秋の全国交通安全週間が9月末まで行われてたんですね 中野区では ながらスマホの警告・啓発運動もやっていたとニュースで見ました 都内で50件を超す事故(死亡事故含む)が起きているため ← うちの区ではまだみたい...
2017年2月 スマホの地図アプリを見ながら運転していたトラックにはねられ 2才の誕生日を迎える幼子の母親が亡くなる痛ましい事故もありました...
そして イタリアの「ながらスマホ」の交通事故の状況も調べてみました La Repubblicaの新聞記事です
(このあとドイツ・オーストリアの新聞記事10点も調べました ← イタリアより記事の数が格段に多いです):
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Istat e Aci, in aumento le vittime della strada: smartphone al volante sotto accusa
Istat(Istituto Centrale di Statistica/イタリア中央統計局) そして Aci(Automobile Club d'Italia/イタリア自動車クラブ)、 道路の犠牲者たちは増加: ハンドルを握ってのスマホの嫌疑
Nel 2015, dopo quindici anni di calo, cifre in salita: sono 3.419. Meno incidenti, ma più gravi. Polizia e carabinieri: multe per uso del cellulare su del 20%
di VINCENZO BORGOMEO
2015年、15年ぶりに数字が下がったそのあとに再び上昇: 3,419人。 事故の数は減ったが、重大化している。 警察やカラビニエリ: 携帯使用の罰金は およそ20%
Vincenzo Borgomeo著
ROMA. Smartphone sotto accusa.
ローマ。 スマホの嫌疑。
È lui sul banco degli imputati per l'allarme sulla sicurezza stradale che ha interrotto di colpo il suo circolo virtuoso: dopo 15 anni tornano ad aumentare le vittime.
被告席に座ったのは彼だ、 交通安全警報が いきなり彼の妙技の循環(スマホを扱い続けること)を遮断した: 犠牲者は15年ぶりに増えている。
Era dal 2001, quando in Italia si contavano qualcosa come 7.096 morti sulle strade, che non succedeva un fatto del genere: di anno in anno - con grande fatica - eravamo arrivati nel 2014 a quota 3.381 lenzuoli bianchi stesi sull'asfalto, per poi assistere nel 2015 ad un'incredibile impennata: 3.419 vittime.
イタリアで交通事故死者数が7,096人を数えた2001年から、 そのような事態は起きなかったが、年が経つにつれて、多くの努力によって 2014年には アスファルトの上にかぶせられた白いシーツの数は 3,381にまで減った、 しかしそのあと2015年には 信じられない急上昇を見せた: 3,419人の犠牲者だ。
"Incredibile" perché gli incidenti nel frattempo continuano a diminuire con costanza (erano 263.100 nel 2001 e siamo passati dai 177.031 del 2014 ai 173.892 del 2015) e questo significa solo una cosa: aumenta la violenza dei sinistri, dato confermato dall'incremento del 6 per cento dei feriti gravi. E la distrazione da cellulare sembra essere proprio il cuore del problema.
「信じられない」 なぜなら この間に事故数は安定して減り続けており、(2001年には263,100件、2014年には177.031件、そして2015年には173.892件となっており) それはまさに ただ一つのことを意味している: 交通事故(道路の左側の暴力)が増えているのだ、重症者の数が6%増大したと確認されたデータである。 携帯電話による注意散漫が、まさに問題の核心のようである。
I numeri snocciolati da Istat e Aci, che oggi presentano nel dettaglio le statistiche di questa emergenza, così confermano quello che Polizia di Stato e Arma dei Carabinieri avevano già evidenziato qualche mese fa: pur in assenza di tutti i dati delle polizie Municipali il quadro che avevano tracciato era proprio quello che oggi abbiamo sotto gli occhi.
Istat(イタリア中央統計局)とAci(イタリア自動車クラブ)によって暴かれた数字、その数字は今日 詳細にこの緊急事態の統計を示しているが、何か月か前にすでに国家警察とカラビニエリの軍隊が明らかにしていたことを このように裏付けている: たとえ 地方自治体警察のすべてのデータが不在であるとしても 彼らが思い描いていた絵は 今日まさに私たちの目の前にあるものだということを。
Ma c'è un elemento chiave: sono aumentate anche le infrazioni, molte delle quali generate dalla distrazione.
