5月26日にある判決が出ました。
吉川貴盛・元農相に有罪判決…閣僚時の汚職で有罪判決は鈴木宗男議員以来
https://news.yahoo.co.jp/articles/03e6866c0e0c064d1b0ad799dd9f9b774e55b794
裁判長は「吉川被告は業者からの金が有利な取り計らいを受けたいという趣旨だったと認識していた」「多額の現金を繰り返し受け取っていて農水行政全体の公正さに悪影響を及ぼす非常に悪質な行為」と指摘しました。
そのうえで、「大臣としての高い倫理観が求められていたにもかかわらず、自覚に欠けていた」「『政治献金だと思った』などと不合理な弁解に終始し反省していない」などと述べ、懲役2年6カ月、執行猶予4年、追徴金500万円を言い渡しました。
判決が出たので『公判中なので発言は差し控える・・・』といういい訳で発言を避けてきた人たちは、この判決を受けて、事件に対する意見を発表してほしい。
被告と同意見で「政治献金」であると考える・・・という考えなら、
刑が確定していないので、また「発言は控える」と繰り返すことになるのでしょう。
判決を真摯に受け止め対処する・・・という考えなら、
任命責任も含め党から正式なコメントを出すべきだし、今後このような犯罪が起きないようにどう取り組んでいくかの方針を参院選前には明確にすべきでしょう。(本人が控訴するかどうか態度を示していないので何ともいえませんが)
何らかの発信をしなくてはいけない人は、
被告を農林水産大臣に任命した安部晋三元首相
被告の入閣を強力に推薦した菅義偉元首相
かつて被告が所属していた派閥の長二階俊博氏
そして、それらの発言を受けて考えるのは、札幌市北区・東区をはじめとする有権者たち。
被告には、『判決は納得しがたい部分もあるが、党に迷惑をかけるから受け入れる』的な言い訳ではなく、事実を明らかにしてほしい。
更にここで考えたいのは、刑が確定していなくても、「東京地裁は有罪と判断した」ということです。
事実はどうあれ、少なくとも「白」ではなく「黒に近いグレー」であるということが問題でしょう。
公権力を持つ立場の人間が、その権力と直接利害関係のある企業(個人)から献金を受け取ることの是非です。
双方が『政治献金』と言い張っても、贈収賄が横行するこの社会では認めがたいものです。
(抜け道だらけの政治資金規正法にも問題があると思いますが)
「献金の自由」とは別の次元の倫理観の問題です。
被告が感じるべき「立場上の責任」は権力を有する者が当然持つべき感覚ではないだろうか。
「非常に悪質」といわれた行為・・・意図的であれば当然だが、本人に自覚がないのだとすれば、更に大きな問題が潜在していると言わざるを得ません。
政治の劣化は、法の外にある倫理観の欠如に透けて見える気がしてなりません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます