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ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

自民党の議員諸氏は、国民の負託に応えるべし

2018-11-15 22:36:01 | 徒然の記

 NHKと共に、日本の反日マスコミのリーダーであった、朝日新聞の発行部数の推移です。ネットの情報から、引用しています。

 これで見ますと、平成25 (2013 )年3月に、760万部あった朝日新聞の発行部数が、平成30 (2018 )年3月には、390万部になっています。51.3%への減少です。

 少し説明しますと、平成26 (2014 )年は、朝日新聞が、昭和57年 ( 1982 )に、 吉田清治の大嘘を大スクープとして、一面のトップで報道して以来、32年が経過し、やっと「慰安婦誤報記事」の訂正をした年です。

 私は自民党の議員諸氏に、このグラフの意味するところを、シッカリ見なさいと、言います。朝日の虚偽報道を知って以来、この5年間に、国民はどうしてきたのか。一人、二人、百人、千人と、国民は朝日新聞を解約し、かってのクオリティペーパーにノーを突きつけてきたのです。物言わぬ庶民が、静かに決断した結果が、朝日新聞の解約という行動で示され、部数の半減となりました。

 自民党の議員諸氏に言います。これが、反日マスコミに対する、国民りの審判であり、自民党支持のメッセージであると、あなた方が、気づかなくてどうするのでしょう。自分の国を悪しざまに云われ、歴史を否定され、ご先祖を足蹴にされ、多くの国民は、そんな朝日の記事に、忍耐の緒が切れたのです。

 声を上げる勇気のない議員諸氏に代わり、理解のある国民の一人として、私が代表し、弁明してあげましょう。敗戦以来、マスコミは、大きな力を持ちました。「司法」「立法」「行政」と並ぶ、第四の権力として、日本に君臨してきました。

 大東亜戦争を率先して讃え、国民を鼓舞した、その同じマスコミが、敗戦後はアメリカの言うなりに、日本の指導者たちを叩き、日本を悪として宣伝しました。その後は、ソ連や中国の社会主義を正義とし、日本の歴史を断罪しました。過去の日本を肯定する意見をいう者がいたら、「軍国主義者」「戦争賛美者」「歴史修正主義者」というレッテリを張り、打ちのめしました。

 政治家も、例外でありませんでした。マスコミは、反日左翼の議員を持ち上げ、保守・自民党の議員には厳しい記事を書きました。マスコミに叩かれると、政治家は国民の支持が得られず、落選しました。自民党の議員は、第四の権力であるマスコミを恐れ、マスコミの機嫌をとりながら、おずおずと意見を述べてきました。

 沖縄が良い例ですが、あそこでは、沖縄タイムズと琉球新報に逆らうと、議員は当選できません。反日左翼と言うより、反日過激派の両紙の記事は、報道という名に値しない、捏造と偏見の主張が並んでいます。沖縄は、この二紙が支配する、閉鎖的言論空間と呼ばれています。今では、ほとんどの人が、このゆがんだ実情を知っていますが、私たちの住む本土も、同じ状況にあるのに、新聞やテレビのやり方のうまさがあり、なかなが気がつかれませんでした。

 多くの国民は、新聞やテレビが正しい報道をしていると信頼し、新聞が糾弾する政治家は、碌でもない人間だと受け取り、選挙の一票を入れませんでした。戦後の日本では、この状況がずっと続き、自民党の政治家は、マスコミを恐れ、マスコミに遠慮し、己の信条すら率直に言えませんでした。

 本音を口にすれば、「戦前を肯定する、右翼」と、記事に書かれます。マスコミを一言でも批判すれば、「言論弾圧者」「報道の自由を無視する軍国主義者」と、叩かれました。こんな記事を、選挙前に一週間も書き続けられますと、議員の落選は間違いなしでした。

 だから私は、自民党の議員諸氏の立場を理解しています。勇気のない、保守党の議員も、無下に批判いたしません。しかしあなた方は、いつまでも、意気地なしの保守議員であってはなりません。もう一度、このグラフを見ていただきたい。あなた方を苦しめ、押さえつけてきた、反日マスコミの筆頭が朝日新聞です。その朝日の発行部数を減らしたのは、国民です。貴方たちは、選挙の時にだけ、頭を下げたり、握手を求めたり、そのときだけ国民を利用し、選挙が済めば無視しますが、もう一度肝に銘ずべきでしょう。

 国民こそが、本当の審判をします。金権政治に明け暮れ、国民をおろそかにしてきた、自民党の議員諸氏に言います。それでも国民は、自民党に期待をかけ、自民党を信じるしかなく、朝日新聞を拒絶したのです。これほど大きな、自民党への支持と、負託を、今こそ理解し、国を大切にする、本来の自民党議員に戻って欲しいと思います。

 このキッカケを作った功労者は、やはり安倍総理でした。最近は、おかしな政策を打ち出していますが、安倍氏は、最初から、反日マスコミに向かい、「憲法改正」の旗を掲げていました。この総理に対し、自民党の議員諸氏は、足を引っ張るばかりで、応援しませんでした。総理が引き摺り下ろされた第一次安倍内閣以来、総理の一番の敵だったのは、弱小野党ではありません。

 ほかならぬ、自民党内の反日議員と、マスコミに追従する「意気地なし」の議員、貴方たちでした。「安倍信者」とバカにされても、私が安倍氏を応援してきたのは、こういう自民党の姿を見ていたからです。しかし、もう良いのではありませんか。

 国民は、朝日を拒絶し、自民党への支持を、あなた方の前に示しました。今度は、保守自民党の議員として、あなた方が、国民に答える番でしょう。次の法律を、作ってください。

 1. 議員の二重国籍禁止法 

 2. NHK役員の二重国籍禁止法

 3. 電波オークション法 ( 国籍条項は必須条件)

 国の安全保障面からの法律であり、差別とか、平等とか、そんな理屈が通用しないことを、国民の多くは理解しています。理解していないのは、保守自民党の、議員諸氏だけだと、私は遠慮なく言います。

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アメリカの正義に惑わされるな - 8 ( 世間の息子たち )

2018-11-13 19:37:34 | 徒然の記

 山本裕司氏著『アメリカの正義に惑わされるな』を、読み終えました。

 この本は、アメリカが行った、陰謀、殺戮、戦争の告発書でした。7回のシリーズで紹介したのは、ごく一部に過ぎません。省略した事件は、原爆投下、下山事件、三鷹事件、松川事件で、戦争については、朝鮮戦争、ベトナム戦争、バレスチナ戦争、アフガン戦争、イラン・イラク戦争、コソボ戦争などです。

 アメリカの経済的謀略には、プラザ合意、経済摩擦があり、狙い撃ちにされたのは日本でした。世界第二の経済大国と有頂天になっていた日本が、バブル崩壊により、「失われた20年」と言われる不況に突入します。

 一連の事実を詳しく知りますと、元外務官僚だった馬渕睦夫氏が、世界の支配者はアメリカのウォール街だと語る意味が理解できます。スケールの大きさと、内容の陰湿さのせいで陰謀論として語られるため、多くの人が眉をひそめます。常識の世界に生きる庶民には、聞きたくないゴシップと思えるからです。

 「清く、正しく、美しく、」という言葉に縁遠い私でも、本を読むのはいささか苦痛でした。しかし読後の今でも、氏の列挙した事実が、全て虚構や捏造とは言い切れないと思っています。ここに私が付け加えるとしたら、「山本さん、そんな話は、アメリカだけのものではないでしょう。」「イギリスも、ドイツも、フランスも、ロシアにも中国にも、ついでに言えば日本にも。」・・と、そんな言葉です。

