あまりにも久し振りに「千鳥川」と言われても、ピンと来ないでしょう。千鳥川は畑沢を流れる川です。直近の投稿は7月でした。あれから三か月も経っていますので、忘れ去られているかもしれません。
さて、今回は前回(7)の少し上流です。即ち、千鳥川と朧気川との合流点から畑沢側へ約450m上流を紹介します。
大平山から始まった千鳥川の流れは、清水畑から上畑沢へは西端の山際を、上畑沢から中畑沢の途中で今度は東端の山際にぶつかります。中畑沢ではほとんどそのまま東端を流れ下り、下畑沢へ向かう辺りで山際から離れはじめます。下畑沢では、東端から西端へ長く斜めに田んぼの中を横切ります。そして下畑沢が終わろうとする岡田沢の西側で、再び西端の山際に戻ってきます。今度はもう山際を離れることなく、朧気川へ合流するまで流れていきます。
朧気川に近づいた千鳥川は、山際を流れているので直線的な流れになっています。より上流の千鳥川とは趣を異にしています。端的に言えば、単調です。しかし、流れが直線的で単調であるということは、増水時の流速が早いということです。しかも、両岸がコンクリートブロックで護岸されていますので、益々、大きな流速になり、川底などの土砂を一気に流し去る大きなエネルギーを持っています。別な言い方をすれば「増水すれば怖い」川です。
荒町から松母の墓地へ入る前に西側へ伸びている農道があります。そこを西側へ進むと、千鳥川にぶつかります。そこに横前橋がありました。昭和45年(西暦1970年)に作られたようです。しかし、欄干は新しく見えますので、改修が何回かあったのでしょう。千鳥川に架かる最下流の橋かと思います。
橋の直ぐ下には取水口がありました。堰き止められた水は、右岸の脇に作られた農業用水路を流れています。10月下旬は既に田んぼの水は必要ないのですが、最近の増水で大きな丸太が流されてきて取水口の脇の流れを止めてしまいました。そのために、季節外れの農業用水が流れています。
少し下流に来ると、川底の岩盤が見えます。早い流れが川底を強烈に洗い出しているようです。
農業用水路に流れていた水でしたが、ここでは農業用水路が堰き止められています。増水で大量の土砂が水路にも流れ込み、水路に土砂が置き去りにされました。来春は水路の土砂を掻き揚げなければなりません。