「往生したけりゃ医療とかかわるな」を読了。
この本は、長い間、アマゾンのランキングで上位の話題の本だ。
前からうすうす感じていたことを、明確に言ってくれたような本だった。面白く勉強になった。
ポイントは2つ。
できるだけ医者にかからず、自然治癒力に任せること、
自然死のすすめ、
である。
一つ目の自然治癒力に任せることについては、完全に同意。そして、実践している。
病気は自然治癒力以外で直すことはできない。医療はその手助けをしているに過ぎない。
もう一度言う。薬で病気は治らない。直すのは自分の自然治癒力である。だから、一番いいのは自分の自然治癒力をあげていくことである。
もう一つの自然死については、目からうろこだった。
ここの部分は、これからの高齢化社会に向けての過激で刺激的な提案である。ただ、言っていることは特別なことではなく、医療の発達していなかった昔に戻れ、ということなのだろう。
自然死の原因は、食べられなくなることによる「餓死」である。餓死というと、辛い感じがするが、実はそうではない。
飢餓→脳内にモルヒネ様物質が分泌される
脱水→意識レベルが下がる
酸欠状態→脳内にモルヒネ様物質が分泌される
炭酸ガス貯留→麻酔作用あり
このように、自然死の場合、身体が苦しみを取り除くように働くため、苦しみはない。
苦しみは、延命治療することによって起こる。
これに関連して、最も注目されている発言は、「死ぬのはがんに限る」というものであろう。がんで死ぬのは苦しくないというのである。
確かに、初期の場合は治療をしたほうがいいのだろうが、末期になったら、自然死に任せるというのは、一つの方法だと思う。
今、実際にがんにかかっていたり、身内を介護している人たちのように、身近に死と関わっている人、また、死について漠然とした不安を感じている人は、この本を読んでみるたらどうだろうか。死についての考え方が、微妙に変わってくる。