またもや一日の王さんのブログを読んで視聴。
最近の公開情報は一日の王さんから仕入れる。俺にとってめざましの軽部さん的存在ですw
それはさておき面白い映画でした。
内容自体はラブコメにありがちな設定・展開ではあれど、セリフの掛け合いやら演出の妙を感じられる作品。
小気味良く話が進んでストレスフリー。
ラブコメって心の機微を描かなきゃだから「うわぁ……」とか見ててしんどくなるシーンもあるわけですが、そこをフラットに見せてくれる。不思議な映画。
セリフによく出てくる「普通」というキーワード。そこら辺のメッセージ性も高い。
なんか見てたら「すばらしき世界」にも通ずるんじゃないかとも。
アンサーソング的な。あれも世の中が考える普通や平凡に疑問を投げ掛ける作品ですから。
ジャンルや重みは全く違うけどw 違うとはいえ、社会や日常に対する生き辛さや息苦しさを表してるのは一緒。
俺としては答えを提示してるという点で「まとも~」の方が優れてるような気する。
まぁ、恋人や異性というより実の兄妹の設定の方が良かったんじゃないかとは思った。そっちの方がしっくり来る。もう一捻り欲しかったけど着地点としてはまずまずですかね。
とにかく終始マイペースというか、独特の雰囲気で引き込まれました。
監督の前田弘二さんと脚本の高田亮さんはよく組んで仕事してて、今回で4作目なんだとか。他の作品も見てみたくなる。
役者陣はまず成田凌さん。この人最近よく名前聞くけどマジマジと見たの初めてかも。大河も見てないし。
今時の若手俳優っぽいソツのない仕事をしっかりこなしてましたかね。役柄がビシッと決まったのもあるんだろうが、ガリ勉の感情の起伏とかよく表現できてた。
清水果耶さんかわいい。この映画の醍醐味の全て。ぶっちゃけこの人も初めて見たんですがw
これもラブコメあるあるで女優の演技がクドいっての、よくあるんだけどもうずっと自然体。
ずっと秋本香住。何気に凄い。いや、派手にスゴすぎる。
とんでもない大物女優が現れたぞ。そりゃ朝ドラ主演もするわな。一発でファンになりました。
小泉孝太郎さんも好き。小物感というか小市民感というか、とにかくミニマムw 男のみみっちい部分や素直な表情だったり、実に細やかな演技っぷり。
弟が総理候補だから、あそこで抱くわけにはいかなかったんだろうけどw 家柄と俳優業、両立は難しい。
君島柳カップルも地味に好き。良い奴ら。
エナドリで絡む秋本をいなすシーンとかめちゃくちゃ面白かった。映画に華を添えるアクセント。
最近はコロナ禍で延期されてた映画が次々公開されて、それがどれも評判良いよね。
しかも、今のそういう社会の問題を的確に突いてる作品ばかりのような……
さすがに考えすぎかw でも、何かしら運命的なものを感じる。
今もコロナ禍は続いてるし、オリンピック開催是非やら、色んな問題が巻き起こる中で。
人それぞれ、様々な考え方がある訳で。多様性と一言で言い切れない、言い表せないような人間の感情がコロナ禍で押さえつけられてた分、これから噴き出してくるんじゃないか。
何が普通なのか。自分はおかしいのか普通なのか。
日常に潜む素朴な疑問。これから時代の変容に対する問いかけ。
ラブコメながら、そういう奥深さを感じさせる傑作。
では、また。
すばらしき世界↓
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