啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

ゲンノショウコ

2010-11-11 07:43:10 | 山野草

「ゲンノショウコ」は道端や草むらなど、半日陰の場所でよく見かける。フウロソウ科で花の形はハクサンフウロなど仲間に良く似ている。花の色は白っぽいのが東日本、赤紫系は西日本に多いという。

下痢や胃腸薬としての薬効も広く知られている。図鑑によると「実際に薬として効く証拠」という意味で、名がついているという。イシャイラズなどの別名もあるそうだ。

この花も最盛期は過ぎている。赤城自然園の欧風ガーデンの一角に、名残惜しそうにひっそりと咲いていた。植栽されたものではなく、自然に育ったものだろう。ハクサンフウロを含め、フウロの写真は今年何回も撮ったが、多分当ブログには一度も登場しなかった。理由は、特に無い!
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フユノハナワラビ

2010-11-10 08:40:10 | 山野草

赤城自然園の中に広く芝生が広がっているスペース(ミドリの広場)がある。暖かい陽を浴びながらのんびりと歩いていると、枯れた芝生の中からあちこちに何か見たことも無いような植物がニョキニョキ生えている。思わずシャッターを押した。

一昨日登場いただいた、自然観察員の腕章をした方にこの植物の名を教えていただいた。「フユノハナワラビ」という。私にとっては初めて接するものだけにやけに嬉しかった。北海道を除く全国に分布しているというから、どこかで見ていたのかも知らないが、意識して見るのは初めてだった。

所有している図鑑には無く、ネットで調べる。フユノハナワラビはハナヤスリ科のハナワラビ属の植物。ナツノハナワラビやオオハナワラビなど仲間もあるようだ。夏の終わり頃に緑の葉を出し、冬に胞子葉(写真上部)を出すが、あたかも花のように見えるので名がついたという。ヒガンバナやワラビもそうだが、時折刈り取られる草原や堤防沿いなど、人に近い場所に分布しているようだ。

茹でて灰汁抜きし、おひたしや和え物にして食べる。乾燥したものを煎じて飲むと腹痛や下痢の漢方薬にもなるそうだ。和え物にするほど多くは生えていなかったが・・。
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ハバヤマボクチ

2010-11-09 09:17:42 | 山野草

この花、花の多い季節だったら、大味なアザミの仲間と見過ごしてしまうだろう。赤城自然園(8日に説明)の見所を紹介する入り口の表示板に、山野草としてはこの「ハバヤマボクチ」を含め2種類しかないのだから、貴重な花として期待してしまう。

アザミの仲間も個別の種に分類するのは難しい。ハバヤマボクチは名前が事前に判っていたから図鑑などで直ぐ調べられた。ハバヤマボクチはアザミの仲間と同じキク科に属するが、ノハラアザミなどがアザミ科なのに対し、ヤマボクチ属を構成している。

それにしても覚えにくい名前だと思うが、図鑑で和名など調べると何だか親しみがわいてきた。ハバヤマは「葉場山」と現す。茅(カヤ)を刈る場所と言う意味。昔は屋根を葺く時など茅が重要だった。ボクチは火口と書く。火打石から火をとるため、この葉裏にある綿毛をを集めて使ったのだそうだ。今度は覚えられそうだ。
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ハバヤマボクチ

2010-11-09 08:29:27 | 山野草

この花、花の多い季節なら、大味なアザミと見過ごしてしまうところ。赤城自然園(8日に説明)の入り口の見どころ表示板?には、昨日掲載したアワコガネギクと「ハバヤマボクチ」しか写真が張り出されていないのだから、自然と探してしまう。無論、紅葉のポイントなどは何点も紹介されている。

アザミの仲間も個別名の見分けが難しい。図鑑によるとこの花はキク科まではアザミの仲間だが、ノハラアザミなどがアザミ属なのに対し、ボクチはヤマボクチ属に分類されている。何だか覚えにくい名前だが、和名の説明を読むと親しみやすくなると言うか頷ける。

