平成30年7月31日付で、それまでgooブログに投稿した内容のうちの一部をまとめて本にすることにしました。ところが、年金頼りの乏しい財布からは印刷・製本を専門業者にお願いするお金を出すことが出来ませんでした。
そこで、自宅のプリンターで印刷することにしたのですが、大問題が発生しました。
所有しているプリンは、ブラザーDCP-J137Nです。3、4年前にプリンター購入を検討している時に、店頭にあった説明書きの「両面印刷可能」を気に入りました。そして、何よりも気に入ったのは、数多ある機種の中で最も安価だったのです。「安価」に引かれる性格です。しかも、黒インクが顔料系だったことです。水に濡れても流れません。
しかし、購入してから、いざ両面印刷しようと説明書を見ると、
① 先ず奇数順番だけを印刷する。
② それを手でプリンターから出す。
③ 片側を印刷した紙の方向を確認しながら、トレイに入れる。
④ プリンターをスタートさせる。
となっていました。つまり、両面印刷できないのです。手作業で裏表を別々に印刷すると、両面に印刷できるということだったようです。手間がかかりますが、両面印刷できるならしょうがないかなと思いました。
ところが、問題はその次です。表面を印刷して裏側印刷していると、しばしば複数枚が機械の中に巻き込まれてしまいます。その結果、表裏のページ番号がつながらなくなります。年賀状の印刷なら問題ないのですが、本を作るとなると、まったく役に立たなくなります。複数枚が巻き込まれないように片側の印刷した用紙を一枚一枚アイロンをかけてみましたが、大した効果がありませんでした。
それでは、片側の印刷を終了したならば、一枚ずつ手差ししようと説明書を見ても、手差しの説明がありません。手差しできないのです。それで諦める私ではありません。手差しできるように機械を改良しようと考えて、プリンターの後ろを開けてみました。残念、手差しできるような構造ではありません。諦めました。
ならば、用紙トレイを改良するしかありません。トレイの上に付いている印刷済みの用紙を受けるトレイを外しました。「外す」と言っても、メーカーは、ユーザーがトレイを「外す」ことを前提にしていませんので、簡単には外せません。しかし、製品を組み立てたはずですから組立の逆の工程を辿れば外せるはずです。蛇のようなしつこい観察と試行錯誤を重ねると、やはり外せました。ちょっとした工夫を見破る力が必要です。丁度、知恵の輪に似ています。その力の原動力は、「金がないから、やるしかない」という背水の陣に挑む覚悟です。
次に葉書と印画紙のトレイを外すのですが、この時ばかりは「力づく」という技術も必要でした。不本意ですが、しょうがありません。
次の写真は、片側を印刷して裏側を印刷している手差し風景です。この機種で両面印刷するにはこの方法しかないようです。
一冊分ずつ印刷して、現在、24冊を完成しました。畑沢には8月10日に10冊、その他の関係者等に13冊置いてきました。出来損ないの一冊は私の手元にあります。