「つけられてる」
仲間とわかれた。
キヨミとつれだてあるいていた。
理沙子はまだ長い夜がおわっていないのをしった。
「なによこれって。
つけられているの……?
ほんとにわたしたちが。
つけられているの??」
キヨミには理解できない。
にわかに信じられない。
「そうみたい。ほら」
深夜でもやっている居酒屋の前でたちどまった。
そしてふいにあるきだした。
路地にはいった。
路地の先に。
少年が立っている。
「今夜じゅうに決着つけたくてね」
「シツコイワヨ。サブロウさん」
「おや。うれしい。覚えてくれたんだ。ぼくのなまえ」
ぼくってガラかよ。
でも、たしかに外見は平凡な少年にしかみえない。
「なんだ。おしりあいなの。理沙子顔がひろいじゃん」
「そう。さっき戦ったばかりの犬森ジロウさん」
「そして。おれはサターンをたばねている、宝木」
「ゲッ。またあんたかよ」
キヨミが路地の後方をふりかえった。
理沙子とキヨミははさまれていた。
「これかえしとくよ」
宝木がニヤニヤ笑っている。
気泡シートをなげてよこした。
気泡はきれいにつぶしてある。
「みてごらん。影がもううつらない」
路地には宝木の背後から街灯がさしこんでいた。
だが長く伸びているはずの影はない。
爪がそのかわり。
異様なほど長く伸びている。
肥満男の大きな影はない。
宝木は仮性吸血鬼になりきっていた。
「あの鉤爪がアイツの武器」
one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
↓
ああ、快感。
仲間とわかれた。
キヨミとつれだてあるいていた。
理沙子はまだ長い夜がおわっていないのをしった。
「なによこれって。
つけられているの……?
ほんとにわたしたちが。
つけられているの??」
キヨミには理解できない。
にわかに信じられない。
「そうみたい。ほら」
深夜でもやっている居酒屋の前でたちどまった。
そしてふいにあるきだした。
路地にはいった。
路地の先に。
少年が立っている。
「今夜じゅうに決着つけたくてね」
「シツコイワヨ。サブロウさん」
「おや。うれしい。覚えてくれたんだ。ぼくのなまえ」
ぼくってガラかよ。
でも、たしかに外見は平凡な少年にしかみえない。
「なんだ。おしりあいなの。理沙子顔がひろいじゃん」
「そう。さっき戦ったばかりの犬森ジロウさん」
「そして。おれはサターンをたばねている、宝木」
「ゲッ。またあんたかよ」
キヨミが路地の後方をふりかえった。
理沙子とキヨミははさまれていた。
「これかえしとくよ」
宝木がニヤニヤ笑っている。
気泡シートをなげてよこした。
気泡はきれいにつぶしてある。
「みてごらん。影がもううつらない」
路地には宝木の背後から街灯がさしこんでいた。
だが長く伸びているはずの影はない。
爪がそのかわり。
異様なほど長く伸びている。
肥満男の大きな影はない。
宝木は仮性吸血鬼になりきっていた。
「あの鉤爪がアイツの武器」
one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
↓
ああ、快感。