ハバヤマは「葉場山」と現す。茅刈り場と言う意味。昔は屋根を葺く時など、茅(カヤ)が重要だった。ボクチは「火口」と書く。図鑑によると、火打石から火をとるために、この葉裏の綿毛を集めて使ったことによるのだという。ハバヤマボクチ=葉場山火口だった。今度は覚えられそうだ。



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アワコガネギク

2010-11-08 08:34:05 | 山野草

赤城山の西南麓。関越自動車道の赤城ICから北東に車で15分ほどのところに様々な自然の生態を体感できる「赤城自然園」がある。標高で約600-700㍍のところに、一般公開面積だけで18万坪ほどの広大な広さ。四季の山野草や昆虫、森の四季の変化の観察など楽しめる。経営不振で、一年ほど前に1年間休園した。名前は覚えられなかったが、現在園長をされている方が手弁当で園を維持。グループの総帥(西武グループ?)に訴えて、再開にこぎ付けたという。自然観察員の腕章をつけた老女にこの話を聞いた。この方は、今年だけで「63回目」(年間パスポート券=4500円)と話されていた。毎日新聞に掲載された記事で園の事情を説明してくれたが、スクラップ(記事とは別)の園長さんの写真を見たカミさんが「炭焼き小屋で案内してくれた人だ」と気付き、丁寧な対応ぶりを思いfだし感激していた。50人近い団体が小屋に来たため、一時的に通路を閉鎖していた。小屋から戻ろうとした私たちが、行き止まりとなっていたため道を探していると、その方が現れて穏やかに、丁寧に案内してくれたのである。

1回の入園料は大人1000円、子供300円とやや高いが、山野草好きな人なら季節の花が確実に、自然な形で見られる。子供が昆虫や小鳥などに接する場としても最適。お勧めできる。来年は「オオヤマレンゲ」の咲くという5月末に必ず行こうと決めた。

「アワコガネギク」  また新しい菊だ。未だにノギクの見分けがおぼつかないが、私にとっては新種のノギクがまた登場した。ただ、今回は種類の特定が簡単。赤城自然園の入り口に、現在咲いている花が写真で案内されていたからだ。

図鑑には無く、ネットで調べた。黄色の花が集まって咲く状況を「泡」と黄金に見立て「泡黄金菊」と和名が付いている。別名に「キクタニギク」とある。京都北山の菊渓と言うところに多いからと説明されていた。園芸種ではなく野の菊。中低山の道路脇など日当たりの良い場所に咲くという。
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西御荷鉾山とヤブレガサ

2010-11-07 18:51:56 | 低山歩き
オドケ山を降りると間もなく、スーパー林道に出る。舗装されているが陽光の中を歩くのも快適。神流町(旧・万場町)から入り、みかぼ高原荘など経由してくる道が、林道と交差する場所に西御荷鉾山登山口の標識があった.緩い登りを約40分。突然、展望が開けたところが山頂(1286㍍)。南西側に秩父の山々、北東側に赤城や足尾・日光方面山々の大展望。草原に寝転んだり、昼食を楽しんだり、1時間ほどノンビリした。

「西御荷鉾山」スーパー林道ができ、今では簡単に登れるが、開通前は1日かがりで登る大変な山だったという。山頂の西側に「不動明王」が祭られ「鉾」が何本も奉納されている。これが、山の名に関係していると思う。


下りる途中に「ヤブレガサ」があった。花ではなく、種の状態だが未だしぶとく残っていたのかと不思議だった。


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オドケ山から西御荷鉾山へ

2010-11-06 13:05:54 | 低山歩き
高い山に行きたいが、もう雪の心配が必要だし、花も紅葉も期待できない。私の得意な?低山歩きでも花の種類がめっきり減ったし、紅葉も終わっている。山が拝める日は毎日見ている、我が家南の正面に鎮座する御荷鉾山に久し振りで出かけてみた。

奥日野(藤岡市)からスーパー林道に出る。中途半端な紅葉だが、今年菜この程度で仕方が無い。塩沢峠東からオドケ山(1192㍍)を経由して西御荷鉾山(1286㍍)までが今日の予定。林道と並行する形で山道が付いているのはやや寂しいが、誰一人いない中を陽光を浴び落ち葉を踏んで歩くのは心地良い。猪か鹿か判らないが、蹄の後がくっきりと見え、真新しいのも新鮮に感じる。途中で2箇所ほど林道と合流したが、林道にはヤクシソウやゴマナ、リンドウなど秋の定番の花々が未だ残っていた。

