田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

ライトセーバーVS指剣/超能力シスターズ美香&香世 麻屋与志夫

2011-01-10 10:56:49 | Weblog
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「0h, my god!! それね。それオリジナル。ライトセーバーのオリジナルだよ。ほしいね。ほしいね。いくらで売る。いくらでも出すよ」
「これは売り物ではないんでございますのよ」
 香世がコミックの声優ののりで赤毛の男に声をかける。
 そして「オネエ、低くかまえて」と声なき声でアドバイス。
「ありがとう」テレパシーで美香も応えた。
 長身だから下半身の攻撃にはよわい。それを香世が指摘している。
 赤毛のライトセーバーがするすると伸びる。
キシュシュイイと音をだす。
 音をたてながら伸びていく。
 1メートルは超えていた。
「トイザラスでうっているようなオモチャで戦う気なの」
 指剣と交差してブウンと効果音を発した。
「いつまでも鉤爪だけがウェポンなんて悲しい。それいいね。その指剣ほしいよ」
 まったく指剣がどういうものかわかっていない。
 美香は赤毛の膝をないだ。
 セーバーで受けられた。
 接触してまたド派手な音がした。
 だが指剣は美香の念の力で動く。
 まちがいなく敵の膝をきりさいた。
「痛い。痛いな。なにしましたか」
 あまり痛がっていな声だ。
 スラックスの布地が裂けた。
 肉が切り裂かれている。
 それがみるまに修復されていく。
 やはり吸血鬼の復元力はすごい。
 美香は指剣をかまえなおした。
「オネエ。念の力を強めて」
 指剣には赤毛の膝を切断するくらいの力があるわけよ。
 オネエ、バリア張ってあげる。
 たしかに剣道場よりこのエクササイズ・フロアは広すぎる。
 念の力が発揮できないのよ。
 香世の励ましのことばがこころにひびいてくる。
 周囲が狭まった。
 香世が念をこらし美香のためにバリアを張った。
 広場恐怖症の美香にはありがたい。
 頭上からセーバーが振り下ろされた。
 美香は下から音をたてて襲ってくるセーバーをはねかえした。
 セーバーが微塵にくだけた。
 さっと鉤爪がのびた。
 襲ってはこない。
 ふたりはにらみあった。
 美香は念を高めた。
 この世を乱すものはゆるせない。
 ひとを狩るものはゆるせない。
 とくに、女の子の喉に噛みつく行為。
 絶対にゆるすわけにはいかない。


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