3日午前11時10分ごろ、神戸市中央区布引町4丁目の5階建てビルなど2棟の解体工事現場で、足場が崩れて人が下敷きになった。神戸市消防局兵庫県警によると、けが人は通行人の男性(20)と女性(22)の2人で、ともに病院に搬送された。県警は業務上過失傷害の疑いで工事関係者から事情を聴いている。

 県警などによると、崩れた足場は高さ約16メートルで、西側の県道の南向き車線と歩道をふさぐ形で倒れた。当時、重機を使って作業をしていたという。同車線が通行止めになった。けがをした通行人の男性は徒歩で、女性は自転車に乗っていたという。停車して乗客を降ろしていた路線バスの後部に崩れた足場の一部が接触したが、乗客にけがはなかった。

 現場付近で停車中の車に乗っていた会社役員男性(46)は「(足場を覆う)カバーが揺れ出したと思うと、ガチャンと音を立てて一気に倒れてきた。女性が下敷きになるのを見た」という。男性は同乗者数人とともに女性の上に乗っていたパイプを取り払って助け出したという。女性は口から血を流して「首が痛い」と話していたという。

 現場は、JR神戸線三ノ宮駅から北へ約200の商業ビルが立ち並ぶフラワーロード沿いの一角。

 大阪管区気象台によると、事故当時の神戸市内の風速は2~3メートルで特に強い風ではなかったという。

-----------------------------------------------------------------------------------------------------