 アメリカについて述べるから、アメリカだけが極悪の国になりますが、世界の国を、一つずつ憎しみの目で眺め、批判していけば、ろくな国はないはずです。しかし、別の目で見れば同じ国が、「正義の国」に変わります。息子たちに言えるとしたら、「正義の物差しは、一つではない。」「国の数だけ、民族の数だけある。」、という事実です。

 何時になれば、息子たちが私の言葉に気づいてくれるのか、本気で向き合ってくれるのか、今の私には分かりません。息子たちに言う言葉は、何時も同じです。

 「日本だけが悪かった。」「日本だけが、間違った戦争をした。」と、こんな東京裁判の判決に、何時までも縛られることはない。戦勝国の彼らが勝利に奢り、彼らの「物差し」で出した判決に過ぎない。

 私は戦後の日本人と、同世代の人間に期待する気持ちが薄れつつあります。政治家や学者や、マスコミの人間たちを見ていますと、本気で国を思う人間の少なさに、呆れてしまいます。何よりの証拠が、元毎日新聞の社会部部長だった、この山本氏ではないでしょうか。

 ここまでアメリカの悪辣さと横暴さを暴露し、犠牲となった中東諸国や社会主義国への同情を隠さないのに、自分の国である日本については何も語りません。国家の存続条件は、軍事力と経済力だと断言しながら、自国を防衛する軍隊の持てない日本については一言も言及しません。

 弱小国ながら、世界最強のアメリカを相手に屈せず、勝利したベトナム国民の矜持は賞賛しても、大東亜戦争で世界を相手に死力を尽くした日本人を理解する言葉は、どこにもありません。戦後の日本には、どこの国の人間なのか分からない、自己否定の愚か者たちがのさばり過ぎました。結局はこの本も、「日本人をダメにする悪書」でしかありませんでした。

  世間の息子と同じように、私の息子たちも、生きている父親の言葉には、耳を傾けません。息子は親の意見を聞き流し、本気で耳を傾けないというのが世の定めです。

 歴史が繰り返すのは、国だけではありません。個人の家庭でも、歴史は繰り返します。「子は、親の背を見て育つ。」と、昔の人は言いました。自分の父の話を上の空で聞き、大して孝行もしなかった私ですから、息子たちが同じことをしても、不思議には思いません。

 父が死んだあとで、父の折々の言葉を思い出し、そっと涙ぐみます。出雲の叔父が亡くなったときもそうでしたが、生きている間、私は叔父を、どちらかと言えば、軽視しておりました。

 それこそ「田舎のどん百姓」と思い、本気で会話したことがありませんでした。遺品の蔵書を叔母から貰い、自分の机で読んだとき、初めて叔父の偉さが分かりました。父と同様、折々の叔父の笑顔を思い出し、私はそっと涙ぐみます。そして私は、こっそりと考えるのです。私の息子だから、きっとお前たちも父と同じことをするのであろう、と。

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アメリカの正義に惑わされるな - 7 ( 田中総理の逮捕と失脚 )

2018-11-12 16:34:16 | 徒然の記

 昭和48年の10月、エジプトとシリア軍がイスラエルを攻撃し、第4次中東戦争が始まりました。

 この時産油国である湾岸6ヶ国は一丸となり、イスラエル制裁のため、石油価格を一挙に70パーセント引き上げました。当時の日本の状況を、山本氏が説明しています。

 「その頃、世界の第一次エネルギーに占める石油比率は47%、日本は78%、また石油の輸入依存度は、ヨーロッパが60~70%なのに、日本は99.7%にも達していた。」

 「産油国が、日本に石油を分けてやらないと言ったら、日本が即座に崩壊してしまう数字である。経済王国の日本にも、致命的な弱みがあったのだ。日本が、初めて直面する石油不足の恐怖だった。」

 都心のネオンサインが消え、会社の照明が半分に減らされ、日本の夜は活気を失いました。マスコミは連日、石油不足を報道し、国民に節約を呼びかけ、日本が騒然となったことを私は忘れていません。石油だけでなく、灯油、プロパン、マットレス、トイレットペーパー、チリ紙、合成洗剤など、物価が高騰し殺到した買い物客たちで品不足が生じました。

  これについて、氏が語ります。

 「世界のリーダー、アメリカは、どうしたか。もちろんイスラエル側に立ち、産油諸国と対立した。日本は盟友として、アメリカ側に立つものと考えられていた。」「安全保障条約がある限り、重要な外交案件において、日本とアメリカの方針は一致しているはずであった。」

 「日本の外務省は対米関係重視という観点から、イスラエルを支持するアメリカ寄りの態度を取っていた。」「だが石油危機を境に、日本の外交方針が転換した。日本は初めて、アメリカの意向に反する閣議決定をし、これは戦後外交の歴史的転換点だった。政府は、次の新中東政策を発表した。」

  1. 武力での領土の獲得、占領に反対する

  2. 第3次中東戦争の、全占領地からのイスラエル軍の撤退

  3. 同地域における、すべての国の安全保障

  4. パレスチナ人の正当な権利を承認

 「日本の外務省などから、アラブ国家支持の中東政策になりそうだと、情報を得たキッシンジャー国務長官は、血相を変えて来日した。」

 「ユダヤ人である、キッシンジャーは、アラブ諸国と妥協してはならない。正義を貫かねばならない。」「エジプト、シリアが攻撃して始まった戦争でないかと、田中らに迫った。」

 「日本の石油は、90パーセント以上を外国から輸入している。そのうち80パーセントが、中東石油だ。石油が止まったら、日本経済は崩壊する。それともアメリカが、日本の石油の面倒をみてくれるのかと、田中もキッシンジャーに迫った。」「そしてこの時から、アメリカの謀略は始まった。」

 「この新中東政策と引き換えに、日本は石油を得たが、アメリカにとっては我慢のならないものであった。アメリカにとって、最も忠実な同盟国だった日本が、初めて見せてアメリカ離れだった。」

 「しかしアメリカのユダヤ人は、強大な力を持っており、政府、経済界、学界、マスコミなど、国の中枢を占めている。」

 「日本は石油のためなら、外交方針さえ変える危険な民族と、日本に対する評価が変わり始めた。日本不信はアメリカの各層に広がり、それは、石油メジャーへの挑戦と映った。」

 「そんな雰囲気の中で、謀略は着々と進められたのである。謀略の照準は、田中首相ただ一人に合わされた。」

 「石油利権を掌握しているメジャー各社は、軍部とも密接な関係を持っている。アメリカのメジャーの代表的人物といえば、石油王ジョン・ロックフェラーだろう。」

 この3年後に、ロッキード事件が起きました。最大の国際的疑惑事件と言われましたが、当時山本氏は毎日新聞の社会部記者として、取材を担当していたと言います。担当記者としての思いを、次のように語っています。

 「昭和51年7月27日の朝、東京地検は、田中角栄を逮捕した。だが、話はこれだけでは終わらない。後に田中の逮捕そのものが、アメリカの石油メジャーの謀略によるものだと知って、私たちは、唖然とさせられることになる。」

 「私がロッキード事件を追っている間、常に何となく、割り切れないものがつきまとい、それが気がかりとなっていた。」

 「それは、なぜロッキード事件が発覚したのか、という事である。ロッキード社の賄賂攻勢は、14ヶ国に及んだが、首相を務めるほどの実力政治家が葬られた国は、日本以外にはない。」

  このまま氏の著作を紹介していると、ブログに収まらなくなります。多くの叙述を割愛し、肝心の部分だけを要約します。

 当時アメリカ議会には、ロッキード社の国際的収賄事件を担当する専門の委員会が置かれ、厳しく追求していました。この委員会あてに、ロッキード社の贈賄を裏付ける文書が、誤って届けられました。すべてロッキード社の極秘文書でしたから、委員会はこの文書を元に、田中角栄の逮捕に繋げました。

