僕は安物好き…と云うより貧乏性です。
特にお店に表示されてる…【○%引き】が堪りません。
そんなモノを見つけたら…すぐに立ち止ってしまいます。
僕の馴染みのスーパーマーケットは…夜11時までの営業です。
そして8時過ぎから…代物にシールが貼られていきます。
例の【○%引き】と書かれている…僕の必須アイテムです。
夜10時になります…【○%引き】は50と云う数字になります。
【50%引き】と云う事は…つまりは【半額】と云う事です。
こうなると僕の欲望は…あれこれと衝動買いです。
そして今日は冷凍食品が【半額】デーで…またまたラッキーです。
あっと云う間に買い物カゴは…山の様に膨れ上がります。
でも【半額】と云う事は…つまりは【50%引き】と云う事です。
浮き浮きしてレジに向かいますが…仕事帰りの人で並んでます。
僕は携帯をチェックしながら…世間の雰囲気を遮断して順番を待ちます。
ですから僕の列のレジ係が…見習いのおばちゃんとは気付かなかったのです。
そして5分ほど並んだでしょうか…僕の順番がやってきます。
おばちゃんは「いらっしゃいませ!」と…僕に深く一礼します。
そして!一回一回大きな声で割り引きを読みながら…スキャンし出します。
「50%引きで~す!」「半額で~す!」と…大きな声で確認します。
僕のカゴには定額の代物は1個しかありませんから…大きな声は続きます。
おばちゃんは悪びれる様子もなく…大きな声を僕に投げ掛けます。
「50%引きで~す!」「半額で~す!」は…数十回は続きます。
僕は回りに並んでる人々の視線を…異常に感じてしまいます。
「あの人ケチね半額ばかり」とか…「50%しかないわ」と言ってるかの様です。
そして最後は値引きのない1個…98円のカップラーメンのスキャンで終了です。
この時は流石におばちゃんは…何も言わず無言のスキャンです。
やっと[ピ~!]と音がした…今日の僕の買い物です。
その瞬間虚しいスキャン音に…僕はレジの前で軽くコケテしまいました。
兎も角恥ずかしい思いをした…今日の僕の半額デーでした。