巣篭もりで、「監督」繋がりで連作を鑑賞、も良いなを実感した。
(ジェシカ・ハウスナー監督「リトル・ジョー」→「ルルドの泉」)
そこで一挙に、大御所 イングマール・ベルイマン特集に突入!
実は、これまでイングマール・ベルイマンはかなり観てきたはず。
ざっと挙げると、
「ファニーとアレクサンドル」「秋のソナタ」「沈黙」「ある結婚の風景」「魔笛」など
だが、よくよくみると、後期の作品が多いことに気づく。
特にモノクロ系の彼の作品で見逃しが多い。
で今回は、「仮面 / ペルソナ」
冒頭で既に脳に汗をかきまくる…
前衛的なコラージュが数分続く…
とんでもないオープニング!
・何かよくわからない映像がスパークし、フィルム投影 ~ フィルムが溶ける映像
・白バックに挿入される演劇シーン、雲、死のシーン、などシュールレアリズム的世界...
・雪、雪どけ(ファニーとアレクサンドル にしばしば登場)
・瞬間的に性器が露出する、過激表現。
この後、死体、その安置所、寝そべる少年
彼は起きて、母親の顔の幻想を追いかける...
母は 目を鬱ぶり、少年の感情を受け入れないことを示す…
ここだけですでに大衝撃!
デビット・リンチ、デビッド・フィンチャー etc… その後の映画作りに大きな影響を与えているのは間違いない。
その亀裂はまた45分過ぎに訪れ、映画をいったん破壊。
フィルムもやけ、画面は真っ白に。
ただここではそれまでの物語、主人公2人が2人とも「仮面」を被っていたことが発覚するシーンなので納得感あり。
それだけなく、
同じダイアログが2回繰り返される まるで「去年マリエンバードで」
しかも2度目は画面に直視されながら、観客を煽る?
最後にまた少年が登場。
この少年はベルイマン?
そしてまたフィルムが溶ける映像…
結論:衝撃作。今作を観ずして、ベルイマンを語るべからず、が結論(汗)
「ファニーとアレクサンドル」を「円熟」、とするならば、今作は若きベルイマンの「挑戦」
これで暫く、ベルイマンの特にモノクロ映画時代を追いかけることが当ブログ的に決定。