〈 6・憲法審査会の進捗 〉・・( 共同通信社の記事10件 )
10. 5月 24日 「自衛隊9条明記に意欲」「首相 改憲大会にビデオメッセージ」
本日は共同通信社の10. 番目の記事を紹介します。長く続けてきましたが、今回が予定していた最後の記事です。
〈 10. 5月24日 「自衛隊9条明記に意欲」「首相 改憲大会にビデオメッセージ」 〉
「岸田首相は22日、超党派の〈新憲法制定議員同盟〉が東京都内で開いた大会に、メッセージを寄せ、党憲法改正案4項目が掲げる9条への自衛隊明記に、意欲を示した。」
「現代的な課題であり、早期実現が求められると表明。」「改憲の議論に国民が主体的に参加する機会を積極的に設け、機運をこれまで以上に高めたいと強調した。」「大会は自衛隊明記について、最優先の課題だとする決議を採択した。」
自民党の大会の記事だからなのか、それとも改憲の動きが止められないと諦めたのか、批判的な説明がなくなり事実の報道に徹しています。来賓として出席した安倍元総理の意見も、紹介しています。
「野党の日本維新の会や国民民主党も、改憲に前向きであることを踏まえ、国会発議に必要な、衆参総議員の3分の2を形成する状況は整いつつあると、期待を示した。」
「今国会は衆議院憲法審査会が、毎週のように開かれ、自民が狙う改憲に関する議論が進展している。」「19日の憲法審では、9条への自衛隊明記の条文案に関し、初めて詳細に説明した。」
共同通信社が希望していた熟議が憲法審で行われ、議論が深まっているのが窺えます。同社が述べている19日だけでなく、その前に開かれた12日の憲法審でも、各党が踏み込んだ議論をしています。立憲民主党は相変わらず、9条改正ありきの進め方に抵抗していますが、参考までに12日の関係者の意見の一部を紹介します。
〈 自民党 新藤義孝氏の意見 〉
・75年前に連合国軍総司令部の占領下で制定された憲法を、独立国として完成させるものだ。
・国民の生命や領土を守るのが、国の最大の責務だ。
・最も根本的な国防規定を議論し憲法に反映させるのは、最優先で取り組むべき課題だ。
〈 立憲民主党 奥野総一郎氏の意見 〉
・自衛隊は国民の間に、定着している。ここで9条の議論をし国論を二分して、国民を分断するような話を、大騒ぎして行うのか。
・9条があるから、日本を守れないわけではない。
〈 日本維新の会 小野泰輔氏の意見 〉
・今国会の残り会期で、安保と憲法の関係について議論すべきだ。
〈 公明党 北川一雄氏の意見 〉
・9条を元にした専守防衛と、日米同盟による防衛協力体制が基軸だ。
〈 国民民主党 玉木雄一郎氏の意見 〉
・自衛隊は戦力か軍隊かという、本質的な議論が必要だ。
〈 共産党 赤嶺政賢氏の意見 〉
・今必要なのは、9条に基づく外交を粘り強く行うことだ。
共産党と公明党を除きますと、各党は憲法に関する議論に向き合っていることが分かります。〈 プーチン氏の「核発言」〉に関するシリーズを始めるとき、次のように述べました。
「プーチン氏の「核発言」の衝撃の大きさを考え、今後起こるであろう事柄を思いつくままにメモをしてみました。」
国連安全保障委員会の見直し 岸田総理の外交 韓国の融和姿勢
敵基地攻撃能力検討 防衛費増額 憲法審査会の進捗
共産党の現実路線転換
以上7項目について、共同通信社の記事に沿い順に紹介と説明をしてきました。残るのは最後の項目で、「共産党の現実路線転換」となります。「ねこ庭」へのご訪問をお待ちしています。