初めての体験というのは、なんでもいいものです。
阪神間を中心とした句会の皆さまと、
初めて、ご旅行中に俳句を詠む「吟行」旅行にご一緒してきました。
午前中は琵琶湖クルーズ。そして、秋の花咲くイングリッシュガーデン散策。
天気はあいにくのどんよりパラパラ。
…いえ、「あいにく」なんていうのは、こちらの思い込み。
雨なら雨、快晴なら快晴、そのときどきの世界と、俳句でとつながるってことのようです。
午後からはみっちり句会とあって、
クルーズ中も、バスの中でも、ペンとノートは必携です。
お食事中も、こっそりのぞきに行ったら、もぐもぐいただきながら、何やらメモをする人も。
なにせ、課題はひとり三句。
10時からお船に乗って、お昼を食べ終えたら午後1時で、
投稿のしめきりは、午後1時半!
皆さん、けっこう必死です。
そして出そろった、87の俳句。(ひとり三句×29名さん)
匿名で投稿し、参加者全員が得点をつけ、先生方が講評する。
ご自身が選んだ特選を発表する際に、「わたくしはこの句をいただきました」というのが、何やら新鮮。
マイクをセットしたり、お茶をついだり、コピーを取りに走ったりしながら垣間見た、
これが私にとって初めての「句会」でした。
帰途のバスのなかで頂戴した全句のコピーのなかから、わたしが「いただいた」のはこちら、
秋湿り船の国旗のほつれかな
甲板で、私も同じものを見たのです。
「あらま、端っこが、えらいほつれて」
と、そう思っただけの風景が、こうして俳句になると、広がりを持つ。
たった十七文字のなかに、
日に照らされ、雨に濡れ、強風にあおられる、その時間までが含まれてくる。
それに、句が作れたら、芭蕉とだって話ができるのだし。
たとえば、芭蕉がこの句を詠んだのは、
冷たい小さな雨が降った、今日のような日だったのかもしれません。
旅人と我が名呼ばれん初時雨 芭蕉
俳句、おもしろいかも。
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