 山本氏が、最大の疑問としているのは、「いったい誰が、この極秘文書を誤配と称して、故意に委員会へ送りつけたのか。」、という点です。後に氏は、これを仕組んだのが、アメリカの石油メジャーの関係者というところまで、突き止めます。

 田中元総理は屈辱の収監をされ、刑期を終えたある日、脳卒中で倒れます。今太閤と持て囃された実力者も、失意の内に亡くなりますが、この間の事情は誰もが報道で知っている通りです。報道されない事実を氏が語っていますので、これを紹介します。

 「時が流れ、中曽根康弘が首相を辞めた後に、ロッキード事件当時の国務長官だったキッシンジャーが来日した。キッシンジャーは中曽根に、ロッキード事件を、ああいうふうに謀略として取り上げたのは誤りだったと、明かしていることが、」「中曽根の著書 『 天地有情 』 に、出てくる。」

 「他国による謀略とは、日本の主権が脅かされることであり、国民が許してはならない重大事である。」「アメリカは、日本に対して謀略を使うことがあるのだ。アメリカは謀略を使うどころか、戦争にも出て行く。」

 これがロッキード事件に関する、氏の締めくくりの言葉です。息子たちにも、国際政治の非情さの一端が伝わったと思います。他国による謀略は今も存在し、続いているということを忘れずに明日の日本を考え、政治家を選別する目を養って欲しいと、心から願います。

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アメリカの正義に惑わされるな - 6 ( キッシンジャーと周恩来の会話 )

2018-11-11 21:36:00 | 徒然の記

 昭和47年の2月ニクソン大統領が、米国の大統領として、初めて中国を訪問しました。毛沢東主席や周恩来総理と会談し、米中関係をそれまでの対立から和解へと、大きく転換する劇的な訪問でした。極秘で進めてきた米中交渉の経過を、ニクソン大統領が自ら突然発表し、世界を驚かせたことで、「ニクソン・ショック」と呼ばれました。

  息子たちに教えたいのは、キッシンジャー氏のことです。別途調べた、氏の経歴を紹介します。 

 「ニクソンが政権につくと同時に、外交問題のエキスパートとして選んだのが、ユダヤ人のキッシンジャーだった。当時の彼は共和党内にいて、ニクソンの政敵であったロックフェラーの、外交顧問であると同時に、ハーバード大学の教授でもあった。」

 「意外な人事と言われたが、ニクソンとキッシンジャーは、国際政治への認識が、酷似していた。」「キッシンジャーは、いわゆる力の均衡論者で、イデオロギー的な外交を嫌い、冷徹なまで国家間の力の均衡に腐心した。」

 「また国務省などの専門の外交官を嫌い、徹底した秘密保持と、個人的なルートを重んじるタイプであった。」「脱イデオロギー的な地政学、バランスオブパワーという考え方は、当時はアメリカ国民にも外交官もなじみがなく、アメリカ外交の主流を占める考え方ではなかった。」

 「しかし、ニクソンもキッシジャーも、グローバルな力関係における国際社会の、全体像を把握する能力には優れていた。」 

  つまりキッシンジャーは、イデオロギーでなく、力の均衡が世界秩序の源であると考えていました。力とは軍事力と経済力ですから、キッシンジャーは、その条件さえ整えば、共産主義国とでも手が組める人物でした。息子たちに伝えたいのは、そんなキッシンジャーが、ニクソン訪中時に周恩来総理と交わした言葉です。

 現在の日本が抱えている課題の全てが、ここで語られています。私が、日本の現在は、「アメリカに支配され、ユダヤ人に支配されている、」と語る意味が、きっと理解できると思います。キッシンジャーの言葉を、紹介します。

 「日本が、太平洋にある米国の従順な身内だと考えるような米国人は、お人よしだ。」「日本は、独自の目的を持ち、ワシントンではなく、東京でそれを実行している。」「米国で日本びいきの向きがある人たちは、日本を利用しようとするが、それは危険だ。」

 「米国は、対日基本政策として核武装に反対し、日本がする自国防衛のための限定的な武装を支持し、台湾や朝鮮半島への軍事的拡張に反対している。」

 日本はニクソンの時代以来、キッシンジャーの言葉通り、アメリカに扱われてきたのではないでしょうか。核武装の議論をすべきと言った中川氏は、米国の手で殺されたと、私は今でも思っています。憲法改正に対する、中国や韓国・北朝鮮の激しい日本攻撃の陰にも、常にアメリカの姿を感じています。同時に、反日左翼の議員や活動家たちの背後にも、私はアメリカの影を見ます。

 イデオロギーでなく力の均衡を重視する政治家の手法は、右か左でしか考えられない、戦後の日本人とは違った次元で動いています。

 「日本が、アメリカから離れたらどうするのか。」「日本の軍事力の拡張が、抑えられるのか、」という周恩来の問いに、キッシンジャーは答えています。

 「もし、日本に強力な再軍備拡張計画があるならば伝統的な米中関係が、再びものをいうだろう。」「日本の軍事力を、自国防衛に限定するよう、最善を尽くさなくてならない。日本の軍事力拡大阻止のためには、米国は他国と共闘するだろう。」

 つまり米国にいるユダヤ人は、決して日本の軍隊の復活を望まず、これを阻止するためなら、共産主義の中国とでも手を組むと言っています。日本とアメリカが結んだ安全保障条約について、あれほど反対していた中国が突然批判を止めたのは、キッシンジャーの訪問以降ではなかったでしょうか。

 日本のマスコミはキッシンジャーを、決して批判せず、むしろ誉めそやす口調で記事にします。私がテレビと新聞を、腐れマスコミと酷評する理由がここにあります。力のあるものにおもねり、国民に事実を伝えず、正義の顔をして嘘を伝える。こんなマスコミを、私たちは警戒しなくてなりません。

 日米安全保障条約は、日本の再軍備を阻止するためのビンの蓋と、突然言い始めた中国の主張が今でも忘れられません。息子たちに言います。今の日本は、誰が敵で、誰が味方なのか分からなくなっています。キッシンジャーと周恩来の会話を知らなければ、日本の置かれた立場が判断できなくなっています。

 反日・左翼の人間たちは、もしかすると米国の協力者なのかもしれません。日本を取り戻そうと正論を言う自民党の政治家の中にも、米国に魂を売った、反日議員がいるのかもしれません。私が、安倍総理を簡単に切り捨てない理由がここにあります。

 安倍氏が掲げている二本の旗は、アメリカの怒りに触れるものですから、総理が本物の保守なら命の保証はありません。アメリカの怒りに触れ、政界から消された政治家を思い出してみましょう。田中角栄、橋本龍太郎、中川昭一、あるいはもっといるのかも知れませんが、マスコミが報道しないので他の政治家は知りません。

 「憲法改正」と「女系天皇反対」の旗印は、アメリカへの挑戦ですから、その旗を下ろさない限り、安倍氏を支持しようと考えています。命をかけた保守政治家の旗印ですから、「安倍が、安倍が、」と、簡単に切り捨てられません。

 ここへ来て、安倍総理の移民政策と、外国資本への日本市場の無制限な解放政策に、私が戸惑っているのは事実です。しかし切り捨てる結論を出すには、もう少し時間が必要でないかと考えています。

  今回はここまでとし、次回は再び山本氏の著書へ戻り、田中角栄氏を政界から抹殺したアメリカの謀略について紹介します。

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アメリカの正義に惑わされるな - 5 ( アメリカとイスラエルの関係 )

