おねっと日記

日々の出来事を感じたままにつづります

親戚まわりにて

2010年08月16日 | 家族
92歳の伯母が私のためにぬいぐるみを作ってくれておりました。
「驚かないでね・・」といういとこの言葉に部屋を訪れると伯母は酸素吸入をしながらベットで横たわっておりました。



前回会ったときはとても元気だったのに、すっかり憔悴しきったその様子に私も一瞬ショックを受けてしまいました。
しかし、私たちが来たというので、ベッドの上に座り、やはり前と同じようなしっかりした口調でおしゃべりをはじめる伯母。
そして、手作りの小さなぬいぐるみを記念にと私の手に乗せてくれました。
「もう、何も作れなくなったのよ」とそっと耳打ちをするいとこの奥さん。
伯母の手により作られた最後の作品を私はバッグにつけると、伯母は満足そうにうなずきました。

今年は主人も一緒に訪問。
いとこは主人に「おじちゃんの事、頼んだよ。」と念を押すように何度も口にします。
ひとり娘の私が嫁に行った形になってしまったので、本家に当るいとこの家では父の行く末をとても心配しているのです。
「跡取り」という言葉が普通に会話に出るような暮らしをしている人たちから見たら私は親不孝者の何者でもないのですから。
「わかりました。」と大きくうなずく主人。
日頃の私たちの生活の中では父も家族の一人になっているのであらためて跡取りがどうのということは今更という気がしますが、やはり姓が変わると言う事はそういうことなのだと実感。

日頃はご無沙汰の親戚ですが、この日ばかりは車にお米や野菜や果物を入りきらない程おみやげにいただき、身も心も満たされた思いで帰路についたのでした。