あら、不思議。
怒りは人の無いなりの能力を引き出すのね。
NYを思い出していました。
20歳の夏、図書館で手にした藤原新也の「アメリカ」。
今行くべきと、なにやらが私に降りてきて、
そこからは、百貨店の売り子を転々として、日銭を稼ぎました。
大学生の、ある意味むやみに長い夏期休暇を利用して、アメリカへ。
西から東への旅の最終地がNYでした。
その、NYを去る、国際空港での出来事。
当時も大して英語力があったわけでもありませんが、
それでも長旅のおかげか、空港で、何故か私の名前が呼び出されるのが、
聞き取れました。
で、航空会社のカウンターで、発せられた言葉。
「あなたのフライトは、成田ー伊丹間が取れていません」
学生時代から、いえ幼少期から、仕切り屋。
小学校の通信簿には、必ず
「Hちゃん、人の話を聞きましょうね」と、
多分6年間、学習することなく書かれたように記憶します。
そんな私が、廊下で散々喋り倒しながら、
英語の授業が始まった途端、借りてきた猫状態。
英国人の鼻高先生と目を合わせないことが、授業中の大事な仕事でした。
今回、スペインの旅の最終に、トラブルが起きました。
バルセロナからパリ、パリから乗り継ぎで大阪へ戻るはずでした、が。
どうやら航空会社のシステムエラーで、バルセロナで長時間の待ちぼうけ。
Parisへとなんとか飛んだものの、大阪便はすでに離陸したあと。
げっ。
それでも、そりゃそうでしょうね、と、ここまでは許容範囲でした。
まあ、それからでした。
Parisで、長時間のたらい回しの刑にかけられ、、、
車椅子でご参加いただいたお客様は、疲労困憊の様子。
その、パリの空港カウンターで、もはや四捨五入で30年前にもなる日を
ありありと、思い出したのです。
大阪便が、飛んでしまったので、羽田経由で帰ることに。
「ところで羽田ー伊丹間のチケットは?」と尋ねたところ、
「ご自身でお買い求めください」なる無情の返事が。
英語力が、恐ろしく衰退の一途の私。
いつもなら、えへらえへら、となるところが、不思議なことに、
あの日、NYと同じ20歳だった私にフラッシュバック、何かが降りてきました。
カウンター越しに、ものすごい剣幕で、言い放ったのです。
「それ、おかしいやん!」
赤い唇が悩ましくも美しいパリジェンヌのスタッフに。
そうだ、このシーン、どこかでもあったなぁ、、、
で、思い出したのです。
NYでも、オーバーブッキングだった席をもぎ取ったことを。
怒りは、能力のキャパを超えさせる、ってことを。
諦めたもん負け、ってことを。
おかげで、各所での長時間の待機は我慢せざる得ませんでしたが、
羽田空港では、万事うまく事が運びました。
今回の教訓:
たとえ英語力が不毛でも、
あかんことはアカン!といえる勇気?
違うな、やっぱり、正論は曲げたらあかんのです。
なぜか、文句いう時だけ、英語があふれてくる自分も怖い。
さて、スペイン旅行を終えて、、、改めての確信。
次のNYもハッタリで行けそうやな。
「Hちゃん、、、」
小学校の先生のやさしく諭す声が聞こえてきそうです、が
聞こえないフリして、まもなくN Yへ出発です。
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