2018-11-11 13:16:14 | 徒然の記

 今回は誰もが知っているようで知らない下記2点について、氏の著作から紹介します

   1.「イスラエルは敵国に包囲された小さな国なのに、なぜ戦争に負けないのか。」

   2.「アメリカの人口の、2.1%しかいないユダヤ人が、なぜアメリカを支配しているのか。」

 〈  1. に関する氏の説明  〉

  「アメリカに住むユダヤ人からの、強力な支援があるイスラエルは、領土だけ見れば確かに小国であるが、中近東では類のない軍事大国なのだ。ニューヨークの二大財閥、世界の石油を支配するロックフェラー財閥と、国際金融資本のロスチャイルド財閥 ( ユダヤ系 ) が、イスラエルに送っている援助は莫大なものと推察される。」

 「金融の中心であるウオール街のあるニューヨークでは、市民の20パーセントまでがユダヤ系である。ユダヤがアメリカで頭角を現したのは、財の力であった。イスラエルが強い理由は、そういったアメリカを後ろ盾にしているところにある。」

 世界で最大、最強と言われる財閥は、三つだと言われます。ロスチャイルド財閥、ロックフェラー財閥、JPモルガン財閥です。彼らはチャチな企業や個人を相手にせず、国家や政府、あるいは相手国の中央銀行などに、資金を貸し付けたり、出資したりしていますから、私たちの日常には見えない財閥です。

  それだけにマスコミの話題にならず、世間にも知られず、誰にも邪魔されることなく活動しています。扱っている資金や、動かしている資金がどのくらいのものか、私たち一般人には想像もつかない額です。

 そんな財閥が、イスラエルの軍事を支援しているのですから、目先の利害で争い、内部対立を繰り返すアラブの国々が、叶うはずはありません。

〈  2. に関する氏の説明  〉

 「それは彼らがアメリカ国民になってからの、活躍を見れば分かる。勤勉なユダヤ人たちは、あらゆる分野に進出した。連邦議会の上院議員で、定数100名の内の11 パーセント、下院議員では、定数435名の内の5.1%を占めている。」

 「さらに、民主、共和両党の政治資金はどうか。民主党の莫大な政治資金 ( 選挙資金 ) の半額は、ユダヤ人から出ているのだ。共和党でも、20 パーセントがユダヤ人からの資金である。」

 ここまで教えられると、国際政治に疎い私でも、日本がなぜアメリカにいつまでも敵視されるのかが、分かってきます。

 ユダヤ人が未来永劫憎む国は、600万人のユダヤ人を虐殺したドイツです。第二次大戦時に、日本はそのドイツと同盟を結び、米英を敵として戦いました。したがって日本は、間違いなく憎悪の対象国となってしまったのだと思います。

 敗戦以来アメリカは日本に駐留し続け、日本の政界と財界に浸透し、生かさず殺さず日本を支配しています。武装解除した日本が、再度軍隊を持つことを危険視し、中国、韓国・北朝鮮を使い、憲法改正に反対させています。確信犯なのか、無知なのか知りませんが、愚かな反日左翼の人間たちが、これに同調しています。

 次の文章を読むと、イスラエルとアメリカの関係が更に分かります。

 「アメリカが、イスラエルへの援助金を倍増したのは、ニクソン大統領の時からである。その前のケネディー、ジョンソン大統領時代は、アラブにも表面上友好的なポーズを取り、イスラエルに、突出した援助をすることを、押えてきたが、エジプトとシリアがソ連寄りになったことを怒り、もう遠慮はいらないとばかりにイスラエルへの援助を増額した。」

 「世界各国への対外援助額で、イスラエルへの額が最大となり、イスラエルは、軍事大国的性格をますます強めた。そして歴代大統領の中で、最もユダヤ好きな人物が現れた。」

 それがウイリアム・クリントン氏だと山本氏が言い、夫人はかの有名なヒラリー・クリントン氏だと説明します。クリントン大統領は、14名の閣僚の内、4名の閣僚にユダヤ人を起用しました。ここからは、氏の意見を紹介します。

 「これまでユダヤ人の閣僚には、アメリカ史上最強の国務長官と言われたキッシンジャーがいるが、クリントンは、オルブライト国務長官、コーエン国防長官、ルービン財務長官、ライシュ労働長官と、重要閣僚にユダヤ人を抜擢した。そんな例はかってない。」

 しかもクリントン大統領は、アメリカ在住のユダヤ人の長年の運動に応え、合衆国国立ホローコスト博物館を建設しました。その目的は、「アメリカ政府として、ナチス・ドイツが第二次大戦中に虐殺した、600万人のユダヤ人の霊を慰め、その悲劇をアメリカ国民が決して忘れないため、」だと言います。

  「ねこ庭」を訪問されている方々は、クリントン大統領時代の、激しい日米貿易戦争に思い出されるのではないでしょうか。日本の政財界が大騒ぎし、テレビや新聞が連日にように、米国による「日本叩き」を報道しました。

 ホローコスト博物館を建設した、クリントン大統領の時代だったと知ると、あれは本当に経済分野だけでの日本攻撃だったのかと、疑問が湧いてきます。

  「日本に対する恨みは、千年たっても消えない。」と、今は獄中にあるパク・クネ大統領が公言しました。この言葉を耳にした時は、強い怒りを覚えましたが、米国のユダヤ人に比べれば、韓国人の方が、正直であるだけ増しなのではないでしょうか。二千年以上経っても過去を忘れないユダヤ人は、韓国人以上の執拗さで、未来永劫日本への復讐をするような気がします。

 息子たちに言わなければなりません。ユダヤ人や韓国人に対し、憎しみを煽っているのではありません。願っているのは、ただ一つです。

 「事実を知り、心の備えを忘れない人間になってもらいたい。」

 歴史の中で、日本だけが悪であり間違っていたと、そういう意見が正しいと判断してはいけません。国の数だけ、正義があり、善があります。

 「事実を知ること。」

 この中から、戦後の日本が陥ったきた「国全体の過ち」に気づき、これを乗り越えてもらいたい。具体的に言うと、「東京裁判史観」の克服と、「憲法改正」です。

 次回は山本氏の著作から離れ、キッシンジャー氏の言葉を息子たちに伝えることにします。アメリカの恐るべき一面を知る材料を、提供しようと思います。

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アメリカの正義に惑わされるな - 4 ( イスラエル建国の背景 )

2018-11-10 17:35:46 | 徒然の記

 今回は、「パレスチナに、ユダヤ人の独立国家を作ろう、」というシオニズムについて、山本氏の著作の紹介から始めます。

 「世界各地での、ナショナリズムの高揚を背景にシオニズムを提唱し、組織化したのは、ウイーンに住むユダヤ人ジャーナリスト、テオドール・ヘルツルだった。彼は1897 ( 明治30 ) 年、スイスのバーゼルで、初めての世界シオニスト機構を結成し、シオニストの父と呼ばれている。」

 「世界の列強が覇権を競い、文明の接点である中近東に、熱い視線を注いでいる時代だった。ジャーナリスト感覚抜群の彼は、新聞記者の立場をうまく生かし、ドイツ皇帝ウイルヘルム二世に会い熱っぽく語った。」

 「シオニズム運動がうまくいき、ユダヤ人の国家が中東にできれば、このドイツからユダヤ民族が一掃され、国内のナショナリズム勢力も、静かになるでしょう。そのうえ、ドイツの息のかかった国家が、中東にできることになりますからこれは一石二鳥です。」

  イスラエルの建国が、シオニズム運動から始まるとは聞いていましたが、一人の著名ジャーナリストの活動から始まったとは、知りませんでした。皇帝に単独で会えるというのですから、並みの記者ではありません。この叙述で分かるのは、こういう策略的な話が皇帝と交わされるほど、ユダヤ人問題がドイツを悩ませていたという事実です。

 参考のため、明治30年当時の日本が、どういう状況にあったかを調べました。

 「欧米列強が金本位制に移行していくなか、軍備拡張と産業振興を図る日本も、金本位制をめざしていました。」

 「明治28年に日清戦争の賠償金を得たことにより、金本位制確立への動きが加速され、明治30年3月第2次松方正義内閣の下、第10回帝国議会で成立した貨幣法で、金本位制が作られました。」

