豊田市民芸館へ、「おいしい民窯-食のうつわ展」を見に行ってきました。
民窯とは、茶器など高級な焼き物ではなく、庶民が普段の生活に使う器を焼く窯のこと。民藝運動の代表柳宗悦が名付けたとか。
博物館で始まった「和食展」に合わせての展示なのか、お皿や飯茶碗、それに酒器をたくさん観賞できました。
遠くから見た時は、「うわあっ、立派な花瓶!」と思ったものはすべて徳利。一升は軽く入りそうな大徳利がいくつもありました。酒屋や酒造元で買ってくるときに入れてもらった大徳利なのでしょう。とても立派です。花瓶にしてもよさそうなものばかり。でもあくまで実用品。
ところで、見渡したところ、いわゆる花器はひとつもありませんでした。食の器展だからなのでしょうが、そもそも花を生けるという行為は、茶道や禅宗、そのほか寺社にかかわることで、日本では一般庶民の生活には無縁だったのかも。家具をほとんど使わなかった日本の家屋で、花を飾る場所と言ったら床の間。貧しい農家や長屋に、床の間なんてないものね。
写真手前の三つの四角い器は、会津の郷土料理、身欠きにしんの山椒漬けを入れて置く容器だそう。何だかおいしそう。検索出来たら作ってみたい。
津軽のこぎん刺しの衣装もありました。「古い布の有効利用」「布を丈夫にするための技」とはいうものの、まるでレース編みみたいな精巧さに驚きます。たぶん、晴れ着ではなかろうに、時間も気持ちも砕いてここまでやってのける意欲がすごい。
民芸館訪問の前は、豊田市産業文化センター隣にある「蔵カフェケセラセラ」へ行ってみたい、という友人たちと食事会。こちらへは、2年前からアンティマキの焼き菓子を置いていただいていることから、私は何度目かのおにぎりランチをいただきました。いつもながら、おかずの品数の多さに脱帽。どれも素材の持ち味がよく出ていて、ゆっくり味わえました。お膳もお皿もお椀もすべて、こちらのお蔵にしまってあったもの。写真にはないけれど、ほかに、おでんにいぶりがっこの和え物も登場。黄色い蓋物のなかは、おからの煮もの。総菜っぽくない上品な一品になっていました。
私は、この日の三日前に、焼き菓子を納品。蔵カフェに隣接した子ども食堂・山二食堂前に置かれているお楽しみ自販機用のクッキーもお持ちしました。で、この日のコーヒーのお伴は、アンティマキのクッキーでした。
こまごましたかわいいものがあちこちに飾られていて、行くたびに新たに発見。今回は、木製のおままごとセットを見つけました。お雛様のお道具とは違って、普段っぽい鏡台や箪笥なのが面白い。お膳もありました。おしぼりは昔のデパートの手ぬぐいだそう。何か催し物があるたびにお客さんに配布していたものなのか、カラフルで楽しい図柄です。
室内でひときわ目を引く大きなオルゴール。
店名の由来となったシャンソン「ケ・セラ・セラ」が鳴ると、プレゼントをいただけるのですが、残念ながらこの日は鳴らず。
今のところ、カラスに狙われずに済んでいる干し柿。
豊田市駅近くの、ビルの建ち並ぶ中にあるのですが、喧騒とは無縁のカフェです。営業日は水曜から日曜まで。フードロス軽減のため、完全予約制。ご予約は、℡0565478177まで。
なお、蔵カフェ&子ども食堂山二食堂主催の映画「シルク時空を超えて」は、まだ空席があるそうです。前売りだと500円安くなります。日時は2月8日12時半開場、場所は産業文化センターです。こちらも、上記℡番号にてお申し込み・お問い合わせください。
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