田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

抜けガラ社会/麻屋与志夫

2011-01-08 11:08:56 | Weblog
●11日の鏡開きにはまだ間がある。
でもお供えは早めに切らないとかたくなりすぎて苦労する。
切るなどという「忌み言葉」を正月早々つかうと母が健在なら𠮟られたろう。

●このごろの、鏡餅はプラスチックの容器でスッポリと保護されている。
鏡餅のかたちそのままのプラスチックで外気からまもられている。
むかしのようにはかたくならない。

●そのことは知っているのだが、体が覚えてしまっている。
包丁をあててもなかなか刃がくいこまなかった鏡餅。
母は、木槌でたたいていた。
「撃ち砕く」という言葉をつかっていた。
武家の家系の生まれだったので、いろいろ教わるところがあった。

●さてその鏡餅だが、おどろいた。
安物をさらに50%引きで買ったのだからまあしかたないのかな?
明示してあるとおり、底のフイルムを親指で破り中身を取り出した。
おや、マアマア、これはなんとしたことだ!!

●四角い小さな切り餅が二個はいっていた。
鏡餅の体裁だけで、中身は切り餅とは、こいつは春からおどろかされた。

●外見上の体裁だけにこだわっている。
こちらも、悪いのだろう。

●話変わって、何年か前のこと。
カミサンの実家で葬式があった。
義父が亡くなった。
お坊さんがきた。
お経を上げる前にお説教。
「お線香は、線香台の真ん中からさしてください。そうでないとあとのひとがさしにくいです」
そのへんで止めておけばいいのに、法事での作法についてながながとはなしだした。
お経をあげていただいた時間よりながかったと記憶している。

●形にこだわりすぎないように、注意したいものだ。

●形にとらわれては自由闊達な人生はすごせない。
 
●形に拘泥して、動きがとれなくなったら恐ろしい。

●形だけが残って、中身がなくなったらこれまた恐怖。

●日常の生活の中で、そういった事や物がイツパイありますよね。




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