ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

1994年 世界は、 - 16 ( 日本が支払った賠償額 )

2020-09-06 18:38:50 | 徒然の記

 65ページです。「慰安婦」の家で、氏が女性たちに語っています。

 「私は、慰安婦にされた人たちの生活に必要な費用は、」「本来、日本が払うべきものだと思う。」「彼女たちを騙して、慰安婦に仕立て上げ、一生を台無しにしたのは日本なのだ。」

 「彼女たちの声を抑え込むため、国連機関を舞台に、ロビー活動にまで行くようなカネがあるのなら、」「それを今すぐ、彼女たちに回したらどうなのだろう。」「韓国で名乗り出ている慰安婦は、150人あまりだ。」「一人に1千万円ずつ払ったとしても、15億円だ。」「自衛隊の戦闘機を、一機買う費用の半分にもならない。」

 国連でロビー活動をし、金を使っているのは日弁連のNPO団体です。戦闘機一機の費用があればすぐに賠償できると、ここでも別次元ものを並べる詭弁を言います。自衛隊の戦闘機や戦艦の費用を引き合いにし、自民党に福祉予算の増額を迫ったのは、昔の共産党や社会党がよく使った屁理屈です。

 「話を聞き終えた後、姜さんが、私の耳元で、」「あなた食事をして行きなさいよと、囁いた。」「インタビューの間中、顔を紅潮させ、まくしたてていたのが嘘のような、人なつこい笑顔だった。」・・・つまり氏は、大江健三郎氏と同じ、「良心的日本人」の仲間になったわけです。

 国民が疲弊しても軍事費を削らない北朝鮮や中国、以前のソ連を知る者には、笑うしかない常套句ですが、慰安婦の女性たちには喜ばれたようです。

 確たる証拠もなく、聞くたびに変化する彼女たちの話に金を払っていたら、日本国民が黙っていません。支払いをするということは、韓国政府や反日活動家たちの言い分を認め、日本が犯罪国家だと認めることになります。

 まずもって日本政府は、戦後賠償を出し惜しみしたり、難癖をつけたり、そんなことはしていません。昭和40年に朴政権とかわした、日韓基本条約で、日本は賠償額を支払っています。

  無償で3億ドル、有償で2億ドル、民間ベースで3億ドルで、総額は8億ドルです

 現在の貨幣価値に換算すると、約4兆8千億円です。この金額は、当時の韓国の国家予算の2.3倍ですから、半端な金額ではありません。この時日本政府は韓国に対し、被害を受けた個人にも賠償するからと資料の提出を求めています。

 韓国政府は日本が直接個人に渡すことを拒み、自分たちが支払うと主張したので、その額も概算で追加したと聞いています。韓国政府がこの事実を国民に知らせていないため、今でも韓国人の多くが、日本は戦後賠償をしていないと思っています。

 日本政府が、日韓基本条約で両国間の賠償は個人も含め終わっていると言うのは、根拠のある主張です。事実日本は、ソ連のシベリア抑留者の未払い賃金について、取り交わした条約を踏まえ、以後ソ連への要求をしていません。国際社会の常識に従えば、国同士が交わした条約で、賠償請求権を放棄したら韓国も守らなければなりません。

 国家と個人の話は別物だと言う奇妙な理屈で、韓国の裁判所が最近日本に難癖をつけていますが、後押しをしているのが、氏のような「良心的日本人」たちです。

 参考までに、私の知る別の数字を紹介します。

「敗戦後に、日本が韓国に残した資産は53億ドル。」「現在の価値に換算すると、およそ31兆8千億円。」「もちろんこれは、朝鮮のものとなった。」

  著作の書評を終わりますが、氏のため補足しておきますと、韓国以外の下記各国についての叙述には、学ぶべきものがありました。興味のある方は、図書館で借りて読んでください。

 1. 北朝鮮を含む韓国   2. 中国   3. 台湾  4. マレーシア   

 5. カンボジア  6. オーストラリア   7. フランス 8.     ドイツ    

 9. イタリア   10. ユーゴ・マケドニア     11. ウクライナ、グルジアを含むロシア 

  12. アメリカ

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1994年 世界は、 - 15 ( 奇妙に狂う、氏の意見 )

