田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

点滴/夕日の中の理沙子(2) 麻屋与志夫

2009-01-22 16:07:57 | Weblog
点滴のパックからは。

コウジの生命をささえている。

液体がたれていた。

あの液体がたよりだ。

あの栄養剤や抗生物質や。

もろもろの薬品が。

彼をこの世につなぎとめている。

一滴いってき落ちてtubeを伝ってコウジの腕に注入される。

理沙子はbedのコウジをふりかえった。

彼女の目には涙がひかっていた。

「またくるね。コウジ」

玲菜が深い吐息をもらした。

「ありがとう。理沙子。

あなたたちに助けてもらえなかったら。

わたしもああなっていたのね」

「医者はなおるからといてくれてるの」

たしかに顔色はよくなった。

コウジと話ができる日はおとずれるのだろうか。

コウジと会話がはずみ。

すきなピザを食べられる日はくるのだろうか。

コウジはわたしに向ってあるいてきた。

わたしのところへいそいでいた。

コウジはわたしに会うためにこの街にもどってきた。

この街でまちうけていたものはあのものたちだった。

あのものたちが憎い。

吸血鬼がにくい。


one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
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ああ、快感。