 幕末の混乱期に、列強と結んだ不平等条約を改正しようと、「富国強兵」「殖産興業」を国是に、日本が懸命に頑張っていた頃の話です。おそらく当時の日本人は、自分の国のことに精一杯で、シオニズムについては知らなかったのではないでしょうか。

 テオドール・ヘルツルの話に驚いていると、次にはイギリスが登場します。当時の英国は列強の中の筆頭で、現在のアメリカみたいな立場にいました。氏の叙述を紹介します。

 「当時パレスチナは、オスマン・トルコの支配下にあった。第一次世界大戦が始まるとイギリスは、敵国となったオスマン・トルコの国力を弱体化するため、パレスチナを守っていたアラブの指導者シャリーフ・フサインに、アラブの独立を保障するからと言い、トルコへの反乱をそそのかした。」

 「その一方でイギリスは戦争を有利にするため、アメリカやヨーロッパのユダヤ人の支持を取りつけようとし、パレスチナにユダヤの国家を樹立すると、約束した。」

 現在のアメリカや中国ばかりでは、ありません。 世界の大国は、常にこうして二枚舌を使い、周囲の国々を良いように使います。第一次世界大戦は、イギリス、フランス、日本が勝ち、ドイツやトルコは敗れました。

 「パレスチナはイギリスの委任統治となったが、イギリスによる約束を、証拠として握っていたユダヤ教徒が、シオニズム運動に乗り、パレスチナへ殺到したため、そこに何世紀も前から住んでいたアラブ民族との間に、深刻な衝突が起きるのは、必然であった。」

 ある日突然、北海道に他国の人間が大挙して押し寄せ、ここは二千年前、自分たちの国があったから、日本人は出て行けと居座ったら、私たち日本人は黙っているでしょうか。ユダヤ人たちは、パレスチナの地でそれを実行し、イギリスやドイツも関与していました。こうなると、イスラエルとアラブの闘いは、簡単に収まらなくなることが理解できます。

 似たような話が現在の沖縄で、発生しています。軍事大国となった中国が、かって沖縄は中国の属国だったと言い始めました。沖縄ではこれに呼応する反日活動家がいて、「日本より中国に親しみを感じる。」と公言し、「沖縄独立」の旗を振っています。

 保守自民党の政府は、見て見ぬ振りをしています。違う民族のように暮らしていただけで、もともと沖縄住民は日本人です。日本人として誇りを持つ人々が暮らしています。シオニズムのユダヤ人とは、事情は違いますが、軍事大国の横暴さは、今でも変わりません。

 こういう現実と重ね合わせて氏の本を読みますと、日本人は覚醒しなくてなりません。国難の時だというのに沈黙し、安倍総理は何をしているのか。

 「第二次大戦時には、戦火のヨーロッパを逃れ、多くのユダヤ人がアメリカへ渡った。アメリカはユダヤ教徒には、自由の国と映っていたから、移住するユダヤ人が多く、その数は600万人にも達していた。」

 「勤勉で、優秀なユダヤ人たちは、アメリカの経済界やジャーナリズムに進出し、ついには、アメリカの国家の行く末に、大きな影響力を持つことになった。」

 アメリカではユダヤ人が、政治や経済やジャーナリズムの世界を握っている。このことを、私たちは肝に銘じておかなくてなりません。アメリカの従属国となっている日本は、ユダヤ人の従属国ともなっているという現実も知っておく必要があります。

 ブログのスペースが無くなりますので、イスラエルの建国の結末を急いで述べます。

 「イギリスの謀略で、ユダヤとアラブが衝突したパレスチナ問題は、イギリスが大戦後に経済的苦境に陥ったため、国際連合の手に委ねられることとなった。1947 ( 昭和22 ) 年11月の国連総会で、イギリス委任統治下のパレスチナを、ユダヤ国家、パレスチナ国家、エルサレムだけを特別管理地区に、三分割する議決案が、出された。」

 「総会決議は、賛成33ヶ国、反対13ヶ国、棄権10ヶ国で可決した。ユダヤは、可決された分割案を受け入れたが、アラブ側は強く反発して認めなかった。」

 これが、イスラエル建国の一部始終です。事情を知ると、アラブとイスラエルの対立は、地球がある限り、解決困難な問題として存在し続けると理解できます。

 流浪の民として何世紀も迫害を受け、辛酸を舐めた彼らだから、他国の民の苦労を理解すると、そんな風に考えるのは間違いです。それは日本的思考で、国際社会では通じません。辛酸を舐めた国や国民は他国をおもんばかるのでなく、他国が同様な目にあっても無視するというが、国際社会の常識のようです。

 本は現在、まだ30ページです。日本の現在を考えながら読むと、反日左翼の記者の著作も、示唆に富む書籍となります。

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アメリカの正義に惑わされるな - 3 ( 日本崩壊への警鐘 )

2018-11-09 17:03:34 | 徒然の記

 イスラエルの建国を語るには、ユダヤ人についての予備知識が必要です。

 敗戦からこの方、独立を喪失している日本人は、今後ユダヤ人について、他人事でなくなっています。山本氏の著作で、私は改めてこのことを認識しましたので、頭の整理を兼ねながら、息子たちに伝えようと思います。

 「現在、ユダヤ人はアメリカに600万人、イスラエルに530万人、ロシアに210万人、ヨーロッパ諸国に150万人、その他の地域に190万人で、合計すると、1,600万人になる。」

 「ユダヤ人にとって忘れられないのは、第二次世界大戦時にナチスドイツがおこなった虐殺だ。ナチスドイツは、アウシュビッツの強制収容所などで、600万人のユダヤ人を虐殺した。」

 「ユダヤ人迫害の歴史は、11世紀の十字軍から始まっている。キリスト教の十字軍はユダヤ教徒に対し、血なまぐさい迫害を続け、追放されたユダヤ教徒は退去して東ヨーロッパへ逃げた。」「ユダヤ人は金貸しという俗説が流れ、ユダヤ教徒は、ヨーロッパのキリスト教社会で最下層に位置づけられた。」

 「あまりに激しいユダヤ人排斥運動のため、パレスチナに、ユダヤ人の独立国家を作ろうと言う動きが出てきたのは、19世紀のことだった。」

 息子たちに言います。漫然とユダヤ人の歴史や、人口の分布を引用しているのではありません。ここで、二つの事実を伝えたいのです。

   1.  国を失った民族が、どれほどの辛苦を耐えなければならないか。

   2. ナチスドイツが虐殺した、600万人という数の大きさ。

 現在の日本で、私のような考えをしている人間が、どれほどいるのかは知りません。有史以来、この島国で生きてきた日本人は、国を喪失したという経験がありません。国をなくした民族の痛みも、きっと分からないはずです。しかし現在の日本を見ていると、このままでは日本が崩壊し、消滅する日が来ると思えてなりません。

 日本を構成する4つのメインの島は不変でも、中で暮らす人間は、別の民族になる予感がします。憲法改正という問題で国論が二分していますが、これが解決できなければ、様々な国の意向を受けた反日日本人たちが、更に勝手な意見を言い始め、収拾のつかない社会となる気がします。

 中国人や韓国・朝鮮人だけでなく、アラブ人、ロシア人、アルバニア人、ブラジル人、フィリピン人、ベトナム人と、多くの民族がひしめく国となるはずです。

 これが、反日左翼の人間たちが「共生社会」と主張している、究極の日本の姿です。安倍政権も、目先の金に目のくらんだ経済界の言を容れ、「国難の人口減少」などと言いながら、移民政策を推し進めています。だから、警鐘を鳴らします。

