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「あっ。法師だ。どこにいたのよ!! おれたち、あんたがいないとダメだよ!!! たすけてくれよ!!!!」
五体満足な浮浪者は闇法師にすがってきた。
足を鉤爪で斬りおとされて這い寄ってくるものもいる。
みんな、痛みと恐怖で子どものように泣いている。
戦う気力などない。
吸血鬼は選別している。
従者として使えるか?
それが基準だ。
使えると選ばれた者は――軽く噛まれる。
レンフイルド。RFとなる。
「許さん。われわれホームレスをくいものにする、のは許さん」
「わたしたちインベーダーね。侵略するのが好きなのよ」
なにかおかしなことばだ。
なにか理屈をいっている。
「なんでもいいから、おれの仲間からはなれるんだ」
エイドリアンのほかのメンバーがロックを演奏する。
「ロックンロール!! やっちまえ!!!」
マスターの命令だ。
吸血鬼となりたてのRFがおそってくる。
「RFは斬らないで。血清で治療できるから……」
深く噛まれたもの。
体を引きちぎられた犠牲者。
喉から血を噴いているホームレス。
かれらをヨソ眼にバトルは再開された。
いま助けてあげる。
かならず助かるから。
そのおもいは美少女剣士、すべてのものだった。
そして恋人純を失いかけた翔子には。
その思いは――、
ホームレスのひとたちを救いだしたい。
そのおもいはひといちばい強かった。
「百子。あのひと、闇法師の剣さばきみて」
「伊賀の小太刀」
「わたしたちのご先祖さまよ」
「ご先祖様の剣の技を見られてしあわせだね」
「もう、5人も倒した」
「わたしたちも、いくわよ」
洞窟は広い。
部屋は狭い。
テンプルというよりも。
飯場のような安普請だった。
付近の建築現場で建材をくすねてきたようだ。
吸血鬼がたおれると周囲の鉄板の壁が音をたてる。
ロックもうるさい。ただの騒音だ。
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足を鉤爪で斬りおとされて這い寄ってくるものもいる。
みんな、痛みと恐怖で子どものように泣いている。
戦う気力などない。
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従者として使えるか?
それが基準だ。
使えると選ばれた者は――軽く噛まれる。
レンフイルド。RFとなる。
「許さん。われわれホームレスをくいものにする、のは許さん」
「わたしたちインベーダーね。侵略するのが好きなのよ」
なにかおかしなことばだ。
なにか理屈をいっている。
「なんでもいいから、おれの仲間からはなれるんだ」
エイドリアンのほかのメンバーがロックを演奏する。
「ロックンロール!! やっちまえ!!!」
マスターの命令だ。
吸血鬼となりたてのRFがおそってくる。
「RFは斬らないで。血清で治療できるから……」
深く噛まれたもの。
体を引きちぎられた犠牲者。
喉から血を噴いているホームレス。
かれらをヨソ眼にバトルは再開された。
いま助けてあげる。
かならず助かるから。
そのおもいは美少女剣士、すべてのものだった。
そして恋人純を失いかけた翔子には。
その思いは――、
ホームレスのひとたちを救いだしたい。
そのおもいはひといちばい強かった。
「百子。あのひと、闇法師の剣さばきみて」
「伊賀の小太刀」
「わたしたちのご先祖さまよ」
「ご先祖様の剣の技を見られてしあわせだね」
「もう、5人も倒した」
「わたしたちも、いくわよ」
洞窟は広い。
部屋は狭い。
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