"Marianna Ucria"というイタリア映画のDVDを見ました
ダーチャ・マライーニ(Dacia Maraini)の同名の小説を映画化したもので シチリアの名家に生まれた女性の数奇な運命を描いた作品です
最後の秘密が解き明かされた時は驚きました
雪の降るシチリアの街を走る馬車のシーンがとても印象的でした...
幼い自分を庇護してくれていた両親 そして夫(この夫がいわくつきの夫)の死後 一家の主として成長し采配を振るう彼女のもとには重い運命が訪れ... なかなかに重厚な作品で見応えがありました
ストーリー:
Marianna Ucriaはシチリアの名家Ucria家に生まれ 5人の兄弟がいるMariannaは5才で あることが原因で聾唖(sordomuta)となる (その秘密が最後に明かされる)
13才で母のいとこ(小説ではおじ/zio)のPietro Ucria di Campo Spagnoloと結婚させられ 4年間で3人の子をもうける
家庭教師(小説では息子のイギリス人の友人)で哲学に詳しいGrasseがやってきて 手話を教え 啓蒙主義(l'illuminismo)をこの家に広めようとするが やがて追い出されてしまう
彼女はその影響で夫からの独立を試みようとするが 夫の死後ようやく 自己の存在を取り戻す
メイドのFilaの兄弟のSaroと心通じ合わせ そしてやがて過去に封印された彼女の秘密が明かされる..
メイドのFilaが嫉妬に狂い 兄弟の家族に刃を向け...このシーンは 冒頭で父親が娘の聾唖を直そうと死刑執行の場に連れてゆくシーンとともにショッキングでした
* * *
「結婚して子をもうけ 育て やがてその子がまた結婚して子供をもうけるようにし その子供もまた結婚して子をもうけ...」(あらすじより) そのようにして一族を繁栄させてきたシチリアの名家の物語...
「副王家の一族」などとも似ている重厚な映画でした
数奇な運命に弄ばれた女性が 年月とともに強靭な魂を育み 彼女の運命を決定づけた夫を超えて数々の苦難を超えて一家を支える主へと成長し... 女って強いなぁと思います
年月とともに立場も逆転することがあるのだということは 自分自身よくわかりますね
映画については こちら
* 今年もいよいよ最後の日となりました 皆様はどんな一年でしたか? 色々大変なこともありましたが 今年は念願の伊検2級合格を果たしてようやく落ち着いたお正月を迎えられそうです
今年は数年ぶりに大がかりな大掃除ができました (介護に追われたり検定準備等でここ数年ほとんどできなかったのです) 来年はまた大掃除どころではなくなるかもしれないし(笑)
皆様どうかよいお年をお迎えください 来年も引き続き宜しくお願い申し上げます
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