第四章 吸血鬼シェルター
1
「あっ、今宮神社の鳥居が見える」
「理沙子、だいじょうぶ? ここは、宇都宮よ。
今宮神社があるのはわたしたちの故郷神沼じゃない」
「吸血鬼とたたかっていると風景までぶれてくるの。
風景や人物が重なったり。見えないものが見えてくるの」
ふたりは脚力ではどうやら。
バイクにばかりのっている。
サターンのメンバーに勝っていた。
どたどたとした足音はまだパルコの角をまがってこない。
追っては、屋台村のあたりだろう。
「はやく。キヨミ。
さっき、わたしたシルバーリングをここにおしあてて」
凹凸デザインの大ぶりなリングがキヨミの指にはまっている。
「ヤッラ! きたわよ。
いまパルコの横からあらわれた!!」
「ここってどこよ?……?? わかない」
「あっ。見つかった。こっちにはしってくる。はやく! はやく!! いそいで!!!」
「どこよ」
「わかった。キヨミが高すぎるのよ。もっと低いとこ。わたしの背丈くらいのとこ
凹凸がある」
「みなまでいうな。わかつてそうろう」
キヨミの時代がかったかけごえに。
理沙子がどっとこけた。
カチっと音がした。鳥居の基底部がするするとスライドした。
理沙子もキヨミのあとにつづいた。
その背後でスライドドアが。
自動的にしまる。
「つかまって」
理沙子がキヨミにかけごえをかける。
鉄のポールにつかまって下降する。
「吸血鬼シェルターよ。
ふつうはここに隠れて夜明けを待つの」
「鳥居があたらしくなったとおもっていたら、こんな仕掛けがてきいたの」
「覚醒者にしかしられていないけどね」
「ここのシェルターは本部までの通路があるの。助かったわ」
地下道を5分もあるくと塙トンネルの地下街に出た。
2
「はい、コウジまたきちゃった。
キヨミがお見舞いにきてくれたよ」
病室にはいったキヨミが絶句した。
「こんなことになっていたの。
さっきはごめんね。
あたらしい彼氏なの。
なんて翔太さんのことでひやかして」
「あちらはわたしのボス。
こちらがごぞんじわたしのダーリン。
コウジ」
理沙子は悲しくなった。
涙がほほをつたっていた。
one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
↓
ああ、快感。
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「あっ、今宮神社の鳥居が見える」
「理沙子、だいじょうぶ? ここは、宇都宮よ。
今宮神社があるのはわたしたちの故郷神沼じゃない」
「吸血鬼とたたかっていると風景までぶれてくるの。
風景や人物が重なったり。見えないものが見えてくるの」
ふたりは脚力ではどうやら。
バイクにばかりのっている。
サターンのメンバーに勝っていた。
どたどたとした足音はまだパルコの角をまがってこない。
追っては、屋台村のあたりだろう。
「はやく。キヨミ。
さっき、わたしたシルバーリングをここにおしあてて」
凹凸デザインの大ぶりなリングがキヨミの指にはまっている。
「ヤッラ! きたわよ。
いまパルコの横からあらわれた!!」
「ここってどこよ?……?? わかない」
「あっ。見つかった。こっちにはしってくる。はやく! はやく!! いそいで!!!」
「どこよ」
「わかった。キヨミが高すぎるのよ。もっと低いとこ。わたしの背丈くらいのとこ
凹凸がある」
「みなまでいうな。わかつてそうろう」
キヨミの時代がかったかけごえに。
理沙子がどっとこけた。
カチっと音がした。鳥居の基底部がするするとスライドした。
理沙子もキヨミのあとにつづいた。
その背後でスライドドアが。
自動的にしまる。
「つかまって」
理沙子がキヨミにかけごえをかける。
鉄のポールにつかまって下降する。
「吸血鬼シェルターよ。
ふつうはここに隠れて夜明けを待つの」
「鳥居があたらしくなったとおもっていたら、こんな仕掛けがてきいたの」
「覚醒者にしかしられていないけどね」
「ここのシェルターは本部までの通路があるの。助かったわ」
地下道を5分もあるくと塙トンネルの地下街に出た。
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「はい、コウジまたきちゃった。
キヨミがお見舞いにきてくれたよ」
病室にはいったキヨミが絶句した。
「こんなことになっていたの。
さっきはごめんね。
あたらしい彼氏なの。
なんて翔太さんのことでひやかして」
「あちらはわたしのボス。
こちらがごぞんじわたしのダーリン。
コウジ」
理沙子は悲しくなった。
涙がほほをつたっていた。
one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
↓
ああ、快感。