食材探検 おかわり!にっぽん 「煮物用こんぶ 北海道」 2014年09月10日
元五輪選手の田中理恵と齋藤博人シェフが、北海道釧路市を探検。長さ10m以上もある長いこんぶを発見する。中国料理の技で、こんぶがご飯に合う絶品のおかずに変身。
元五輪選手の田中理恵と齋藤博人シェフが、北海道釧路市を食材探検。海ではこんぶ漁が真っ盛り。群生するこんぶを引き揚げると、長さはなんと10m以上。釧路特産の「長こんぶ」は、浜で天日干しされた後、ダシ用ではなく煮物用として出荷される。地元のユニークなこんぶ料理にヒントを得た二人は、阿寒湖のマリモのように丸いキャベツも手に入れる。齋藤シェフが中国料理の技で、長こんぶをご飯に合うおかずへと変身させる。
*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201409101930001301000 より
「昆布森産 昆布」←これか?
■昆布森の昆布は食べる昆布
一般に『昆布』と聞くと主にダシを取るイメージが強いですが、昆布森地区で採れる昆布は食べることがメインの昆布です。
昆布森で採れる昆布は『長昆布』という種類の昆布で、その名の通りとっても長い昆布です。
その長さはなんと世界一で15m~20mにもなります。
長昆布が食べる昆布と言われているのは、煮ると柔らかくなるという特徴があるからです。
さらに6月に採れる昆布は棹前(さおまえ)昆布といい、7月以降に採れる成熟した昆布にくらべ、身が薄く、さらに柔らかくなるため、昆布巻やおでんなどに大変適しています。
反対に長昆布はうまみ成分が少なめで、ダシを取るには向いていませんが、『根昆布』と呼ばれる根に近い方だけは、ダシを取るのに適しています。
■昆布森のさお前昆布がミラノ万博に出展!
さお前昆布は、平成27年1月16日に北海道で雄一「本場の本物」認定を受け、平成27年5月には、イタリアで開催された「ミラノ万博」において、食べる昆布として唯一出展されました。
(注)「本場の本物」:一般財団法人食品産業センターが認証する地域食品ブランドの表示基準
■昆布をつくるのは大変な作業
昆布森地区で昆布漁をするときは家族で行うことがほとんどで、2~3人で昆布を採っています。
昆布を採るときは昆布が切れないよう細心の注意を払いながら昆布を採ります。
10m以上もある昆布を採ることはとても大変な作業なのですが、昆布は生のままでは売っていませんよね?
昆布は採った後もとても大変で、水揚げした昆布をすぐに干場(かんば)と呼ばれる、一面に砂利を引いた昆布を干す場所に移動し、家族だけでなく、親族総出で昆布を干す作業を行います。
昆布の作業を長年行っていると腰痛などの悩まされる人が増えてきますが、高齢になっても漁を行ったり手伝いをしている方がほとんどです。
■栄養の宝庫
昆布は大変栄養価が高いのも特徴で、カルシウムは牛乳の6倍、食物繊維はごぼうの5倍、ヨウ素は全食品の中でもトップレベルといわれています。
ほかにも鉄やマグネシウム、ビタミンAなども豊富で栄養満点なのに、カロリーはほぼ『0』とうれしいことだらけ!
今、健康・美容にとても注目されている食品なのです。
昆布森の人たちが高齢になってもバリバリ昆布を干したり拾ったり作業ができるのは、この高い栄養価の昆布をたくさん食べているからかも!?
■昆布森の昆布はひと味違う?
長昆布は道東地方で主に採れますが、昆布森の昆布は中でも高い評価を受けています。
その理由は長く維持する品質にあります。
通常昆布は長く保管していると黒々した色がだんだん薄くなり、緑や黄色っぽい色になってしまいます。
しかし、昆布森の昆布は1年を過ぎても色が変わらないといわれ、この品質が市場評価を高めている要因となっています。
*https://www.kushiro.pref.hokkaido.lg.jp/ts/tss/navi/umi/konbumorikonbu.html より