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文学や史跡で登場するマチを旅しながら、折々、紹介することを心がけています。

田村剛・永山在顕・近藤直人 無名の阿寒、なぜ日本初の国立公園に240325発刊!!

2024年02月04日 09時37分19秒 | 書評
田村剛・永山在顕・近藤直人 無名の阿寒、なぜ日本初の国立公園に240325発刊!!

種市佐改氏著『阿寒国立公園の三恩人』(1984年)が、装い+“その後の追加原稿”を新たに世に出る。
 関係者は「2024年3月発刊!」と、広報を開始の段階。「国立公園誕生秘話」のコピーが力強い。

    「不慮の事故で片足を失いながらも国立公園創設の信念を貫いた」=田村 剛
 「剛毅な性格で人心を束ね“ぼっけもん”の心意気で阿寒の道を拓いた」=永山在顕
      「樹を育み、阿寒を発信し、北海道観光の育ての親となった」=近藤直人

「+(プラス)」には三本の原稿をまとめる。 
 松橋宗和「旅と観光には思いやりの心が流れているんです」
 塩 博文「『阿寒公立公園物語』のその後」
 佐藤宥紹「前田正名 森に神々宿る“観る山”論の脈絡と水脈」

 発行は 
 クスリ凸凹旅行舎 http://dekoboko.biz/ 代表 塩 博文
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「人生の始まりに私がしっかりと付き添ったように・・・・・」 言葉の現在地「手紙~親愛なる子どもたちへ~」道新231204

2023年12月05日 09時50分45秒 | 書評
 「人生の始まりに私がしっかりと付き添ったように・・・・・」 言葉の現在地「手紙~親愛なる子どもたちへ~」道新231204

「あなたの人生の始まりに私がしっかりと付き添ったように、私の人生の終わりに少しだけ付き添ってほしい」。
年老いた親が愛する子にむけて書いた詩。
「手紙~親愛なる子どもたちへ~」という歌があるのだそうだ。

『北海道新聞』(4面)は2023年12月4日掲載された「言葉の現在地」で特集している。
詩の原作者は不明。ポルトガル語で書かれ、ITで世界中の共感を集めたという。
熊本県在住のシングソングライターが作曲したが、ポルトガル語の詩を日本語に翻訳したのは歌手にして作曲者の友人であるという。

新聞には「日本著作権協会」の掲載許可番号を付して引用している。
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工業製塩の特質、喪失した点 平島裕正著『塩の道』750120―前―

2023年11月15日 09時11分23秒 | 書評
 工業製塩の特質、喪失した点 平島裕正著『塩の道』750120―前―

 工業製塩が出回って、塩化ナトリウムの純度が99%には、どのような特質と喪失し点があるか。
 島裕正著『塩の道』(講談社)の152‐154ページで問題提起している。
 自然塩・天然塩に含まれるマグネシウム、カリウム、カルシュウムが含まれず、旨味・使用勝手に不具合があるそうだ。

 1)漬物を作るのにも、工業製塩では上手く漬からない。
  a)なぜなら、塩が容器の底に沈み。漬物素材にうまく混じらない。
  d)以前の塩には適度な<シメリ気>があったから、たとえばダイコンなどに塩が<ヘバリ>付き、モノと物との間に溜まって、それぞれの素材にしみこむのだ。
  c)従来の塩なら、素材に浸透圧が加わって、甘みも出たが今の塩は単純にピリピリ辛い味しかしない。本来の漬物の旨味&甘みでは、ない!!。

 2)対策として、「使い方」を考えること。
  D)塩を漬けようとする野菜に塩をまぶしつけ、
  E)以前よりも少し多めに塩を入れるのみならず、
  F)目安として食塩の九に対して化学調味料を一の割合ぐらいに添加。そうしておかないと、<旨い漬物>にはならぬ、と。

