ムシッ
なんですか、この暑さ、、、
クラクラしますね。
でも京都の夏はこうでないといけません。
と、思えたのは、
祇園祭りの後祭の日に、
コンチキチンが聞こえる頃
美味しくなるとされる
鱧料理をいただくツアーでのこと。
夕食前に訪ねたお庭、南禅寺の大寧軒。
琵琶湖疏水から豊富に取り込まれた水の流れ、
滝の演出も。
苔むす中にスクッと伸びる桔梗の花。
きっぱりした立ち姿に汗が引くよう。
みなさんパタパタと扇子を仰ぎながらも、
東山から、すぅ~と吹いて、
水面に冷やされた風を浴びて、
しばしの涼を取られたのでした。
天然のもので、夏の暑さをしのぐ術、
それらがいたるところに施され、
でも、それはさりげなく、
一つの小宇宙として成り立っている。
「夏の庭」
知恵の結晶ですね。
これも、この湿度の高い夏の京都があって
誕生したもの。
先人の創意工夫に脱帽です。
無い物ねだりで、また、すぐ手に入ってしまう時代ですが、
無いからこそ、生まれるもの。生まれてきたもの。
水のたゆたう音に、凛とした一本の花に、
あっ、涼風が吹き抜けていきました。