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文学や史跡で登場するマチを旅しながら、折々、紹介することを心がけています。

「森は海の恋人」 畠山重篤著『牡蠣の森と生きる』181026

2019年10月26日 09時09分59秒 | 書評
舞根湾 もうねわん 室根山
「(舞根湾は)天国のような海」と書き、「(室根山は)山測り=やまはかり か 漁師が位置を確認し、天候を予測するための大事な山」とする。
「『森は海の恋人』の活動は室根山の植樹にはじまる」「二〇一八年で三〇年植樹したブナ、ナラなど広葉樹は五万本」「体験学習にやってきた子どもは園児から大学生まで一万人を超える」「海と川、山をひとつにつながりの自然として大切にする実践は高く評価され」(iii p)。

東日本大震災
 「過酷な津波でも海に恵みをもたらす森や川の流域は壊されず、海はうおみがえり、牡蠣養殖も復活」
 「日本全国にある大小三万五〇〇〇本もの川があり、それが森の養分をはこび海をはぐくむ」「海のミルクは、わやしの健康の源」。

海の不思議な力
 「(牡蠣をむく指にふれる水)水道水だと手が荒れるのに、なぜか海水だと荒れない」「海の不思議な力を感じる」。
 「釣りを通し、海や川の生き物について生きた勉強をした」。

「海は森の恋人」と「血ガキ」
 「森から川を通して海に運ばれる鉄分が海を豊かにする」。
 「公害が騒がれた高度成長期、森は荒れ、川も海も汚れ、赤潮を吸った」「牡蠣の身が赤くなる『血ガキ』の現象が続く」「『近頃、めしがまずしくて食欲がわかない』という牡蠣の声が聞こえてくる」。
 「森、里、川、海のつながりをたいせつにする活動が始まり」。(中央公論社 2019年)
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