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松井秀喜の名言(9)

2014年08月20日 | 新聞に見る名言
 高校生が痛い敗戦を引きずるのは仕方ない。ただどんな思いを抱えていても、先に進む以外にできることはない。誰も永久に勝ち続けることはできない。敗戦はつきもので、スポーツは人生の早い段階でそういう感情を乗り越える訓練をする場でもある。
 野球はこれが最後という3年生もいるだろう。悔いはあるだろうが、忘れられないなら目を背けずに考え抜き、新しい道を歩み始めればいい。もしかしたら野球で雪辱を図るより得るものがあるかもしれない。
 残念ながら苦い思い出はいつまでたっても苦い。失敗を糧に成功を収めても、悔しさは残る。悔しさという感情と、敗戦を未来に生かす論理的思考は別のものだ。
 忘れられない。だから人生の糧になるのだ。悔しい思いで夏を終えた選手たちは、忘れられない敗戦が胸にあることが生涯の財産なのだと思う。

  スポーツ報知「松井氏語る」
  2014年8月14日付け(朝刊)
コメント (1)
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