 3)失ったモノ。それは漬物の旨味、甘味のみではない。

 その点は、次回として添付の掲載図は、能登製塩というところがアップしている「塩100グラム中の成文」をネット記事で検索。
 「商品名」「原材料」「種別」「製法」「食塩相当量」「ナトリウム」「マグネシウム」「カリウム」「カルシウム」の含有量を、表で詠みその一部を図化した。
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高い意欲 免疫機能維持 メンタルケア&意見発信 老化予防三カ条231106『釧路新聞』

2023年11月13日 03時44分07秒 | 書評
 アジアは世界の成長センター。そのように申すそうで。
 放送大学。「SDGs下のアジア産業論(’23)」の6th=「第6回 アジア経済の現状と課題」を聴いたようで。
 授業主題は次のようになっていた。

 「国民経済計算の基礎となる議論する」
 「それを基に、アジア各国の国民経済計算、貿易、金融などを含むマクロ経済の比較分析を行い、アジアの現状と課題を明らかにし、将来を予測する」
 「アジア諸国の課題として、高齢化、所得格差、人口ボーナスの減少などを説明し、課題を克服する経済政策を探る」

 そこで「高齢化社会」「高齢社会」「超高齢社会」の説明。そして、「アジアは世界の成長センター」で、核が日本、中国、そしてASEANに移行、と。
 その日本でこれから必要、不可欠なこと。
 精神科医の和田茂樹氏の講演が、市内であった。釧路市内を中心に配布する紙面の一面に掲載。

 「50歳台から意欲の低下から心身の衰えが始まり、70台で体が動かなくなる事態に陥る」
 「意欲の老化を予防することが一番大事」と、ここは「老化予防 意欲がカギ」の<見出し>に結節。
 「継続した運動や勉強の重要性だけではなく、意見を発信すること、自身と異なる考え方の本を読む」など、挑戦や実験を続ける。高い意欲>をもって」

 「癌発生の原因は免疫機能を下げるストレス」「心の健康が体の健康に直結」「日本人は心のケアを軽視しすぎる」
 メンタルヘルスの重要性を指摘しつつ、「固定された価値観にとらわれることなく柔軟に生きる選択肢をすすめる」と。
 最後に、質疑に応えたとある。

 介護関係者が医療関係者との乖離=かいりなどの実情から介護現場の在り方を尋ねられ。
 「大事なのは、入所者の自己決定権があるかどうか」「医師よりも長期間現場を見ている皆さんの意見が反映されるべき」と回答。
 会場から自然と拍手が湧いた。(写真=『釧路新聞』 231106 一面 鉾之原頌吾記者)

 高い意欲 免疫機能維持 メンタルケア&意見発信 老化予防三カ条231106『釧路新聞』
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先師口傳の疑問&ズレがちょんちょん 唯円著『歎異抄』文献学的校合821205

2023年09月25日 09時20分30秒 | 書評
 問いに答える形で唯円著『歎異抄』について、3点。

 1)「先師口傳」の疑問
  「(唯円が)親鸞から直接自分だけが聞いたというような印象を受けさせる」は「非常に抵抗を感じる」
 2)「耳の底に留むる所、これを注す」
  「親鸞が亡くなってから二十以後ですね」「そういうことがどの程度信用できるか問題です」。
 3)「(親鸞が書いた)いろいろな書物とピタっと重なる思想を説いているか」
  「合わせてみると重ならないものがちょんちょんと、いくつも出てくる」「第一資料としては使えない」。

 石田瑞麿著「親鸞とその著述」(国立教育会館編集『歴史を動かした人びと』 教養講座シリーズ43 1988年)所収 77p
 先師口傳の疑問&ズレがちょんちょん 唯円著『歎異抄』文献学的校合821205
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鎌倉新仏教に三段階&三課題 高木豊述「日蓮―鎌倉仏教の諸問題」881215

