もう、どなた様も承知のこと。
日本を襲う、続けさまの災害。
「今年は本当に多いなぁ」
未だその苦しみにある圧倒的多数の方を差し置いて、
これを言うのは、はばかられますが、
やはり、当社でもなんらかの影響がありました。
今日まさに、フィンランドへ出発するはずだったお客様。
ちょっぴり体調に不安を覚えられて、
それでも、お孫さん達に世界を見せたいと、
ご自身を奮い立たせ、
この秋ご家族で行く、一生の記念旅行を、
すごく楽しみにされていました。
台風が過ぎ去り、やれやれ、と思ったのも、つかの間。
ご承知の通り、関西空港の厳しい現状です。
まさか、飛行機が飛ばないなんて・・・
飛ばせる滑走路がないなんて・・・
台風一過には、想像にも及びませんでした。
手配先は、もっと深刻で、航空券を依頼していた会社は、
もうテンヤワンヤ、その奔走ぶりが痛いほどわかります。
何本もの関空利用のツアーを手がける旅行社、
及び、それに関わる同業者を思うと、当社の困惑はたかが知れています。
それなのに。
この度、フィンランド行きを泣く泣く断念していただいたお客様。
何度と、この旅の件で連絡を入れていると、
「あなた、悪いわね、うちばっかり。今、お宅もたいへんやのにね」
、、、。
これは、もう本当に泣きそうになりました。
「いえ、うちは、◯◯さんとこだけです、該当するのは!!」
(悲しいかな、いえ、幸いなことに)
どっちの表現が的確は、この際スルーして。
出発は、月曜日(本日)、たった中2日、金曜日までギリギリの攻防。
お客様のイライラ、不安の方がいかばかりだったかと計り知れず。
それなのに、代替えのツアーを急遽提案して、
なんとかオッケーをいただいた、その電話口。
「たいへんやったね、ありがとう」
ああ、結局泣かされました。
こういう時、やっぱり人は、人がにじみ出るんだなぁと。
結局、テンパっていたのは、私だけで、
お客様は、しごく冷静に、
まぁ、それもこっちの動揺を察してのご配慮と、今は思います。
「今から、スーツケースのなかみ、
セーターから半袖シャツに入れ替えんのが面倒やわ」
笑って仰いました。
大人になるって、、、
まだまだ、度量足りてないわ。
あまりに慌ただしく、緊急決定で出発していただく、ご家族旅行。
吟味していただくことなく、時間との攻め側で決めていただきました。
でも。
私の好きな場所を、図らずも提案していました。
記憶に残る旅、最後までお手伝いさせていただきます。
大丈夫、きっといい旅になります。
「添乗は、Hさんで引き続きお願いしとくわ」
「彼女だって今回のこと残念だったはずよ、いっつも忙しんだから」
はい。
はい?
少々複雑ですが、深くとることなく、ここもスルーして、
皆さんで楽しんできてくださいね。
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