100年前のアメリカの作家、オー・ヘンリーの短編を集めた50年代の映画。人生模様 : 作品情報 - 映画.com (eiga.com) 最近、友人とのメッセージのやり取りで「警官と讃美歌」のことを書いたついでに、確認したくてネットで検索したら見つけた映画です。
彼の代表作「警官と讃美歌」「賢者の贈り物」「最後の一葉」のほか2編のオムニバス映画。「警官と讃美歌」には、マリリン・モンローがちょい役で登場しています。かわいい。
世界恐慌のころのアメリカ。不景気のどん底にあえいでいた庶民を描いた佳品揃い。とくに「警官と讃美歌」は、パンデミックで職をなくした人たちが路上生活者として公園やガード下にあつまる人が増えているというニュースを聞くたびに思い出します。
ホームレス生活生活を続けている男が主人公。彼は木枯らしが吹く季節になると、「別荘行き」をもくろみます。つまり、小さな犯罪を犯して、屋根と食べ物のある刑務所で寒い冬を乗り切ること。皮肉とユーモアの利いた作品です。
つい最近、この主人公同様のふるまいをしているのをニュースで見た、というひとがいました。何か犯罪を犯した人が、いかにも「逮捕してくれ」と言わんばかりに、両腕を前に出して現場に駆け付けた警官に向かっていったというのです。最初から逮捕されるのが目的に見えたとか。胸がふさがる話です。
5作品のうち2作品は、読んだかどうか記憶にありません。また、少々原作とは異なると思われる部分があり、文章で読んだほうが機微がわかると思われる話もあり、また退屈なものもありましたが、オー・ヘンリーを知らない人には、手っ取り早いのでおすすめ。上記の3作品は特に、ことわざや故事成句のように、知っていてほしいお話です。
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