 「このまま放置しておけば、100年も経たないうちに日本が崩壊する。」「崩壊するだけでなく、日本という国が歴史から消える。」

 昨日から私は、何のために、日本以外の国は、100年、500年、1000年単位で物事を考えると、息子たちに言っているのか。そろそろ気づいて欲しいと思います。ユダヤ人だけの話ではありません。何百年という単位で、殺戮と迫害と流浪を繰り返してきた民族は、同じことを、日本でもやるということです。

 「世界はみな、兄弟」「真心と正義は、誰にでも通じる。」と、呑気な思考のままでいると、日本はチベットやウイグルのようになるか。あるいはこのままアメリカの属国として、ユダヤ人に遠隔操作される国であり続けるかでしょう。

 日本が国を喪失しても、国内が騒乱状態になっても、他の国々は関心を払いません。日本以外の国は、歴史が始まって以来そういうことには慣れていますから、同情もしません。

 毎日新聞社の元社会部部長の山本氏の著作を、まだ半分しか読んでいませんが、反日の左翼記者である氏は、意識せずして、私の中にある「憂国」の情を覚まさせました。それが、次の数字でした。

   2. ナチスドイツが虐殺した、600万人という数の大きさ。

 朝日新聞も、毎日新聞も同じですが、彼らは日本の軍隊の行為を、常に「ナチスドイツの残虐行為」と、並列して語ります。「ドイツは、自らの非を認めて世界に謝ったが、」「日本は、いまだに謝っていない。」と、彼らは口を揃え、悪意の記事を書きます。

 しかし息子たちよ、しっかりとこの数字を見なさい。600万人の虐殺をしたドイツと日本軍の戦闘行為を、どのように比較すれば、こういう意見が出てくるのか。

 この意見は東京裁判以来、突然アメリカが言い出しました。裏付ける事実もないのに反日の日本人たちは、今もこの主張を認めています。マスコミも、彼らの意見が正しいものであるかのごとく、終戦の日が来ると同じ記事を書きます。

 著者の山本氏も、意見を肯定し続けています。彼らが自負する通り、新聞が「社会の木鐸」であるのなら、元記者である氏は著作の中で、現在の危機を国民に伝えるべきです。

 それをしない氏の本は、戦後の日本に溢れている「有害図書」の一冊です。何となく、さりげなく、日本の過去を批判し否定する本こそが、青少年を汚染する「有害図書」です。分かりやすく言いますと、「紳士の顔をしたぺてん師の本」です。このような本を読んでいる限り、日本の歴史も、ご先祖様たちも、弊履のように打ち捨てられます。

 イスラエルの建国事情を述べるつもりでしたが、日本の危機の方が優先するので、話が逸れました。次回は、イスラエルの建国に関する氏の本へ戻ります。

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アメリカの正義に惑わされるな - 2 ( 日本の独立はいつになるのか ? )

2018-11-08 16:56:18 | 徒然の記

 山本裕司氏著『アメリカの正義に惑わされるな』の、続きです。

 26ページから、氏がイスラエルの建国について語ります。イスラエルは、四国をひと回り大きくした国土に、650万人が暮らし、その80%がユダヤ教徒であるイスラエル人です。埼玉県よりちょっと少ない人口だと、説明しています。

 ユダヤ人がイスラエルを建国したのは、1948 ( 昭和24 ) 年5月14日です。彼らが言うには、「紀元前500年前に、パレスチナの地にユダヤの国があった。」という理由です。ユダヤの国が滅びて以来、約2500年後に、彼らはやっと自分の国を再建したと言うことになります。

 私は以前のブログで、周辺の強国に従属させられたノルウェーが、第二次世界大戦後に510年をかけ、念願の独立を達成したと紹介しました。その長い忍従の日々を耐えた、ノルウェー人に強い敬意の念を抱きました。しかし本日、山本氏の著作で、イスラエルの建国の経緯をつぶさに知り、上には上があると知りました。なんとユダヤ人は、ノルウェーの約5倍の年月をかけ、自分の国を手に入れました。

 ノルウェーと違いイスラエルの建国には、様々無謀な事実が絡みあっていますから、単純に祝福する気持ちにはなれません。私が参考にするのは、自国再建に要した、歳月だけです。日本の歴史と比較すれば、私の驚きがもっと理解されるはずです。

 今上陛下は神武天皇以来125代目の天皇で、皇紀で言いますと、今年は2678年となります。ユダヤ人は、日本史の長さとほとんど同じ歳月をかけ、パレスチナにイスラエル国を再建したということになります。

  息子たちに言います。なぜここで、ノルウェーやイスラエルの話にこだわるのか、しっかりと伝えたいことがあるからです。大東亜戦争で敗北して以来、日本は国の独立を失い、日本人の魂まで失ってしまいました。アメリカの従属国となって73年が経過していますが、国民の多くは、今だに日本が自主独立の国であると勘違いしています。

 日本人が、日本人の魂を取り戻すには、自分の国を自分で守るという普通の国に戻らなくては叶いません。少し話が飛びますが、今のままでは国民が頑張り、国を豊かにしても、蓄えた富は自国のために使われず、米国や中国、あるいはアジアや中近東の国のために使わされます。日本は江戸時代の百姓と同様、「絞れば絞るほど、金を出す。」という役目にさせられています。

 江戸時代と違うのは、国際社会というのか、地球と言うべきか、そんな規模で、日本が「世界の金庫」扱いされているところです。日本の実態を把握しているのは、庶民ではありません。指導者と言われる、少数の人間だけです。

 具体的に言えば、財務省の一部の高級官僚、政治家の一部と、一握りの経済学者たちです。みんな戦勝国に籠絡された日本人たちです。これが、敗戦後の日本の悲劇であることを、息子たちに伝えなくてなりません。

 最近になり、保守と呼ばれる人々に疑問を抱き始めています。個別の些事を針小棒大に叫び、保守の絆を弱めようとする人々の存在も、その一つです。大切な日本を忘れ、米国や中国といった軍事大国になびく反日の人間は、左翼だけでなく、保守の中にも多数います。

 日本を取り巻く国際社会では、ノルウェーやイスラエルのように、500年、1000年単位で、物事を考えている国が幾らでもあります。中国も今はしきりに米国と対峙し、アジアの弱い国々を恫喝していますが、習近平氏など中国人たちがやっているのは、アヘン戦争以来の国際社会への復讐です。そこまで遡れば、彼らがやっている危険な行為にも、一分の理 ( いちぶのり ) があります。

  勝手気儘に見えるどの国の横暴な行為にも、それなりの理由があります。どこの国にも、善があり正義があり、同じくらいに、悪と不正義があります。思考停止し、歴史を忘れた日本人の中には、戦後73年が経っても道理の理解できない人間が育ちました。「日本だけが悪い。」「日本だけが間違っていた。」と叫んでいますと、そのうち日本が崩壊してしまいます。
 
 話が逸れたので、本題へ戻ります。
言いたいのは、いったん失った独立は、100年、 200年では戻らないという事実を、肝に銘じて欲しいということです。国が独立を失うことの重大さを、知らなくてなりません。
 
 私も自戒せねばなりませんが、他人を攻撃し悪し様に言えば、言われた人間の心が変わるのかという話です。そんなことを続けていれば、味方さえ敵にまわしてしまいます。「理想は高く手は低く」、「急がば回れ」でしか、達成できない大事があります。
 
 「自分の代でできないなら、次の代へ」と、そんな長期展望なしに「憲法改正」「皇室の護持」という、日本の根幹の大事が成就するとは思いません。
 
 この本の著者である山本氏が、良い例です。反日・左翼系の記者である氏は、日本が独立を失っていることを知りながら、一言も読者に語りません。この人物にとっての正義は、社会主義国を正当化し、資本主義の本山である米国を批判し、ついでに日本も蔑視することです。
 
