アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

中津川・ちこり村とふれあい牧場

2010-10-10 23:45:20 | 小さな旅
前から行きたいと思っていた岐阜県中津川市のちこり村に行ってきました。

 チコリとは西洋の高級野菜。一度だけ育てたことはあり、細めのレタスのような葉になりましたが、知らないうちに草に負けてなくなってしまいました。

 私はあの葉が育ったらそのまま食べられるものとばかり思っていましたが、チコリはある程度育ったら、根ごとわざわざ冷暗所においてウドや白いアスパラガスのようにして育てるものなのだそうです。だから高級野菜なのでしょう。

  そのチコリをヨーロッパ視察ではじめてみた、スプラウトの会社・サラダコスモの社長が、そのチコリの根が捨てられているのを知り、なんとかその根の利用ができないかと考えて、思いついたのがチコリ焼酎なのだそうです。
 
  サラダコスモは、以来、たくさんのチコリ栽培と販売を手がけるともに、捨てられるはずの根で焼酎作りをはじめました。そして村おこしも兼ねて開店したのがちこり村です。ちこり村の売店に並んだ焼酎はどれも瓶がおしゃれ。香りがフルーツっぽくて焼酎の臭みがありません。

  こちらで人気なのは、バーバーズダイニングという名のビュッフェスタイルのレストランです。私たちの第一の目的もこのレストランでした。農家の主婦たちが、近隣の農家で採れすぎた野菜を使って作った自慢の野菜料理が並んでいると聞いたのです。バーバーズは、婆婆たち、という意味らしい。

  期待通り、並んでいました。種類の豊富さはすごい! 今まで行ったビュッフェスタイルのレストランでは一番豊富ではないかとおもいます。しかも料理法がバラエティに飛んでいます。

  サツマイモをから揚げしてはちみつとマスターであえたもの、長芋のマリネ、トウガンのトマトスープ、ダイコンを貝柱のスープで煮込んだもの、などなど。ここではじめたであった取り合わせがけっこうありました。

  味もいい。正直いって味付けは期待していなかったのです。きっと甘辛いのだろうな、と思っていたのですが、薄味で、野菜の持ち味を生かすよう工夫されていました。

  働いている人たちは年配の女性がほとんど。赤いベレー帽に赤いエプロン。とても格好のいい制服に身を包んだ彼女たちは、きびきびと動き回っていました。ちこり焼酎の蔵案内をしてくれた男性もリタイアしてだいぶ経っていそうな方でした。胸には「研修生」の名札がついていました。聞けば、こちらは高齢者の就職先としても門戸を開いていて、元気なお年寄りがたくさん働いておられるのだとか。いろんな面で、勉強になった場所でした。

  ちこり村から車で30分ほど行ったところに、ふれあい牧場があります。ちこり村の次の目的地はここ。羊毛の手紡ぎの体験をするためです。   

  何十年も羊毛を紡ぎ、草木染めをし、フエルト加工したり編み物をしたりしてきた年配の女性たちが先生。見ていると簡単なのに、いざ自分ではじめると足と手がうまく連動できず、糸を切ってばかりいました。

 同行した3人の友人は飲み込みが早く、すいすい糸車をまわしているのに、私は先生の手を借りないと先に進めない状態が続きました。それでも30分ほどたってやっと調子が出てきました。でも、出てきたとたん与えられた分の羊毛がなくなってしまいました。もう少し上達するまでやりたかった。

 紡いだ糸は、太いところや細いところがばらばらでうまく撚れていないところもたくさんあります。でも、それなりに味わいがあって、おもしろい。染色しないでこのまま指編みか何かやってみようかなと思っています。糸の隣は原毛。梳いてあるのできれいです。
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恵那自然農塾の畑

2010-10-10 10:13:20 | 林と畑と庭づくり
設楽町津具で自然農での栽培をしている友人のYさん(コチラ→)は、数年前から岐阜県恵那市の「恵那自然農塾」に通って勉強をしています。彼女の案内で、自然農塾の先生と塾生が手がけている畑を見学させてもらいました。

 塾の畑がある場所は、小高い丘の斜面になだらかに広がる段々畑。民家は点在していますが、周りは森に囲まれた静かな場所です。

 畑は細かく仕切られています。塾生はいつも50人ほど。ひと月に一回先生の指導があるほかは、各自思い思いに手入れに通うのだそうです。

 野菜だけでなく米も作っています。自然農の方法による田んぼを実際に見たのは初めてです。手前は先生が指導のために植えて手入れした田んぼ。普通は5本植えとかいって割とたくさんの苗をいっぺんに植えるのだそうですが、こちらはずいぶん少いように見えます。それでもイネはしっかり立ち上がり、茎も太いように思えました。穂も重そうに垂れています。根がよほど張っているのでしょう。以前、自然農で育てたイネと普通の農法で育てたイネとの根の太さの違いを、HPで見たことがあります。自然農栽培のほうが、3倍くらい太かった記憶があります。株の間には刈った草がびっしり敷かれています。
 
 あぜを隔てた左側からは、塾生たちの田んぼ。先生のイネとの違いに驚きます。自然農とはいえ、ほったらかしにするわけではないので、手の入れ方によって生長の違いは歴然としています。

 よく手入れされた人の畑です。サトイモはひときわよく生長していました。一見すると草をしっかり抜いてきれいにしてあるように見えますが、よくみると、敷くべきところにはしっかり草が敷かれ、使っていない場所の草は刈り残して土壌を肥やしているのが分かります。

 草に負けている畑もたくさんありますが、草と共存しながら元気に育っている作物は見るからにたくましく、頼もしく思えました。私が目指す畑はこんな感じ。今のところまだほとんど草に負け続けていますが、昨年よりはましになりました。来年は今年以上に共存に近づくように励もうと、改めて思いました。
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