スタッフが、電話口で
「そうなんですよ、でもなんとか、ええ、ええ
あっ、でも無事帰って来ましたよ」
このセリフ、似たようなニュアンスで何度か耳にしました。
「なんだって?」
「はい、皆さん、箱根大丈夫だったかと、、、」
いつも驚くのは、私たちが我がスケジュールを
把握しているのは当然として、
お客様が、
今日から何処何処のツアーね、
誰々さんが添乗ね、
もう帰って来る頃ね、
どうだった?
そんなお声を聞くことが多々あります。
ホント驚きます。
そして、今回の箱根です。
確かに色々ありました。
夜遅く自宅に戻り、テレビをつけると
ニュースのトップ2が、今旅に影響を及ぼすこと・・・ワンツーでした。
1.新幹線の火災
2.箱根山の噴火
起きがけ早朝の地震は、確かに皆さん、随分怖い思いをされたと思います。
でも現地にいると、大きな混乱もなく
箱根あじさい電車も普段どおりの運行でした。
花を愛で、ラリックに遊び、
予定どおりの行程を済ませた、その後のトラブルの方が大きかった!
事前に新幹線の火災発生を受け、これは大分遅れるな、と覚悟して
三島駅に到着。
電光表示には、、、
止まったままの列車時刻が点滅。
警官も待機で、物々しい雰囲気でした。
さて、どうすべきか。
こんな時は、窓口の方々もかなり混乱して、
対応策を尋ねても相手によって回答はそれぞれ、マチマチ。
でしょうね。
と、お客様のご意見と協力のもと、遅れに遅れている、
でも間も無く到着するであろう、
各停のこだまに乗ることに決めました!
これは覚悟です。
なぜなら、座れるか?
しかも各駅停車で新大阪まで皆さんが耐えられるか?
そして、銀ステ世代ドンピシャリの皆さま。
あえて言わせてください、最高齢は90近くの方もいらっしゃいました。
添乗としては、この選択が良かったのか、否か。
不安がよぎります。
さて、今旅の結果や如何に・・・
こだまに乗るや、
車内は、もちろんびっしり満席。
ところが、ところがです!
次々と席を譲ってくださる方があって
こんな時ばかりはお歳の順に?
うまくお席を確保できたのです。
車内は優しさが充満していました。
あんな事件があったからでしょうか、
影響を受けたもの同士、労りの気持ちが生まれた?
各駅で、どなた様も随分待たされイライラ、
かなりの疲労の中にあったはずなのに・・・
「歳は取るもんですね~」とお客様にいうと、
最後は笑い話にもなりました。
おかげさまで何事もなく、無事に帰ってこられました。
今回特に感じたのは、最後は添乗員が判断するのですが、
それまでの、皆さんとの関わり方や雰囲気で
まとまり方が違ってくると。
旅は、やはり企画や手配や、まして添乗員ではなくて、
参加される皆さんで作り上げていくもんなんだと
あらためて思いました。
しかし・・・
三島駅に到着して、一番緊迫して大事な場面で、
添乗員が窓口で説明を受け、不安な(はずの)皆さまの元にかけよると、
2名の方が土産店に、1名はアイスを頬張り・・・
はい?
無事だった理由は、案外こんなことかもしれません。
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