2020-09-06 14:34:12 | 徒然の記

 いまひとつ残っている氏の間違いと言いましたが、正確には二つでした。「植民地支配」と「戦後賠償」の問題です。

 日本は朝鮮を植民地支配したのでなく、統合したのですが、この違いは後で述べることとし、まず氏の著作の63ページです。「慰安婦」の家で、氏が女性たちに質問しています。

 「最近の日本では、日本による朝鮮支配が、全て悪でなく、」「良い面もあった、という声が出ています。」「韓国の今日の経済発展があるのは、日本が作った産業基盤のためであり、」「教育程度が高いのは、日本の教育制度を持ち込んだからだと、」「主張しています。」「そんな意見を、どう思いますか。」

 一人の女性が答えています。

 「植民地政策は、何もいいことがなかった。」「学校では、皇民化政策とやらで、」「日本式の名前を持つことを、強制され、」「韓国語は全面的に禁止された。」「自分の国の言葉を話すと、罰を受けたんだ。」

 反日の機運が高まる韓国で、反日の最前線にいる女性にこんな問いかけをしています。彼女は氏の期待する言葉で応じ、それを氏が著作に書いています。

 反日・左翼活動家たちは、日本の朝鮮の統治を、「植民地支配」という言葉で語ります。植民地とは、オランダ人やイギリス人やフランス人たちが、アジア諸国でしたように、現地人を無知蒙昧のまま放置し、奴隷同様に使う統治を言います。

 日本政府は朝鮮で、小学校、中学校、大学を建設し、日本国内と同じ教育投資をしています。政府資料では朝鮮への支出が予算を上回り、財政は赤字だったと記されています。植民地でなく、日本と同じ社会にしようとしたのです。

 朝鮮では王族と両斑 ( リャンパン ) が支配者で、その下に、奴隷のように酷使される常人・賤民と呼ばれる一般朝鮮人がいました。不当な暴力を受けても、理不尽な言いがかりで殺されても、常人と賎民は両班に逆らえない、というのが、朝鮮の身分制度でした。

 文字の読めない朝鮮人に、ハングルを普及させたのは日本人で、身分制度を廃止し、庶民を解放したのも日本でした。国民の多数を占めていた奴隷と小作人に土地を分配し、生活の手段を与えたのも日本でした。

 不衛生な暮らし振りだからと道路を整備し、家屋を整え、工場を造ったり、そんなことはしなければ良かったのです。あれもしたこれもしたと、自慢らしく聞こえますが、苦々しい思いがするだけです。欲しがってもいない親切や思いやりを、朝鮮人が喜ぶはずがありません。その結果が、現在の反日韓国です。

 要するに日本がやったことは、「小さな親切、大きなお世話」だっということです。過去の事実を調べないまま、元慰安婦の女性に質問をし、氏はうなづいています。反日教育を受けている韓国女性が、昔の事実を語る訳がありません。

 氏の著作に似た反日書が日本中に溢れていたのが、平成5年当時だったとも言えます。平成24年になっても、在日の徐京植(ソ・キョンシク)氏が、『 在日朝鮮人てどんなひと? 』という捏造書を出版しています。氏のような日本人が支援するから、堂々と出版されます。徐氏が述べていた、日本の植民地支配に関する三つの嘘を紹介します。

  1. 朝鮮の土地や資源を奪い、安い労働力を使い、日本は大きな利益をあげた。

  2. 韓国では三権分立もなく、朝鮮人には憲法上の権利が認められなかった。

  3. 朝鮮の犠牲の上で、日本の内地はうるおった。

 徐氏のウソは、3つとも韓国の大学教授が明らかにしていますので、ここでは述べません。せめて事実だけでも押さえた上で、氏は著書を書くべきだったと思います。

 「戦後賠償」の問題が残りましたが、スペースがなくなり、今回で終る予定が狂いました。氏の意見も奇妙に狂っていますから、書評の予定が狂っても致し方ありません。

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