臨機応変か、優柔不断か。
今日、東京五輪会場における入場者数の決定が先送りされることを知りました。
最近、政府がことある毎に方針の変更を打ち出すことが気になります。
ワクチン接種において、各自治体への分配数が変更になりました。
ワクチン職域接種申請受付が凍結状態になりました。
外国からの入国者に対する検疫で、濃厚接触者特定を誰がするのかハッキリしませんでした。
緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置は、先延ばしが繰り返されています。
オリンピック問題は「開催の是非」から「観客の数」に議論がすり替わりました。
既にワクチン接種が進んでいる今になって、ワクチン接種証明書を発行することになりました。
先の見えない『コロナ禍』という国難に直面して、小回りのきく舵取りが必要なことはわかります。
しかし、「変更」のひとことで伝えられる方針転換は、現場に多くの負担を課すことになります。
ましてや、急遽変更と云うことになれば、時間との闘いになり、現場の苦労は計り知れません。
せめて、変更の可能性が残る政策に於いては、フローチャートを作り、A・B・Cなどのパターンを事前に示すと良いと思うのですが・・・(我々が知らないだけで出ているのかも知れませんが)
一連の流れを傍から見ていると、どうも『臨機応変』というよりも『優柔不断』『準備不足』な感じがしてなりません。
前首相が記者の質問に対し、「 仮定の質問に対してはお答えできない 」旨の答弁を繰り返していたのを見ていたからかも知れません。
やはり、「仮定だから答えない」のではなく、「検討していないから答えられない」だったのでしょう。
それは、「官邸が示した方針は最終結論であり、異論は挟ませない」という奢りから来るものだったのではないだろうか。
現政権の迷走は、未曾有の国難に見舞われた不運というだけでなく、この10年間で培われた官邸の姿勢が招いた結果でもあると思うのです。