 多くのことを知り、経験も知識も豊富なのに、日本を愛する心だけがありません。こんな日本人になってはならないと嫌悪しつつ、氏の本を最後まで読みます。
 
 嫌悪する相手でも、知らないことを教えてくれる限り、その部分では師ですから耳を傾けます。しかし時として、疲れを覚える時があります。ノルウエーとも、イスラエルとも違うのは、日本の国論が二分されているところです。
 
 外国に踊らされた反日の日本人たちが、国を大切にする人間を糾弾しているからです。国の独立を達成するには、国内で意思の統一がいります。日本国内にいる、反日と、「お花畑の住民」と短気な保守の人々が、道をふさいで邪魔をしています。
 
 もしかすると日本の独立達成は、ノルウェーの500年以上かかるのかもしれません。
 
 山本氏の著書を読みながら、父は、そんなことを考えています。
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アメリカの正義に 惑わされるな ( 敗戦思考の著者 )

2018-11-05 19:23:41 | 徒然の記

 山本裕司・大野彩子氏著『アメリカの正義に惑わされるな』( 平成15年刊 河出書房新社 ) を、読んでいます。

 275ページの本の、29ページです。平成13年の9月11日の、前代未聞の同時多発テロ事件から、記述が始められています。普段なら、もう少し読み進んだ後で、書評に入るのですが、今回はそれができなくなりました。もし間違っていたとすれば、最後に訂正しなければなりませんが、著者への不快感が生じました。

 大雑把な結論を言いますと、ビンラディンの無差別テロには、それなりの理由があり、アメリカだけが正義ではないという主張です。昭和24 (1949) 年の朝鮮戦争以来、アメリカが世界で行った大戦争と言えば、昭和40 (1965) 年のベトナム戦争、平成3 ( 2001 ) 年の湾岸戦争があります。

 いずれも大規模な地上部隊を派遣し、他国に攻め入っています。戦争には米国なりの正義があり、理由が掲げられていますが、世界一の軍事大国ですから、実力で阻止できる国はありません。『アメリカの正義に惑わされるな』という表題については、私も頭から否定せず、納得できる思いもあります。

 「ビルに激突、ないしは墜落した4機の搭乗者数は、次の通りだった。」著者は、4機の状況を列挙します。

 1. アメリカン航空機 ( 世界貿易センタービル北棟激突 ) 乗員数 92名 

 2. ユナイテッド航空機 ( 世界貿易センタービル南棟激突 ) 乗員数 65名

 3. アメリカン航空機 ( 国防総省激突 ) 乗員数 64名

 4.   ユナイテッド航空機 ( ピッツバーグ近郊墜落 ) 乗員数 45名

 著者である山本氏に、違和感と不快感を抱いたのは次の叙述でした。

 「これは戦争だとブッシュは言ったが、戦争で死ねば、殉教者として天国へ行けると教え込まれ、その教条を信じ込んでいるイスラム過激派の若者たちにとって、自爆テロは恐ろしいものではない。」

 「これは第二次世界対戦の末期に、日本軍が、アメリカの艦船に対して仕掛けた、零戦による自爆攻撃によく似ていると、あるアメリカ人元将校が言った。当時、特別攻撃隊カミカゼは、アメリカに言い知れぬ恐怖を抱かせた。」

 タリバンによる自爆テロと、特攻隊の爆撃は、同じものではありません。大西中将の隊員への訓話でも知られる通り、狂信的扇動で出撃したのでなく、冷静な覚悟の死でした。まして彼らは、一般市民を巻き込んだ無差別の攻撃でなく、軍を相手に戦ったのです。 

  「アフガニスタンを攻撃するため、アメリカの原子力空母はアラビア海に展開したが、その艦内にはいたるところに、真珠湾を忘れるなと書かれたポスターが、貼られていた。」

 「真珠湾攻撃から半世紀が過ぎた今、アメリカ本土の、しかも国家の中枢機関を攻撃され、何の関係もない、3千人もの人々が殺されたのだ。」「今もなお、真珠湾攻撃での敗北を忘れていないアメリカが、この仕打ちに対して報復をしないはずがないのだった。」

 アメリカの元軍人の話の引用とはいえ、疑問も反論もなく聞き入れ、そのまま文章にするという無神経さに、怒りを覚えました。昭和時代ならまだしも平成の世となり、大東亜戦争の事実が沢山明らかになっているにも拘らず、無差別テロと特攻隊を同列に述べて語るのですから、憤りを覚えます。

 巻末の説明によりますと、山本氏は、毎日新聞東京本社社会部部長だったと、書いてあります。朝日と並ぶ、反日・左翼の新聞社ですから、やはりそうかと思いました。いつものように、ネットの情報を検索してみます。

  「昭和11年、満州国奉天市に生まれ、山口県萩市で育つ。」「早大卒業後、毎日新聞社入社」「社会部デスク、横浜支局長。」「ルパン文芸、を主宰した。」「平成29年、81才で逝去。」

  私より8才年長ですが、終生反日で終わった氏です。記者がやっかいなところは、反日が個人の範囲で終わらず、記事や著作を通じて、社会に悪影響を及ぼすところです。結局は氏も、「東京裁判史観」に囚われた記者の一人ですから、日本だけが悪いと思い込んでいます。無差別テロと特攻隊が同列に語られても、何の痛痒も感じない魂の抜けた日本人だったと、理解しました。
 
 先日読んだ「東京大空襲」の作者早乙女氏も、山本氏に似た人物でした。児童文学者である氏は、悲惨な東京空襲を克明に綴りました。すでにブログにしていますが、一部を再度紹介します。

 「東京の下町は、山手と比べて土地が低いだけでなく、川の多いのが特徴である。」「隅田川、荒川放水路、江戸川と三本の大きな川が、東京湾に流れ込むデルタ地帯に、マッチ箱のような人家が密集し、さらにこの川を縦横に結び、数え切れないほどの運河がある。」

 「B29の焼夷攻撃は、これらの町を炎の壁で包囲し、その後で、しらみつぶしに、人家の密集地帯に向け、エレクトロン、油脂、黄燐と、各種の焼夷弾の雨をぶちまけて行った。」

 「人々は運河に飛び込んで、難を逃れたが、飛び込んだ人、押されて落ちた人で、水面は人間でうずまった。」「炎の反射で、水面がギラギラと真紅に燃えたから、それはまさに、地獄の血の川だったろう。」「両岸から、火炎と熱風と黒煙が川面を吹きなぐり、水面から首だけ出していた人は、一瞬に髪を焼かれて死んだ。」

 228ページの本の八割は、こうした無残な状況が綴られます。私は氏が説明した、米軍内の情報に心を奪われました。

 「当時サイパンには、米空軍爆撃隊司令官として、カーチス・ルメイ少将がいた。彼はハンブルグ大空襲の指揮官として、ドイツへの戦略爆撃で知られた、悪名高い男である。」「ルメイは東京大空襲で、新しい、もっとも恐ろしい爆撃方法を、採用した。」

 「それは夜間、低空で、目視による爆撃をする方法で、無数の焼夷弾が使用された。この戦術の変化には、軍事施設だけでなく、地域一帯への攻撃が加えられた。日本の軍需生産の多くが、家内工業に頼っているというのが、その理由だった。」

 「無差別絨毯爆撃の意図は、これで、まったく完璧なものとなる。明らかに、地域一帯の一般市民に対しての、残虐な皆殺し爆撃が、この夜の米軍の主目的だったことが、理解できよう。」

 死者8万3千人、負傷者4万9百人ですから、同時多発テロの死者3千人とは、比べものにならない数字です。早乙女氏は、ここまで詳細に、米国の非道な爆撃を述べていながら、結論は、左翼作家らしいお目出度い言葉になります。

