アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

味噌ゆべし

2012-01-12 11:00:59 | 手作りのたべもの
 稲武より暖かい土地の人からユズをたくさんもらったので、 久しぶりに、冬の保存食、ゆべしを作りました。ユズをくりぬいて、中にユズ果汁、味噌、くるみなどを入れて蒸し、寒風にひとつきほどさらしてかちかちになってから食べるもので、ご飯にもお酒にもあう、香り高い食品です。

  これまでは、くりぬいた分のユズの中身を種以外すべて刻んで、果汁といっしょにみその中に混ぜ込んでいました。香りはいいのですが、かなりすっぱく、ほんの少ししか食べられなかったので、今回は、ネット検索していろんな作りかたを参考にして、アレンジしてみました。
  
  まず、蓋の部分を切り落とします。わずかにつながったまま切るほうが、あとでどの下の部分とふた部分が合うのか考えなくてすむし、蒸したときに吹き零れが少なくてすみそうなのでいいのですが、つい切り落としてしまいました。

  中身をスプーンでくりぬきます。これは簡単。

  ついで、中に入れる味噌を作ります。いろいろ調べてみても、私が作っていたような、袋まで刻んで入れるという方法はありません。果汁を入れないで作るものもありました。すっぱ過ぎるのもなんですが、せっかくユズを使っているのに皮だけというのも味気ないので、一般の量より果汁は少し多目にし、袋も少しだけミキサーにかけて入れることにしました。

  大き目のユズ15個分で、中身は以下のとおりの分量で作りました。大体の量です。

  ユズ 15個  クルミ(ロースト)70g 味噌(赤味噌とこうじ味噌を混ぜる)500~550g
  すりごま 60g みりん 50cc てんさい糖 大さじ7杯 
  ユズ果汁と実と袋(ミキサーにかけたもの)130~150g

  みりんが足りなくなったので、てんさい糖を多めにしました。袋が入ると、少し苦みが出ます。

  味噌を6,7分め、中身をくりぬいたユズに詰めます。

  蒸しあがったところ。だいたい強火で40分くらい。中身が少し出てしまいました。

  半紙に包んで軒下に干します。

  このところ、日中でも気温は2度から4度。夕方には0度になることもあるので、もしかしたらひと月もたたずにゆべしは出来上がるかもしれません。

  
  ところで、「ゆべし」と称する食べ物は大きく分けて2種類あることを、今回調べてみて知りました。

  私が作ったゆべしは、源平時代に生まれたといわれているそうなのですが、保存食、携帯食として重宝されていたもので、柚子の採れる地域で考案され伝わっているものなのだそうです。

  もうひとつのゆべしは、ユズの採れない寒い地方の食べ物で、くるみともち米、あるいは小麦粉を主材料にした郷土菓子です。寒い地方では貴重なタンパク質、脂肪が多く含まれているクルミをたくさん使うので、「油べし」と表記するところもあるのだそうです(コチラ→)。こちらのゆべしも、そのうち作ってみたいと思います。

  
  


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
東北生まれなので (よしも)
2012-01-13 15:28:15
ゆべしといえばお菓子のことでしたので、これはびっくりでした。どちらも美味しいですけどね。
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甘い柚べしも (アンティマキ)
2012-01-13 21:02:39
どこかの土産物屋で見かけたことがあります。
丸ゆべしというのだそうで、柚子をくりぬいた中に、もち米や上新粉、くるみ、砂糖などを入れて、蒸しと乾燥を繰り返す、とても手間のかかったお菓子なのだそうです。二種類のゆべしの合体みたいな食べ物ですね。
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