田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

にんげん座/なかがき

2009-01-18 21:44:29 | Weblog
1月18日 日曜日
●コーヒーブレイクにしますか。夕日の中の理沙子(2) もどうやらテーマがみえ

てきて書くのがたのしくなってきました。吸血鬼はシャイですからひとにみられる

のがきらいなのです。ましてお食事中はね。人間くらいです。たべることをたのし

み、ひとにみられても平気なのは。テレビでも食べモノ番組ぬきにしたらどうなる

のでしょうか。オウコワイコワイ。むしゃくしゃ牛や馬や鳥や豚や……ひとはヒト

以外のものをなんでもたべてしまいます。いや、ひとがひとを食った事件もありま

したね。

●金曜日には両国のシアターΧ(シアターカイ)でむかしからの友だちの主宰する

「にんげん座」の「常盤座 夢譚」をみてきた。

●常盤座の閉館前夜をあっかった作品でおもわずほろりとさせられた。九州から劇

団花月もはせさんじおおいにたのしませてもらった。

●十四歳。一条こまの妖艶なおどり。GGはすつかりとりこになった。おみごとでし

た。

●飯田さんたのしかったです。ことしはいちどくらい会いたいですね。

●テレビを消して街の劇場へいこう。そこにはいがいと昔ながらの世界がのこって

います。

●テレビは、ほんとに、食い物の番組がおおすぎる。

●もっとも、わたしも一年365日ヒトヲクッタヨウナ話をかきつづっています。こ

こで、人を食った、というのはもちろん比喩ですが――。では、どうぞ理沙子の話

をひきつづきおたのしみください。



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ああ、快感。





「これでもくらえ」 夕日の中の理沙日(2) 麻屋与志夫

2009-01-18 19:26:06 | Weblog
「これでもくらえ」

翔太の手もとから光が放射された。

「あちちち」

少年のいないはずの空間で悲鳴が起きた。

サブロウは消えずにそこにいた。

「カメレオンみたいな吸血鬼だ」

「ずるいよ。そんな新兵器つかって」

翔太が筒先をむける。

理沙子戦っていた吸血鬼もサブロウのあとをおって逃走した。

「翔太さん。それは……」

「これはな、理沙子。紫外線放射器」

「おどろいた。ほんとに新兵器なのね」

「東京の本部からおくられてきた。きみの分もあるからな」
 
4

県庁のわきにある塙トンネルでクリッパーバンをきゅうに左折する。

曲がるといっても道はない。

あっ壁に激突、と玲菜はあおくなった。

車の中で玲菜の悲鳴が消えるまえに。

クリツパーは壁をつきぬけた。

「ようこそ。覚連T支部へ」

「輝度はしぼりこめばいくらでも明るくなる。

吸血鬼を焼却するこも可能なはずだ」

射撃場で教官のKが説明していた。




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ひっ!! 吸血鬼 夕日の中の理沙子(2) 麻屋与志夫

2009-01-18 08:17:07 | Weblog
「ひっ! キ…キーキ――吸血鬼」

おもわず、玲菜は少女のような悲鳴をあげた。

だって、目の前で渦巻く霧のなかから浮かびあがったのは!!!

まさに、吸血鬼。

それも3D立体ゲームの世界にワープしたみたいだ。

吸血鬼のキャラそっくり。ラバーの面をかぶっている。

そうとしかおもえない。

理沙子と翔太はこんなヤツラを敵として戦っているのだ。

よくみると、いやよくみなくても、こわい存在だ。

おそろしいクリーチャだ。

大麻のにおいがさらに濃くなる。

玲菜は咳きこむ。

「玲菜さん。すこしさがって見物してて」

理沙子が余裕ある声を玲菜にかける。

「どうして???」

「おれたちの姿をみえるものがふえるのはこのましくない。排除するか、仮性吸血

鬼になってもらう」

玲菜の問いに吸血鬼が異口同音にこたえている。

「そういうこと」

少年、サブロウがニヤニヤ笑いながらうなづいている。

「ゲーム、映画、テレビ、漫画。おれたちのキャラが露出しすぎている。でもおれ

たちをみられるものがふえるのは困るんだな」

「そう、食事してるとこみられるのはイヤナの」

「たったそれだけの理由でひとをおそうのはゆるせない」

「だって、オジサンそれってたいせつなことなんだよ」

「おじさんじやない。宵街翔太。放浪の塾講師。まだ、26歳。何回なのらせるの

だ」

「ハタチすぎたらもうオジン」

「こいつ」

すさまじい回し蹴りが少年をおそう。

しかしその場所に少年はいない。





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