 「戦争は、こんなにも無残である。もう二度と、戦争をしてはならない。戦争の被害者は、常に社会の弱者である。老人や女性や、子供たちだ。」

 「無謀な戦争をした、軍隊はいらない。負ける戦争へと、国を破滅させた政治家も、許してはならない。」・・・正確には覚えていませんが、爆撃をしたアメリカを批判せず、日本の政府と軍隊を否定していました。

 今の若者たちが東京大空襲に関し、米国による、この世界最大の非戦闘員爆撃の真相を知れば、昭和20年3月10日という日が忘れてならない日となるはずです。米国人が言う「パールハーバーを忘れるな。」と同じく、日本人には怒りの日です。今更そうする必要はありませんが、子や孫たちのために、事実は知っておかなくてなりません。

  早乙女氏と山本氏の共通点は、「東京裁判史観」です。「日本だけが悪かった。」「日本人だけが間違っていた。」とする、「敗戦思考」です。敗戦後の混乱時なら、こういう思考に惑わされたとしても、今後の私たちは、卑屈な思い込みのまま、生きてはなりません。

 早乙女氏の著作は、昭和46年の出版なので、まだ我慢できるとしても、平成15年にもなり、こうした著書を出すとすれば、山本氏はやはり「駆除すべき害虫」の一人でしょう。

  わずか29ページでの書評ですが、これからどうなりますことやら。

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頑張れ ! 千葉日報 - 2

2018-11-03 12:14:45 | 徒然の記

 もうだいぶ前の話になりますが、千葉日報が、値上げをいたしました。

 今年の5月1日から、月額3,015円だった購読料を、3,300円に285円アップしました。その時の、購読者へのお願いを、ネットで探してみました。

 「地元に密着した、県内唯一の県紙として、」「徹底的に千葉と、」「編集方針を掲げ、」「千葉薫る紙面へと、」「刷新します。」

 あれから5ヶ月が過ぎ、6ヶ月目に入りました。値上げのことも、編集方針の刷新も、すっかり忘れていましたが、安倍総理の中国訪問のニュースを知って以来、突然このことを思い出しました。

 そう言えば、あれ以来、千葉日報の紙面は、大きく変わっています。世界の動きがどうであれ、日本の政治がどうなろうと、一面のトップ記事は「千葉の出来事」です。例えば10月24日の一面は、千葉県にある、三箇所の県立図書館が老朽化してきたのを契機として、これを集約し、県立青葉の森公園に新規建設し、「知の拠点とする」ことを決めたという記事が、大きく飾っています。習志野高校が、春の選抜で有力候補になったと、二塁打で生還した根元選手の走る姿が、大きな写真として、掲げられています。

 次は、KYBの免震制御装置の改ざん問題で、県内の施設がどれだけの被害を被っているかを、報道しています。すでに93件の建物に設置されていたが、今回また新たに一件が発覚したと言うものです。

 あと一つ「忙人寸語」という、あまり感心しない、韓部記者の定番コラムがありますが、一面はこれで終わりです。

 臨時国会が、当日から召集され、対中ODAが40年ぶりで終了したとか、サウジでの記者殺害の動きとか、世界でも日本でも、大きな出来事が続いていますが、「徹底的に千葉と、」「編集方針を掲げ、」「千葉薫る紙面へと、」「刷新します。」と、購読者に約束した通り、千葉日報社は実行していました。

 安倍総理の訪中を前に、地ならしをするためか、邪魔をしに行ったのか、福田元首相が、王毅外相と会談する写真と記事が、6面の四分の一を占めていました。トランプ大統領に追い詰められ、経済が崩壊しそうになった習近平の中国が、手のひらを返したようにすり寄ってきて、日本の金をせしめようとしています。

 自民党にいる「獅子身中の虫」である、この親中派の親玉である福田氏の対談記事は、言わずと知れた「共同通信社」の配信です。読書の合間に新聞を読みますから、私は何時も、過ぎた日の新聞を手にするとこになります。本日もそうですが、この憎っくき「獅子中友の虫」、福田元総理の訪中記事と、一面の「千葉薫る紙面」を対比した時、「頑張れ ! 千葉日報」と、思わず声援したくなりました。

 共同通信社の記事が、どれほど反日のトーンで千葉県民に害を及ぼしても、千葉日報社は、配信記事を拒むことはできません。共同通信社という会社は、反日・左翼の共産党などと同じで、決して無くせない「必要悪」です。すぐにいい気になり、庶民のことを忘れる自民党にとっては、反対勢力がいります。のさばっては困りますが、一定程度の集団として、自民党を有頂天にさせないため、存在することに意義があります。

 まして、彼らは、現在のマスコミ界で大きな力を有し、弱小地方紙は、束になっても敵いません。そうなれば、千葉日報社は、どうすればいいのか。

 つまりこれが、5月1日からの値上げであり、編集方針の変更だったのです。千葉日報の経営者たちが知恵を絞ったのは、共同通信社と喧嘩せず、読者の不満も和らげるための方策だったのでしょう。「徹底的に千葉」「千葉薫る紙面」へという、記事の刷新は、「両論併記」を、別の言葉で表現したというのが、私の解釈です。一対一の両論併記では、共同通信社の機嫌を損ねますから、1対20とか30にし、しかもほとんどを千葉県の記事にすれば、なんとか誤魔化せます。

 だから私は、「頑張れ ! 千葉日報」と言います。千葉日報からは、感謝状をもらえるくらいの発見だと思いますが、時間を置いて考えますと、余計なブログを書いてしまったのかもしれません。せっかく千葉日報社が、共同通信社や同業者と波風を立てず、さりげなく、編集方針の変更をしたのが、バレてしまうからです。

  とかなんとか、暇な私は、勝手な空想を膨らませ、楽しんでおります。そんな深慮遠望でなく、値上げしたからサービスで、千葉の記事を増やそうかと、単純な理由かもしれません。本当のことは、千葉日報社の経営者以外分かるはずがありません。

 と、ここまで、千葉日報を褒めましたので、読者としての注文も加えたいと思います。徹底的に千葉、という意気込みは買いますが、ごった煮の田舎料理みたいに、増やした紙面に小さな写真入りで、無秩序に記事を並べまくるのは、あまりに芸がありません。お祭りやら行事やら、生徒が出てきたり、地域の住民が登場したり、ちまちまとし過ぎて、何の感動もありません。

 口コミのタウン誌ではないのですから、記事を厳選し、写真も説明もちゃんと読者が読めるように、大きく取り上げるべきでしょう。高校入試の問題を、何枚も使って掲載するなど、県民全体が喜ぶのでしょうか。幹部記者も、一般の記者も、学校新聞を作っているのでなく、プロとして堂々たる県紙を目指しているのですから、一日も早く含蓄のある紙面へと飛躍してもらいたいと思います。

 「千葉の地理再発見 面白半島」、「ちば沈黙の病、蝕まれるブランド杉」、「働くカタチ、ちば改革法の行方」、「外環道開通、変わるちばの交通網」など、取り上げていけばまだまだありますが、素晴らしい記事があります。他県の人が読んでも、こうした記事は参考になり、刺激にもなります。千葉日報社が、いかに自信と誇りをもって掲載しているのかは、記事の末尾で分かります。

 「松戸支局・伊藤幸司」「横芝小学校長 佐瀬一生」「成田支局・今井慎也、政経部・高橋律孝、笹塚紀子」と、記者や記事提供者の名前がきちんと入っています。私は、千葉日報という新聞社が、千葉にあることを県民の一人として誇りに思います。

 苦労も知らない素人がと、不愉快なところがあるとしましても、これが私なりの応援です。楽しみにしています。

    「頑張れ ! 千葉日報」

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