しかしながら キーとなる要素がある: 違反もまた増えているが、その多くは 注意散漫によって生じたものだ。
Tra le cause principali - sempre secondo i dati di Polizia e Carabinieri - c'è l'utilizzo dello smartphone: 48.524 sono le infrazioni commesse nel 2015 per il mancato utilizzo di apparecchi a viva voce o dotati di auricolare, il 20,9% in più rispetto al 2014.
主な要因の中には - これも 警察とカラビニエリのデータによるが - スマホ使用があるのだ: 生の声での またはイヤホンの装備された機材の使用未遂による交通違反が、2015年には48,524件あったが それは2014年に比べて20.9%多いのだ。
E qui - molto probabilmente - c'è la spiegazione dell'aumento delle vittime: con lo smartphone in mano l'incidente è sempre più grave del normale perché manca del tutto la frenata.
そしてここに - おそらくそうだろうが - 犠牲者の増加の理由がある: スマホを手にしての交通事故は、常に通常のそれよりも重大なのだ、なぜならば完全にブレーキを欠いているからだ。
Un solo dato per capire: le statistiche ci dicono che per mandare un messaggio (mail, Sms, Whatsapp, social, ecc.) se ne vanno mediamente 10 secondi: a 100 km/h percorriamo così 280 metri (due campi e mezzo di calcio) al buio. A 50 km/h, saranno 140 metri. Uno spazio enorme, specie in centro abitato.
それを理解するただひとつのデータ: 統計が我々に示しているところによると メッセージを送るために平均10秒かかる: (メール、sms、Whatsapp、ソーシャル等) 夕暮れに100キロ走行では280メートル進む(サッカーコート2つ半分だ)、50キロ走行では140メートルだろう。 人の住む中心街などでは膨大なスペースだ。
E i sondaggi ci mostrano un quadro preoccupante: un italiano su due non rinuncia al cellulare nemmeno alla guida: di questi (fonte Doxa Direct Line) un 28% circoscrive l'imprudenza a qualche volta, un 10% la dichiara una distrazione frequente, e un 6%, senza ritegno, confessa di usarlo anche per mandare messaggi. E c'è un 1% che ammette di farlo sempre, tutti i giorni.
そしてこの調査は 我々に憂慮すべき実態を示している: 2人に1人のイタリア人が たとえ運転中であっても携帯電話を手放さない: この調査(出典はDoxa Direct Line)では 28%が軽率な行動を時折制限しており、 10%が頻繁に注意散漫が起きると表明し、 6%がメッセージの送信の為に携帯電話を扱う事に自制なしと告白し、 1%が日々常に使い続けることを自分に許していることを白状したのだ。
Dai dati Istat però emerge anche un altro elemento da non sottovalutare: salgono gli incidenti in autostrada. Insomma dopo anni di Tutor, controlli a tappeto e uso massiccio dell'elettronica anche nell'isola felice della sicurezza stradale scatta il campanello d'allarme.
Istatのデータからは しかしながらもうひとつの看過できない要素が浮かび上がる: 高速道路での事故が増えているのだ。 ようするに、チューター(Tutor/ティーチング・アシスタント)の年月のあとで、電子工学の漏れのない絨毯攻撃のような支配と その大がかりな使用が 安全な道路のある幸せな島においてもまた、警報装置のブザーを鳴らすのだ。
Certo, la città rimane sempre il luogo più pericoloso (oltre il 70 per cento di incidenti e feriti, più del 40% dei morti) ma anche sulle autostrade occorrerà intervenire.
疑いなく、街は 常により危険な場所であり続けるのだ(交通事故と負傷者の70%以上が、死者の40%が街で起きている) しかしながら高速道路もまた 危険な場所に加わることが起きるだろう。
Difficile considerare la cosa "di poco conto" e l'aumento di vittime dell'uno per cento un elemento marginale: sulle nostre strade muore una persona ogni due ore e mezza, quasi come se una Costa Concordia si schiantasse ogni tre giorni.
「つまらないことだ」と考えるのは難しい、そしてまた、1%の犠牲者の増加が 欄外の要素だと考えることもだ: 私たちの道路の上で2時間半に1人ずつが死んでいる、 ほとんどそれは コスタ・コンコルディア号*が3日に1回激突するというようなものだ。 *32名が死亡となっている
Senza contare che con questa improvvisa inversione di tendenza il famoso programma d'azione della Ue - che prevedeva il dimezzamento del numero totale di vittime della strada nell'Unione tra il 2010 e il 2020 - dall'Italia non sarà mai rispettato.
