今年の5月22日に、麻生市民交流館の区民講師に応募して、がんの食事療法の話をしました。
17名の方が参加され、中には、本人が、がんサバイバー、ご家族をがんで亡くされた方、今闘病中の方などが関心をもって出席されました。45分話し、5分質問タイム、40分話し、20分質問タイムを設け、疑問に思ったことをどんどんその場できいてくださいとお願いしておきました。PCの会の仲間がお友達を誘って参加してくれて、深刻なテーマの割には楽しい会となりました。質問の中には、「マサイ族は牛乳だけで生きているがなぜがんにならないのか?」とか、「ビール酵母はビールを飲んでもとれるのか?」、「私の方法で牛乳を摂らないのはどうしてか?」などがありました。
その時の、「食事療法・私の場合」を載せておきます。
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1.マックス・ゲルソン ガンは局所の病気ではなく、全身の 栄養障害・代謝障害による病気と考えていた。→予防治療には、栄養・代謝を整えて免疫力を高める必要がある。
2.日本でのゲルソン療法
(1)星野仁彦医師のゲルソン療法・・・星野医師は、大腸がんが肝臓に2か所以上転移し、5年生存率0%でしたが、星野式食事療法+尿療法で25年生存。 星野仁彦「ガンと闘う医師のゲルソン療法」マキノ出版参照
(2) 済陽(わたよう)医師の食事療法 済陽高穂「今あるガンが消えていく食事」マキノ出版、済陽高穂、星野仁彦「ガンが食事で治るという事実」マキノ出版
(3)厳しさの程度 マックス・ゲルソンを100とすると、星野式70、済陽式50
(4)a 三大治療との関係 手術、抗がん剤、放射線と併用
b 科学的根拠はないが、がんの進行は早く病気は待ってくれない。
だが、法的根拠はある。自己決定権…自分の身の回りの重要なことをよく調べ、検討して決める権利 憲法13条の幸福追求権の一内容として保障されている。がん患者が、自分の病気を知り、治療に関する情報を集め、補完代替療法の一つである食事療法を選択するのは、自己の身の回りの重要な事柄を決定する自己決定権にあたると考えることができる。
3.食事療法・私の場合
(1)動物食から植物食に傾向を変える。しぼりたてのジュースを飲み、野菜をたくさん摂り、玄米菜食をベースに、肉抜き、塩抜き、あぶら抜き 具体的には次のとおり
①朝昼は食前にニンジンジュース、夜は食前食後に青い野菜ジュース ミキサーではなくて圧縮式ジューサーを使用 何か果物を入れておいしくすると長続き 1日1500~1700ml
②主食:玄米、胚芽米(炊き込みご飯、パエリャなどに) 胚芽の部分に農薬がたまるので、これだけは無農薬に
③肉:四足を避ける 皮なしの鶏胸肉、ささ身、白身の魚、鮭、青背魚、卵も食べる
④限りなく無塩:塩を使わない、1日1グラム以下にする。マイしょう油さしを持ち、減塩しょう油1:玄米酢1から始め、減塩に慣れてきたら、1:3に
例えば、納豆には何もかけず、とろろ昆布をのせその塩分で
⑤油:当初全く使わなかったが→キシキシしてまずい 女子栄養大学の「ガンを防ぐ食事」を参考に、1日で取って良い量が小さじ2になっているので、その半分の小さじ1に
加熱はオリーブ油、加熱しないものにはアマニ油
⑥レモン、ハチミツ、ビール酵母
⑦海藻、きのこ
⑧牛乳、乳製品は摂らない 牛乳は牛の赤ちゃんのためのもの
「牛乳に含まれているたくさんの物質が、哺乳動物の子どもの発育に重要な役割(例えば細胞分裂の刺激)を果たしている。」「インスリンと同じような働きをもつ成長因子、インスリン様成長因子(IGF-1)とインスリンはともに細胞を大きくする作用がある。インスリンの主な作用は、血液中に余分にある栄養分を細胞内に蓄えるという単純なものであるが、一方、IGF-1は細胞の分裂と増殖を起こし、その作用は細胞の分裂増殖が最も盛んなとき(乳児期と思春期。成人ではがんの増殖)に発揮されるという特徴がある。」ジェイン・プラント「乳がんと牛乳」より
(2)食事療法を始めてから今まで
・がん告知から手術、抗がん剤まで8か月・・・ほぼ済陽式。後でわかったのですが。
・放射線治療から10か月・・・再発防止のため、無塩、植物食。ほぼ星野式。
・骨折してから・・・魚、卵なども食べるようになる。
・15年2月膀胱に腫れ物・・・ジュースを1800ml、無塩、植物食に戻し厳格にする。
・今は・・・ほぼ済陽式、ゆるい。状態に応じて変える覚悟だけは持っている。