伊藤惇夫氏の記事は、令和3年12月24日の千葉日報です。同社主催の「千葉政経懇話会」と言う、会員制の勉強会があり、次のように説明されています。
「千葉政経懇話会は、会員制の勉強会として昭和43年に設立されました。」
「政治、経済、文化、社会、スポーツなど、激動する内外情勢を的確に判断、対応するための一助として、」「毎回、第一線で活躍する経済人や研究者、評論家、」「政界・官界などからも含め、一流講師を招き、講演会を開催しております。」
24日の記事は、伊藤氏が一流の講師として招かれた時の、講演内容です。壇上で語る氏の写真入りで、三段組の大きな記事です。
「政経懇12月例会」「『一強』監視で緊張感を」「政治アナリスト 伊藤惇夫氏講演」
これが見出しで、演題は「2022年 岸田政権と政局展望」です。講演内容を、〈 1. 現状分析 〉〈 2. 痛烈な政権批判 〉〈 3. 危 惧 〉と、三つに分けて解説しています。文章でなく、箇条書きにして紹介します。
〈 1. 現状分析 〉
・岸田政権は、衆議院解散選挙で、自民261議席の絶対安定多数を獲得した。
・興味深かったのは、苦戦を伝えたマスコミの予測が、すべて外れたこと。
・勝因はズバリ、自力の差。風なし、顔なしの短期決戦。
・激戦の60~70選挙区の多くを勝ち切ったのは、自民党候補者が他党よりも「地域に浸透し、熱量があった」からだ。
・来夏の参院選も勝てば、長期政権が見えてくるが、10万円支給など、政策的にはブレと迷走があった。
・安倍・菅政権の「強権型」に対し、国民の声を聞く「柔軟型」が、時代の空気にはまっている。
〈 2. 痛烈な政権批判 〉
・政権与党は、イコール権力。チェックしなければ暴走する。
〈 3. 危 惧 〉
・その役目を果たすべき野党が、今ほど非力な時代はない。
〈 1. 現状分析 〉〈 2. 痛烈な政権批判 〉〈 3. 危 惧 〉のどれをとっても、「らちもない意見」で、取り上げるほどの内容がありません。千葉日報社も、反日左傾の共同通信社への義理立てか、おかしな主張を展開しています。参考のため記事の最後の文章を、そのまま紹介します。
「自公政権はあと10年続くと見るが、日本の製造業劣化は深刻で、」「国民の生活レベルは、停滞。」「一強政治では、緊張感が失われる。」「国民が求めるチェック機能を果たせと、野党にエールを送った。」
なぜ自民党の一強政治が続くかについて、伊藤氏は何も分析していません。或いは、他の反日評論家同様、原因の所在を知りながら、背を向けているのでしょうか。
〈 自民党一強の原因 〉・・「ねこ庭」からの眺め
・国民の多くは、自分の国を愛せない反日の野党に愛想をつかしている。
・かっての社会党と同様、前向きな議論をせず、反対するだけの野党に嫌悪感を抱いている。
・戦後70余年が経過し、国民の多くは、日本の歴史や文化を大切にする政党の出現を望んでいる。
・従って国民の怒りは、反日の野党だけでなく、不甲斐ない自民党にも向けられている。
・自民党への支持は、反日野党を支持できない国民の、「不毛の選択票」が多数混じっている。
国民の苦悩を理解せず、馬鹿の一つ覚えのように、「自民一強」と分析する評論家の一人が、伊藤氏です。「ねこ庭」からみれば、氏の〈 現状分析 〉が、いかに的外れで「らちもない」意見であるかが分かります。
〈 痛烈な政権批判 〉に至っては、痛烈でも何でもなく、普通の話です。しかも氏は、国民の選挙の一票が、チェック機能を行使するのだと分かっていません。その場しのぎの政権批判をする、自分たちの意見がチェック機能を果たしていると勘違いしています。
〈 危惧 〉の意見は、野党へのエールどころの話でなく、氏の現状認識そのものを危惧したくなります。「役目を果たすべき野党が、今ほど非力な時代はない。」・・今とはいったい、何時の話なのでしょう。村山内閣崩壊以来、民主党の無惨な政治を経て、国民は野党政権にうんざりしています。
反日のマスコミと、氏のような左傾評論家と学者が弁護するので、なんとか存続しているというのが、野党の現状です。政治の問題について、今では国民の方が、氏よりも的確に知っています。
今年からは千葉日報社も、一流講師として氏を招くような間違いをしないでくれるよう、祈ります。