アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

タカキビの殻で染めたおこわ

2010-03-14 21:34:34 | 手作りのたべもの
 私は、雑穀のタカキビの殻で布を染めています。そのことを書いたアンティマキのホームページ(コチラ→)を見た方から、「殻を譲ってもらえないだろうか」という問い合わせがあったことがあります。

 問い合わせを下さった方は、滋賀県の和菓子屋さん。どのあたりの地方だったか忘れましたが、その和菓子屋さんのある地域では、昔から、おこわの色付けにタカキビの殻を使うと言うのです。でも、ちかごろはタカキビを作る人が少ないので殻が手に入りにくくなったため、殻を求めて連絡くださったというわけです。

 私方では、クッキーやオカキに入れるタカキビを稲武の知人から分けてもらっています。殻は、その方からついでにいただいたり、たまたま余っている方からもらったりしているだけなので、よその方にお分けするほどの量がなくてお断りしたのですが、そのおり、「タカキビ染めのおこわ」の作りかたを教えて頂きました。 

 作り方は、草木染めといっしょ。殻を煮出して布で漉し、その液にもち米を一晩つけます。翌朝、タカキビ染めしたもち米に、あらかじめ固めに煮ておいた小豆を加えて、強火で蒸します。 

 教えて頂いた当時、一度だけ作ってみましたが、普通の小豆の色で染めたものよりはるかに鮮やかで華やいだおこわになりました。

 それで、また作ってみることにしました。前は友人が自分で育てて脱穀したわずかなタカキビの殻で染めたのですが、今度は昨秋もらったばかりのぬかまじりの殻がたくさんあったので、ぜいたくに入れて液を作りました。
 数分でいい赤が出ました。まだまだ色が出そうでしたが、漉しました。

 まる一日液につけたもち米です。オレンジ色に近い色です。
蒸しあがって荒熱をとったところです。色はちょっと濃くなりすぎました。臙脂みたいな色です。最初作ったときの色とはだいぶちがいます。今回はタカキビの糠も入っているため色合いがちがうのでしょう。それに量も多すぎました。

 すこしがっかりしましたが、味に影響はありません。今度は殻の量を減らして、美しいピンクになるよう按配します。
 
ところで、タカキビの中身はこんなです。水につけてからよく煮て、パンに入れたり、料理に使ったりします。ほんの少しアクを感じますが、こくのあるおいしい雑穀です。 

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4 コメント

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植えてみたいけど (よしも)
2010-03-14 22:25:04
脱穀することを考えると(容易に出来そうもないので)他の雑穀も同様に諦めてしまってるところがあります。
 
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脱穀はたいへん! (アンティマキ)
2010-03-15 10:34:22
そうなのです! 私も、タカキビとライ麦を育てたことがありますが、やせた土地でも驚くほど簡単に育ちました。でも、収穫したあと、穂から実をはずす作業(なんというのでしょうか?)と脱穀の段階になって挫折しました。タカキビだけはすこしだけ、洗濯板でゴリゴリこすって実をはずしましたが、根気よく脱穀する暇も意欲もなくて、やめました。結局口に入ることなく、ドライフラワーとして何年も部屋を飾っています。
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私の母の子供時代は (よしも)
2010-03-15 21:43:37
自給自足でしたから、キビはもちろん蕎麦も麦も作っていて、水車もあり、碾き臼もあり・・だったそうですが、今はそんな昔の道具もありませんし、現代人には時間もありませんね。
 今が良いのか、昔がよかったのか・・・
やはり雑穀の栽培は簡単にはできなさそうです。
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楽しみましょう! (アンティマキ)
2010-03-16 14:50:17
昔の人はいまから思うと、気が遠くなるほど根気がよかったのでしょうね。衣食住のほとんどを自分で作ってまかなえるなんて、たいへんだけどとても豊かな気がします。だけど、当時の人たちは「豊かだ」などとはおもってもみなかったことでしょう。しかたなく忙しい日々を送っていたことと思います。一方、私たちは効率よくすごそうと思えばできるのに、あえて手作りしたいとおもうのは、それが楽しいから。楽しい自給自足まがいの生活を目指して、はげみましょう!
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