これまで何度か畑沢のユキツバキ群生について投稿し、八月末にもまとめ的な内容も投稿しました。その中で、延沢城との関係について言及しております。「延沢軍記」に「城の馬場の四方の土手に花木を植えた」との内容が書かれておりましたので、それを私が確認して報告することを約束していました。
それがついに確認することができました。去る10月18日の「延沢城跡国指定三十周年記念祝賀会」に先立ち、私だけが先行して山に登って馬場を見てきました。馬場は二の丸の南側に細長く隣接していました。馬場そのものにも、その周囲の土手にも杉の木がすくすくと育って、広葉樹がまともに育つ状態ではありませんでした。杉は植林されたもので、馬場に限らず城跡一帯が杉林になっています。しかも、ここは珍しいくらいに手入れが行き届いており、下刈りもきちんと行われていました。
馬場の東側も西側も一面が杉林です。
もしも、延沢軍記の「花木」がユキツバキであったとしても、とても生き残ることはできなかったでしょう。これで、完全に馬場の周囲にユキツバキがあるかもしれないという希望は完全に消え失せました。ユキツバキの群生が残っているのは、畑沢の熊野神社だけのようです。