キヨミはそれどころではなかった。
いままで生きてきた現実が。
ただそれだけではない。
世の中。
ひとも。
街もそのままではない。
キヨミが見ていた。
キヨミが信じていたもののほかに。
ほかの物が混じっている。
ほかの者がいる。
この世は混沌のなかに存在している。
そんなわけのわからないことをおもった。
「でも、理沙子は理沙子だよね」
「わたしたちチームよ。
覚醒者救済連盟にようこそ。
キヨミ。また一緒できてうれしいよ」
4
病棟の地下。
監視室。
「翔太。高山小学校だ」
理沙子たちがコウジの病室にいるのを確認していた。
巨大鳥居の基底部に新設したシェルターに。
逃げこんだのをモニターで確認していた。
そこへ飯田室長からの指令が出た。
室長は「いじめ110番の前に立っていた。
翔太がかけつけると――。
「高山小学校の校庭で生徒が生き埋めになった事件が昨日発生…‥」
とモニターに文字がながれている。
砂場で首だけ出した少年が映っていた。
「なんだよ。いまごろになって」
「だれかが、事を公にするのをきらったのだろう」
ひかえめなコメントを飯田がつぶやいた。
教育関連の事件には神経がつかれる。
マスコミにさわがれたくないのは。
この覚救連もおなじだからだ。
「現場にVの残留思念が残っていれば、こちらの仕事だ」
「夜が明ける前にスキャンしてきます」
少年の口には砂が詰まっていた。
だれが撮った動画なのか。
わからない。
救急車の隊員だろう。
少年の苦しそうな顔。
いますこし、救急車のかけつけるのが遅かったら。
殺人事件だった。
one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
↓

ああ、快感。
いままで生きてきた現実が。
ただそれだけではない。
世の中。
ひとも。
街もそのままではない。
キヨミが見ていた。
キヨミが信じていたもののほかに。
ほかの物が混じっている。
ほかの者がいる。
この世は混沌のなかに存在している。
そんなわけのわからないことをおもった。
「でも、理沙子は理沙子だよね」
「わたしたちチームよ。
覚醒者救済連盟にようこそ。
キヨミ。また一緒できてうれしいよ」
4
病棟の地下。
監視室。
「翔太。高山小学校だ」
理沙子たちがコウジの病室にいるのを確認していた。
巨大鳥居の基底部に新設したシェルターに。
逃げこんだのをモニターで確認していた。
そこへ飯田室長からの指令が出た。
室長は「いじめ110番の前に立っていた。
翔太がかけつけると――。
「高山小学校の校庭で生徒が生き埋めになった事件が昨日発生…‥」
とモニターに文字がながれている。
砂場で首だけ出した少年が映っていた。
「なんだよ。いまごろになって」
「だれかが、事を公にするのをきらったのだろう」
ひかえめなコメントを飯田がつぶやいた。
教育関連の事件には神経がつかれる。
マスコミにさわがれたくないのは。
この覚救連もおなじだからだ。
「現場にVの残留思念が残っていれば、こちらの仕事だ」
「夜が明ける前にスキャンしてきます」
少年の口には砂が詰まっていた。
だれが撮った動画なのか。
わからない。
救急車の隊員だろう。
少年の苦しそうな顔。
いますこし、救急車のかけつけるのが遅かったら。
殺人事件だった。
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ああ、快感。