2023年09月01日 09時39分13秒 | 書評
 鎌倉新仏教に三段階&三課題 高木豊述「日蓮―鎌倉仏教の諸問題」881215
 
 鎌倉新仏教に三段階
 1)法然・栄西、2)親鸞・道元、3)日蓮・一遍。
 それぞれに共有する<時代認識>を背負っていると、説明を始める。

 その共有する時代認識と空間認識をこれまた三課題として示す。
 4)「片州濁世」や「末代辺国」と表現する「末法思想」の時代。
 5)修行僧らが「闘諍堅固(とうじょうけんご) 互いに自説を主張して譲らず、争いが盛んな状態」に、武士社会に根強い「無常観」の広がり。
 6)天竺=インド、震旦=中国、本朝=日本と伝承する「(仏教的)辺土=辺境」の意識。

 そこに親鸞=専修念仏、道元=只管打座、日蓮=唱題目の信仰を提示。
 それはインド発仏教とは、ある意味、異質ともいえる哲理・教学・思想を樹立した、と。
 ここで二話構成の第一話が結ばれる。第二話は「人間の肯定」に始まり「日蓮とその時代」。

 立正大学文学部教授でのち、立正大学副学長を務めた高木豊氏「日蓮―鎌倉仏教の諸問題」(国立教育会館編『教養講座シリーズ 43』 1982年12月初版)から。
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洋の東西を統合する新たな文明の創造 竹村牧男著『鈴木大拙 願行に生きる 上』

2023年07月20日 08時36分48秒 | 書評
 洋の東西を統合する新たな文明の創造 竹村牧男著『鈴木大拙 願行に生きる 上』
 
 サブタイトルに「その生涯と西田幾多郎との交流」とある。
 鈴木大拙&西田幾多郎。ともに海外ではすこぶる著名な、本邦を代表する哲学者。
 同じく現在の金沢市で生まれ、その生年も1870年と同年。17歳の時、旧制金沢中学校で、出会うのだそうだ。

 冒頭、著者の竹村牧夫氏は、「日本文化に与えた禅の影響を海外に紹介」と鈴木を紹介。
 続けて二人の業績を、次のように整理。すこぶる興味深い。
 「西洋の二元対立的な世界観に対して、東洋の主客分裂以前から出発する世界観」。
 「(西洋の)父性的な文化に対する(東洋の)母性的な文化の特質を指摘」。
 「(鈴木は)東西を統合する新たな文明の創造を訴えた」=()の注はいずれも筆者。

 R2.=nhkラジオ第二放送で毎月第二日曜日午前に放送。本書はそのテキスト。
 2022年度放送の『唯識』に対比し、理解しやすい内容となっている。そうではないか。
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8ミリカメラからの中国 佐藤憲正著『中国ファインダーのぞ記』(1985年 自費出版)

2023年06月29日 12時04分12秒 | 書評
 8ミリカメラからの中国 佐藤憲正著『中国ファインダーのぞ記』(1985年 自費出版)

 1982年10月末から同11月初旬にかけ旅した中国。
 「香港」「広州」「成都」「重慶」「武漢」「宣昌」「西陵峡」「丘陽と洞庭湖」「広州と仙山と」と紹介される。
 「あと書きに代えて」では「行く先々の見聞や感想が中心」としつつも、「その土地の歴史や人物の略伝、それに自分の思い出などもからませ」と、続ける。

 出版舎に務めて定年退職後、橋本義夫氏が主宰する「ふだん記」とする結社の「文友」として参加した。
 「下手でもよい書こう」がモットーで、その呼びかけが「どれほど気楽に筆をもたせてくれたことか」。そう、受け止めていた。
 「橋本義夫 ふだん記」と入力するに、「自分史の先駆的な試みである「ふだん記(ぎ)運動」の理論的指導者」とヒットする。

 著者について幼児から、聴かされてきた。「憲正は中支に派遣された、南支に行った人はマラリアで苦しんだ」。著者の葉は、筆者にとっては祖母の弁であった。
 本書を通じて応召暦をみるに、次の三点がある。「昭和17年8月 応召 兵役に服す」
 「昭和19年3月 中国(無錫)に渡る」「昭和20年8月 中国江蘇州にて終戦」「昭和21年1月 福音」。

