ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

シダネルとマルタン展

2022-06-09 23:21:15 | 徒然の記

 平成30年に「ルドン展」を観に行って以来ですから、4年ぶりの東京です。新宿のSOMPO美術館で、「 シダネルとマルタン展」を観に行ってきました。

 「最後の印象派、二大巨匠」

 画家は大抵貧しくて、苦闘しながら絵を描いていると、そんな先入観がありますが、中には経済的な苦労をせず、無名であることも気にせず、好きな絵を描いて一生話終えた幸せな画家もいます。

  シダネルとマルタンも、そんな裕福な画家だったのではないでしょうか。慎ましい農夫の働く姿を描いたり、道路工事の作業者を描いたりしていますが、彼ら自身は優雅な暮らしを楽しんでいる上流階級です。

 二人の画家は家族ぐるみでつき合いをし、「親密派」と呼ばれているそうですが、家族に囲まれた写真も作品と一緒に飾られていました。

 国務院の役員だったと言い、立派な国務院の部屋に一面の壁画を描いていました。どの絵も、心の休まる美しい絵でした。これ以外に「祈る少女像」、「暮れ方のアパートの窓辺の風景」「テラスの食卓に並ぶ食事」など、どれを見ても心が癒されました。

 プーチン氏の「核発言」で、国際社会が揺れ動き、日本にも衝撃が伝わり、毎日「ねこ庭」でブログを発信しています。「憲法改正」の近づく気配に緊張していますが、二大巨匠の絵は緊張の日々を忘れさせてくれました。

 武漢コロナの騒ぎが、3年目になります。すっかり世間と縁を切り、家内と二人の独居生活をしているためか、東京駅で私は驚く発見をしました。

 すっかり「千葉の田舎者」になってしまい、見るもの全てが新鮮で、心が奪われました。もっと驚いたのは、何年も通勤したルートなのに、乗り換えの場所や駅の風景をすっかり忘れていました。たった4年で、東京は見慣れた風景を別のものにしていました。家内がいなければ、倍以上の時間をかけ、自宅へ戻ったに違いありません。

 バスから地下鉄、地下鉄からJRに乗り換えましたが、東京が変貌したのか、自分のボケが進行したのか、おそらく両方に原因があるのだと思いますが、新鮮な驚きの楽しい旅でした。

 東京一極集中の弊害、地方への機能分散と言われながら、高層ビルが増え人口を集めている東京でした。

 「ここへ一発、核弾頭ミサイルが撃ち込まれたら、」と思うと、悲惨な光景が実感できました。しかし同時に、マスコミがこれだけ騒いでいるのに、街の賑わいと喧騒は平和な日常そのままでした。

 並び立つビルの中では人々が働き、高層のマンションにはたくさんの暮らしがありました。何千何万という人たちが生活をしています。

 「ねこ庭」を訪問される方々が2、3百人であることを思いますと、自分のブログの小ささがいやでも分かります。この多くの人々は、何を考えて暮らしているのだろう。日本国憲法も、反日左翼のことも気に掛ける暇なく、忙しく暮らしているのだろうか。

 昨日の短い旅を思い返していますと、気持ちが変化するのが分かります。

 「慌てることはない。」「気負って考える必要はない。」

 「日本のことを考えているのは、お前一人ではない。」

 「今まで通りの暮らしを続ければいいのだ。」「貧者の一灯を、千葉の片隅で照らしていけるだけでいいんだ。」

 「日本は広い。」「日本には日本人がたくさんいる。」「日本人は、日本人として生きている。」

 何を馬鹿なことを言っているのかと、笑ってもらって結構です。「シダネルとマルタン展」のお陰で、日常の中にある「不思議な感動」を発見しました。明日からの活力を得ましたので、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に、現況を報告いたしました。

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プーチン氏の「核発言」 - 31 ( 自民党議員は、もっと地道な日常活動を )

2022-06-09 17:28:28 | 徒然の記

   〈   6・憲法審査会の進捗   〉・・( 共同通信社の記事10件 )  

       9.   5月 4日  「ロ侵攻  勢いづく改憲論」「首相、9条改正意欲」「危機便乗と批判」「憲法施行75年  各地で集会」
       10.   5月24日    「自衛隊9条明記に意欲」「首相  改憲大会にビデオメッセージ」
 
 本日は共同通信社の9. 番目の記事の続きを紹介します。前回は書き出しの7行でしたが、今度は本文です。議論が深まっているのかどうか、記事からは感じられませんが、各党関係者の意見を紹介しています。
 
       〈   9.   5月 4日 「ロ侵攻  勢いづく改憲論」「首相、9条改正意欲」 〉
 〈 自民党 岸田文雄首相の意見 〉
  ・9条の自衛隊明記などを盛り込んだ、自民党改憲案の早期の実現が求められる。
 
 〈 自民党 古屋圭司憲法改正実現本部長の意見 〉
  ・ウクライナ情勢で見られるように、安全保障環境が大きく変化している。
  ・9条が世界遺産だと、中国や北朝鮮に振りかざしてなんの効果があるか。国民を守るため、議論していくことが国会の責任だ。
 
 〈 国民民主党 玉木雄一郎代表の意見 〉
  ・いざと言う時に備えるのが、憲法でないか。
  ・有事を想定しながら、法律、憲法を考える時代だ。
 
 〈 立憲民主党 奥野総一郎野党筆頭幹事の意見 〉
  ・どさくさ紛れにウクライナ危機をだしにして、改憲に進もうとする姿勢は許せない。
  ・9条が日本に平和をもたらすことを、しっかり議論していきたい。
 
 〈 共産党 志位和夫委員長の意見 〉
  ・危機に乗じて、日本を守るためには力が必要と大合唱が起きている。
  ・9条を生かした外交に知恵と力を尽くすのが、外交でないか。
 
 記事を読む限りでは議論が深まっていると言うより、議論の入り口で、各党が同じことを喋っているだけです。双方とも相手の意見に耳を傾け、その意見の妥当性について具体的な事例や数字で議論すれば良いのです。抽象論では前に進まないだけでなく、記事を読む国民の理解も得られません。
 
 保守の人々の中に、現在の自民党は信用できないから、「平和憲法でいいではないか」という意見もあります。保守を自認している国民も、決して一枚岩でありません。自民党はこう言う人物のためにも、野党と踏み込んだ議論をする必要があります。自民党議員の中でさえ、東京裁判史観を信じ日本の軍国主義を否定する人物がいますから、国民の中に、国の過去を否定する保守がいても不思議ではありません。
 
 後援会組織に安住し、国を愛する地元の他人々を忘れ、冠婚葬祭に力を入れている自民党議員は、日常活動で反日左翼野党に負けています。地道な活動で地区の住民に語りかける努力をしないでいると、「平和憲法」を掲げる野党に負けます。汗をかく議員が少ないような気がしてなりません。
 
 次回は、共同通信社の10. 番目の記事を紹介します。
 
       〈 10.   5月24日  「自衛隊9条明記に意欲」「首相  改憲大会にビデオメッセージ」 〉
コメント (2)
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