛行方法に関する研究と実験に独力で着手しました。それら飛行機械の試験や実用化にレオナルドが至ることはなかったものの、のちに、彼の構想や直観は正確な事実に基づくものであったことが明らかになっています。
本講演では、レオナルドの考案した飛行機械の数々や、飛行の原理に関する彼の直観的認識のうち主要なものについて、全容をまとめて紹介します。(チラシより)
講演会は こちら
素晴らしい講演会を開催してくださいましたイタリア文化会館様に 心よりお礼申し上げます
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