日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
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公開時、かなりの賛否両論を生んだ本作。
そんな状況で、悩みつつも、公開時にスルーしてしまった。
世界中で約2000万部売れている有名な絵本だが、自分としては既に記憶にないこともそれをプッシュした。
だが、映画を観ていて、徐々に蘇ってくる過去の感覚があった。


(その前提で)うれしかったのは.....
映画の1カット1カット、その画角からライティングから、バックグラウンドの音、Musicまで総て感じたのが「スパイク・ジョーンズ」だったこと。
凡庸な監督だったら、全く印象に残らないだろうカットも、どれもが「彼」の味の加筆で生き生きしている。
スパイク・ジョーンズ・ファンとしては、実に満足いく出来。

観賞後、特典映像でわかるのだが、スパイク・ジョーンズの「熱意」がこの映画化実現のポイントだった。
原作者のモーリス・センダックとの長いコミュニケーションを通し、「自分が書いたころの感性で作ってくれる」と理解を得て、初めて映画化にGOを出している。

原作にないプロットも、こういうコミュニケーションから生まれていると考えると、いちいち納得がいく。
離婚した夫婦、理想と現実との棲み分け、共同体での個々の個性そして衝突、誤解、分散.......
現代の子供が接する可能性のある「ディス・コミュニケーション」の「痛み」に満ちているからだ!

この映画、個人的な気分としては......
この映画で感じられるか、が自分がもう変わる事の出来ない「大人」になってしまったかを分ける「分水嶺」になってしまうように思えた(笑)
そこはご自分でご判断いただければと思う!

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