 著者にはもう一冊、『自分史』の出版があったことになる。
 ともかく「千島に派遣されることになっていたが、なぜか中止命令が出て、乗船しなかった」。
 後世に知る。昭和19年3月16日16時。中部千島得撫島にむけ釧路港を出航した日連丸ほか三隻は、港外で待機中の米軍潜水艦に襲われた。

 日連丸は釧路郡大字昆布森村沖で沈没する。「厚岸沖89キロの洋上」とされ、生存者は43名。
 遭難者の遺体は厚岸・正行寺、筑紫恋(つくしこい)や大黒島(だいこくじま)、昆布森村(こんぶもりむら)の海岸のほか、はるか東北地方沿岸にも漂着。
 派遣先変更がなければ、この4隻中に乗船していた可能性はきわめて高い。事件は承知していたが、そのことを著者に伝えた記憶はない。
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先人の経験や知識+名著で読書の楽しさ&メリット 生方正の<読書理由や読書術>230315

2023年04月08日 09時52分59秒 | 書評
 先人の経験や知識+名著で読書の楽しさ&メリット 生方正の<読書理由や読書術>230315

「読書はいいことづくし。読めば読むだけメリットがあります」と語る生活コスト削減コンサルタント。
本を読む理由や読書術を語る中で、次の三点を示している。

1)本を読むことが先人の経験や知識を効率よく学ぶことができる手段
2)成功者から学ぶことのが一番の近道。
3)名著から読み、読書の楽しさ&メリットを実感して、本を読むハードルを下げる

そこのところを詳述してみる。「先人の経験や知識を効率よく学ぶ」では、
4)直接的に利のある情報を得ることができる
5)本を読むことで正しい言葉の使い方や表現方法を吸収
6)、知らない言葉に出会った時は、その言葉を理解することで、語彙力を高める、
7)豊富な語彙力や知識は、人間関係の構築にも役立つ。

いかがであろう。ほぼ2851字の文から、主要な要旨を308字に要約してみた。

生活コスト削減コンサルタントの生方正氏が「本を読む理由や読書術について」を語る記事を読ませてもらった。
題して「“積ん読”はお金のムダ! 資産2億円のお金のプロが実践する『“積ん読”』なくす」読書術」。そうしたタイトルが付されている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2dca4fe6100bdf685b5babad06926529876bdaa8  
もちろん、全文を読んでみることが<おすすめ>。ちなみに斎藤 次郎著『なぜ、本を読むのか―体験的読書論』(岩波ブックレット 1994年2月1日=掲載写真)もあるが
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「多様性や共生体感」230227 地域は成熟できるや230303.

2023年03月04日 10時35分19秒 | 書評
  「多様性や共生体感」230227 地域は成熟できるや230303.

 2023年03月01日。市内を中心に配布される紙面のトップは、次の見出しで飾られた。
 「多様性や共生体感」「都市部企業モニターツアー」「阿寒湖温泉」  「アイヌ文化を学ぶ」。 
 催事では阿寒アイヌコンサルン理事長と、モニターツアーの開発者の談話が掲載されている。

 ここでは、その二者の発言に注目しておく。最初は阿寒アイヌコンサルン理事長の講話要旨。
 「アイヌ民族文化の価値観、信仰などについて具体例を挙げながらアイヌの世界観を紹介」。
 当人の発言で「『世界には多種多様に異なる民族が存在している』。『伝統や文化を正しく理解して尊重し、互いに違いを認めあうことが大切』と共生の重要性を訴えた」。

 注目する二人の発言の紹介。次はモニターツアーの開発者の談話。
 「アイヌ民族文化が伝承され、前田一歩園財団をはじめとする地域の人々が自然を守るこの地域は、多様性や共生を考えるにはうってつけの地域」、とし。
 「次年度以降も市とワ―ケーションの推進に取り組み、パーソナル単独でも企業研修を展開できるようにしていきたい」。
 そう括ったと、記事は結んでいる。