この傾向が突然方向転換したことを考えに入れずに、EUの有名なアクションプログラムにおいて - このブログラムでは 2010年~2020年の間に、EUにおいて交通事故の犠牲者の総数を半減することを予想していたのだが - イタリアは決して 尊敬されることはないだろう。
* ISTAT(イタリア中央統計局)は 統計がテーマの新聞記事でもよく出るので 伊検2級前後の読解の問題に頻出します♪
要約(il riassunto):
イタリアの交通事故死者数は 2001年 7,096名、2014年3,381名に減少、2015年3,419名と再び増加
交通事故数は 2001年 263,100件 2014年 177,031件 2015年 173,892件
また重大事故は6%上昇、携帯電話による注意散漫が主な原因
ISTAT (政府中央統計局)とAci(イタリア自動車クラブ)の調査によると 注意散漫による交通違反が増えた
2015年には45,524件のスマホ使用(イヤホン含む)による交通違反 2014年に比べて20%増加
スマホを手にした交通事故は「ブレーキをかけない」ため重大事故が増える傾向 メール送信に10秒かかり、100キロで280m 50キロで140mも走行
ニュースは こちら
この記事は イラストを見ただけでも何が書いてあるかわかりますね~
スマホ世代には スマホ依存の問題がつきまといます 確かに便利ですが 健康を損ねず 安全に使ってほしいです
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おまけ:
「改正道路交通法」が2015年6月1日から施行されました
該当する「危険な行為」は飲酒運転や信号無視など14項目です
うち自転車の悪質運転危険行為: 信号無視 一時停止違反 安全運転義務違反(携帯電話使用の運転、手放し運転、スピードの出しすぎ、夜間の無灯火運転等)
通行禁止違反 歩行者用道路での徐行違反 通行区分違反 路側帯の歩行者妨害 歩道での歩行者妨害等14項目です
またイヤホン等「交通に関する音や声が聞こえない状態」「傘を差した運転」「携帯電話を手で持ち、通話したり画面を注視する」などは、これ以前より各都道府県の道路交通規則で禁じられています。
それから 最近よく見かけるようになった赤ちゃんを抱っこひもで抱っこしたまま自転車に乗るのも 道路交通法違反だそうです 知りませんでした...おんぶや椅子はOK
ながらスマホが減らない理由:
オーストリアではながらスマホの死亡事故が飲酒運転を抜き、ドイツでは一部道路に交通信号を埋め込んだ。最も危険なのは運転中の送信で事故の危険は20倍以上。1割がながら運転による事故との調査。3割が運転中に時折「読む」と独保険会社の調査。ながらスマホ事故はブレーキをかけず重大化の傾向。
「電話やメール着信でもって、気分が高揚するドーパミン*による高揚感が得られるため(euphorisierenden Dopamin-Kick)、携帯等を渇望する」(ピュリッツァー賞受賞者Matt Richtel著"A Deadly Wandering”で引用された米国神経科医の言葉)
出典: “Zeit Online” (2015.2.13) "Simsen, bis es kracht”(衝突するまでメッセージを送る) 記事は こちら
*ドーパミンは依存症も引き起こす神経伝達物質
ウェールズやオーストリアでは学校安全講習が、スイスでは保険会社の予防対策が、ドイツでは自動安全運転システム開発やBodenampeln(地面に埋め込む信号機)が、アイダホ州レックスブルクでは横断歩道や交差点での使用で罰金(100$)がと、世界ではこれだけの動きがあります。
日本では携帯・スマホ使用の自転車事故は2011年からの5年間で815件、うち死亡事故4件(警視庁による)、地図アプリなどを見ながらの運転は「凝視」(2秒程度)は危険とみなされ 道路交通法違反(2015年6月に改正)となります。
自分では決して迷惑のかからない自転車運転をと 日々心がけていますが ほんの一瞬のスキに飛び出しがあるので 常に気が抜けません... ヒヤヒヤです( ;´Д`) 必ず一時停止して左右確認してね!! ( ;∀;)
* 写真(イラスト)にある数字: 2015年の数字 173,892の事故 3,419人の犠牲者 +1,1% 死者 +6% 重傷者
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