ほんとうは予習こそが大切だとは分かっているのですが
どうも中学・高校のころから、予習よりも復習に時間をかけるほうでした。
仕事でもそう。
今回訪ねたミャンマーも、
出発前は関連書を読もうとしてもさっぱり頭に入らなかったのに
帰ってきてから急に興味が湧いて、何冊か取り寄せました。
その一冊がこちら、高野秀行さんの、『ミャンマーの柳生一族』。
高野さんといえば世界の辺境・秘境を旅するノンフィクション作家で、
この方の本(というか体験)はとにかく破天荒で、とてつもなく面白いのです。
出だしからしてこんな感じ。
私のところへ、早稲田大学探検部の先輩である船戸与一から突然電話がかかってきて、
「おまえ、一緒にミャンマーに行かないか」と誘われた。
しかも、「合法的に行く」という。
「そんな無茶な」と思った。
私はミャンマーには二年に一回くらいの割合で行っているが、最後に合法入国したのは1994年、
それ以降はすべて非合法である――
その体験をもとにミャンマーの少数民族に関する本を二冊書き、英語にも訳されている。
自分の名前は政府のブラックリストに載っているだろうからミャンマーには合法的に行けない、
…と思いこんでいたのに、ダメ元でビザを申請したらあっさり通過。
(船戸与一氏には「発給困難」との返答で二重にショック)
嬉しいような肩透かしをくらって寂しいような微妙な気分で始まった旅で、
それでも作家の慧眼は、軍事政権下のミャンマー(2004年当時)を、
江戸時代の武家社会に見立てます。
ミャンマー国軍は徳川家。
アウンサン将軍が徳川家康で、スーチーさんは千姫(!)
実力者、キン・ニュン氏のもとにある軍諜報部は、
さしずめ江戸時代のお目付け役、柳生一族のようなもの??
読みながら、「この本、ミャンマーに行く前に読んでおけばなぁ…」と激しく後悔。
それにしても、面白すぎる本は、電車のお供には要注意です。
今日は、来週予定している京都洛西、「竹の径」ツアーの下見だったのですが、
あやうく乗り過ごしそうになりました。
今日知ったことですが、竹の径のすぐ近くには
桜博士として知られた笹部新太郎さんの桜の園があります。
ということで、次の一冊は、
笹部新太郎さんをモデルに書かれた水上勉さんの『櫻守』。
やはり後手。
なかなか予習とはならないようです…。
☆日帰りツアー 3/10(木)「京都洛西・竹の径」はこちら☆
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