銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

空也を訪ねて月輪寺へ

2015年09月13日 | Hの生きる喜び、それは

空也の足跡を訪ね歩いておられた白洲正子さんも
月輪寺に詣でられたと記録が残っています
(十一面観音巡礼『市の聖』)
月輪寺(つきのわでら)への道は、京都の西北にそびえる
愛宕山へお参りする道でもあります

~伊勢へ七たび 熊野へ三たび 愛宕まいりは月まいり~
愛宕山は太古から信仰された神山で、
東の比叡山に対し、都の西北を守る鎮護の山
月参り、と言われても、、、往復5時間の登山!
これは、付近の住民の方たちもさぞ大変でしょう・・

そんなことをチラチラ思いながら、私は月輪寺へと向かいました

嵐山から路線バスで清滝へ
バスを降りて歩くこと40分
(ツアーでは、ここまでタクシーで入ります)

空也滝へ到着

木立に囲まれた道は密やかに静まり、滝から落ちる水がつくる渓流は力強く、
心身ともに洗われるような気持ちよさ

どこから見ても神々しい

前鬼と後鬼を従えた役行者も鎮座し、綺麗に清掃された空間は、
今も山伏の行場として大切にされていることがうかがわれます

空也滝に一礼し、目指すは月輪寺

登山道は荒れており、はっきり言って、しんどい!
九十九折れの階段が続き、1時間ほど歩いた頃、ようやく視界が開けてきました

(「若者←左へ 一般→右へ」 一瞬迷いましたが、左へ!)

 

いかにも山あいのお寺といった、質素なお堂
傷みも激しく、人気も感じなかったのですが、
しばらくすると奥から尼僧のご住職様が出てこられました

「大変なところを、ようお参りくださいました、さあさあ、
座る場所もないですけれど、そこの縁側に腰掛けて」

先代の住職様(現住職のお母様)が来るまでは、
人も住まない荒れ果てたお寺だったのを、
私財をなげうち、再興し、宝物館を建て、
他所に預けてあった仏像も迎え入れたそうです

今は副住職様と二人で、
冬は零下17℃になるこの地に住まわれて、檀家のない寺を守っておられます

数年前にやっと電気と電話が通ったそうですが、
生活用水は龍奇水(空也上人が清滝川の龍神から
授かったといわれる崖下からの湧き水の霊水)だそう

生活物資は、週に一度、30kg 歩荷で担ぎ上げているそうです

以前は、修繕や維持にさまざまな協力をしてくれる方もいらしたが、
昨今は全く‥行政に訴えてもどうにもならない‥
本堂の雨漏や損傷が激しくて‥と嘆いておられました

こちらのお寺には国の重要文化財である仏像が八体もおさめられています

白洲正子さんも、この地を訪れ、十一面観音、そして阿弥陀如来を
ご覧になられ、「やはり仏像はこういうところで拝観するに限ると思った」
そうしみじみとおっしゃられたそう

何とかひとりでも多くの人がこの事実を知るために
月輪寺を参拝してほしい、そう願わずにはおられませんでした

さて、せっかくなので、そのまま愛宕山へ登り、参拝
月輪寺への道は、ほとんど誰にもあわなかったのに、

愛宕山ルートへ来ると、老若男女ハイカーがわんさか登ってきます

この人たちが月輪寺へも参拝してくれたらな~

階段を上りつめた先が愛宕神社

さらに、東海自然歩道を歩き、高雄へ(3km)

そして本日の〆は高山寺
鳥獣戯画(複製)と伝運慶作の狗児(複製)をじっくり見て
(これはツアーには全然関係ありませんが!)

本日の下見山行終了!

当日は、愛宕山と高雄へは詣りません
空也滝から月輪寺の往復です
(歩行時間の目安は、片道 年齢+10分)

誰でもが行ける寺ではありませんが、
ひとりでも多くの方に訪ねてほしい場所です

9月28日 「月輪寺」のコースはコチラ

白洲正子さんも感銘を受けた「石塔寺を訪ねる」ツアーはコチラ

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銀のステッキ旅行
TEL 0797-91-2260(平日8:30~17:00)
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岸和田だんじり祭まであと6日

2015年09月13日 | 見かけだおしNのつぶやき

岸和田だんじり祭のツアーをいよいよ来週に控え、

銀ステでは初企画とあって、本日下見に来ています。

 

これはスタッフにも驚かれましたが、

私の初添乗は、何を隠そう(かくしてもいませんが)

全国区でも荒行事で知られる岸和田だんじりでした。

とはいえ正しくは、試乗だったのですが・・・

まず、これに参加してみて、仕事としてやっていけそうか判断ください、

という、今思えば、私のその後の人生の岐路だった・・・

 

添乗業務で、最も緊張するのは、多分同じ職業の方ならどなたも

「祭旅」なのでは、、、

天候に左右されることは、もちろんですが、

混雑状況によって、時間配分や集合場所の設定など、

予定外が必然となるため、

添乗員は毎度、予測、判断、決定をくださないといけません。

しかも、その判断が吉と出るとは限りませんし、、、

 

バスの中なら、マイクで案内できるところが、

人混みの中での、全員周知は、結構なハードルです。

それが、死者が出る事も度々という悪名高き、

いえいえ真剣勝負、勇壮な祭りならなおさらの緊迫。

《ちなみに岸和田だんじりの見物心得なる案内によると・・・

「勇壮」と同じく共存しているのは「危険」です。と 》

 

ところが、初の添乗に試乗とあって若干緊張するも、1日を無事終えた私。

その日の事務所への報告で、

「どうですか?この仕事続けられそうですか?」と尋ねられ、

「はい」と躊躇なく答えたのでした。

ああ、思えばこれが運のつきだったのねぇ~!?

 

つまり、そのツアーの手配は、観覧席がきちんと確保され、

ご年配の方も安全な環境下で、迫力のだんじり巡行を見物できたのです。

初の添乗(試乗)業務でしたが、なんの不安も感じることなく

業務を終えたのです。楽勝、楽勝と。

 

よって、先の報告で

「お祭りって楽しいですね」と余計な一言をポロリ。

と、その言葉に反応して、

「じゃあ、次はおわら(おわら風の盆)に行ってもらいましょうか」

 

添乗のセンスは、、、祭りで泣いた分だけ磨かれていくように思います。

あれから数々の恐ろしい祭添乗を経験してきましたが、

あの、今の私を占う(大げさな)、

初秋の青空が澄み切っていたことしか記憶にない、岸和田だんじり祭。

街は、すでに、祭モードに入っているようでした。

 

 観覧席が着々と設置されていました。

狭い通りにズラリと提灯が並びます。

祭が近いことを感じますね。

 ついでに、岸和田漁港で、ランチタイム。

 名物穴子丼をいただきました。でっデカイ。

人気店も商売より何より、祭り大事のようでした。

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