「オドケ山」 御荷鉾には今回で5回目ぐらいになるが、セットで登ることが多いこの山は初めて。平地から見ると、御荷鉾の西に低いがニョキリと三角の奇妙な姿を見せる山だ。塩沢峠東から山に入り古峠を経て到着。適度なアップダウンが心地よい。オドケは文字通りに「ひょうきんな」と言うようなユーモラスなイメージを持っていたが、案内板に漢字表記の説明があり「鬼止化山」となっていた。山頂は展望も無く、小さな祠があるだけ。下界からの想像と全く違っていた。


「御荷鉾のリンドウ」 林道沿いは日当たりが良く、亜子の花が残っている。リンドウは今が盛りの感じで陽光を受けていた。



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カシワバハグマ

2010-11-05 08:05:41 | 山野草

ピンチが続いている。掲載する画像が無くなってきた。花や自然の写真を撮りに、今からどこかへ出かけようと思っているのだが、高い山に花は無いし、もう時間が間に合わない。低山だとあちこち迷ってしまう。もう少し、広い視野で捉えると楽になれるかもしれない。

この花は「カシワバハグマ」という。10日ほど前の雨の日。高崎観音山の小鳥の森・探鳥コースを歩いた。もちろん、雨具は持参しているが、ここなら雨を気にせず歩けると思ったから。冬の間、餌付けされた小鳥で賑やかな観察小屋付近でさえ、小鳥はおろか人もいない。

観音裏のコース入り口から、工事中の鉄塔(送電線)、沢に下って観察小屋、再び入り口まで戻る1周をゆっくり歩いて約40分。観察小屋近くの一番低い、湿った沢の付近に雨に濡れながら見知らぬ花が咲いていた。花に飢えているから、新しい出会いは滅茶苦茶嬉しい。

この花の名は、色々な図鑑で調べようやく判った。キク科の植物で、和名は柏葉白熊。葉がカシワに似ており、白熊(ハグマ)は「毛のある果実が白熊(動物のヤクの尾の毛)に似ているから」と書いてあった。

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実りの秋

2010-11-04 07:40:36 | 里山
農作業の手伝いで、一週間ほど帰省した。トキの島はコメの収穫が終わり、柿の収穫などを手伝った。猛暑の影響?で例年に無く収量が少ないと嘆いていた。

熊の人里への出没がニュースになっている。出てくる理由の1つに「ドングリの不作」が上げられる。猪や猿、鹿の人里への接近は、群馬の里山ではもう日常的な出来事になりつつあると聞いたこともある。役に立ちにくくなり、迷惑がられている杉林を伐採してリンゴや柿でも植えてみるか?!

「関東ふれあいの道」の一角。高崎の南部、山名神社から里山沿いに根小屋城址まで歩く気に入りの散歩コース。先月末の雨降りの日の夕方、傘を持って歩いた。紅葉もしておらず、花も咲いていない。城址の付近で、キノコ採りをしている人に、見分け方を色々教えてもらった。「タマゴダケは食べられる」というが、とてもその気にはなれない。

道の脇の小さな木に絡みついたアケビのツル。初めて実をつけたのではないかと思われるほど初々しいツルに二個の実が付いていた。色も地味で、美味しそうではない。実の半分だけとって食べてみたが、やはり美味しくなかった。果実が不作の年、鳥に残しておこう。
「アケビの実」


道脇に実っていたのはこの黒い果実。トキの島にも同じものがあり、子供の頃に稲刈りを手伝うとき丁度食べ頃になっていた。酸っぱいだけで美味しいものではないが、食べたことがある。浅間山でこの実を摘みに来た家族似合ったこともある。ジャムを作ると言っていた。島では「カチハジケ」と呼んでいた。我が家の庭にブルーベリーの気があるが、良く似ている。園芸種に改良される前のブルーベリーがカチハジケではと思うのだが!
「カチハジケ」


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