 この催事の主宰は、市内で委託業に従事する会社。東京から派遣された コンサルタントが企画している。
 阿寒湖温泉で首都圏の「人材サービスやIT,建築業など5社から7人」が参加したようだ。
 先に企画された「観光立国ショーケース」。そのなかで阿寒湖畔の意味・意義づけに「カムイの休日」とするコピーがあった。

 「この企画と補助制度は、『地元発』のものではない」。瞬時にひらめいた。
 地元の役人が、「「カムイの休日」と表現するなど、考えられなかった。
 それよりさき児童文学者が「自然保護には、必ず<神>を設定する必要がある」。この論にも、地元で注目するヒトは少なかった。

 「多様性や共生体感」、「前田一歩園財団をはじめとする地域の人々が自然を守る」の観点は、少しずつは広まってきているかも知れぬ。
 が、市民の目線は「企業誘致と外部投資の対象地」に<血まなこ>ではないか。

 「多様性や共生体感」、「前田一歩園財団」も、外からの指摘=「風の情報」を待ってはいけない。
 「土の情報」= マチ中から発信する、市民の<含み資産>で説き明かしたい。
 ここに申す<含み資産>が豊富化、富裕化すると、地域はおのずから<自信>をもてるのではないか。

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未利用資源アメマス 翔洋高生がカマボコ開発221212

2022年12月15日 10時25分48秒 | 書評
 未利用資源アメマス 翔洋高生がカマボコ開発221212
 
 翔洋高は北海道厚岸翔洋高等学校のこと。旧北海道厚岸水産学校を前身にする後期中等教育機関。
 生徒2名が漁業で混獲するアメマスを「揚げかまぼこ」全4種を考案し、うち3種がアメマスであった、という。
 『北海道新聞』夕刊が3面で報じていた。
 
 アメマス。そう言えば、川釣り魚の対象となった時代があった。いまでもそうかもしれない。
 それが海で混獲しているわけだ。豊富な海洋性資源に恵まれた北海道では、淡水魚を食資源として依存する文化も習慣も希薄。
 山の奥ふかい地点の温泉ホテルでも、「お造り」には決まって、マグロが供される。

 「混獲」。それも知見ながら、生活のなかで食生活の対象となっていなかった、アメマス。
 それを「揚げカマボコ」で動物性たんぱく質の補完素材に活用するとは。話題になっておかしくない。むしろ、遅すぎたのかも。
 「タマネギ」「紅しょうが」など、「甘みを広がり食欲のアクセント」にある素材を加えて、「<味そ>による味付けも」。
 
 ほかに未利用資源の「ムロランギンボ Pholidapus dybowskii 北海道で刺し網などでとれる 魚種」にも「紅しょうが」を入れた試作品も作った。
 担当した二人は海洋資源化生産コースの平井秀太(3年)、箭内廉三(2年)の男子生徒二人。
 試作品は北海道水産クラブ研究発表会で優秀賞をうけた。

 試作者の談。
 「味が良くても食感が悪かったり、逆に塩分が薄い、甘みがないなど試作がたいへんだった」などと、紹介されている。
 『他移動新聞』(夕刊 3面)で報じられた、22年12月12日号。

 
 ちなみにアメマス(雨鱒、学名:Salvelinus leucomaenis leucomaenis)。
 本種はサケ科サケ亜科イワナ属の魚。
 ユーラシア大陸東端、日本での自然分布は日本海側(山形県以北)太平洋側(千葉県以北)。 イワナを亜種で分類するならば、基亜種となる。
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XML 転識得智 <誤びょう>を質的に転換 『草枕』冒頭の一節から221210

2022年12月12日 10時04分18秒 | 書評
​​ なにかと<誤謬 ごびょう>の多い第八識を転じて、本質を瞬時に、しかも真正に了知する智慧を獲得。
 そこを「転識得智 てんしきとくち」と定義するらしい。

 「能変する作用をもつ第八識に依存する状況からの脱却が求められる」と。
 転識得智 誤びょうを質的に改造して、自己と世界の本質を瞬時に、しかも真正に了知する智慧を獲得。
 そう説明している。

 漱石著『草枕』冒頭の後段は、「とかく人の世は住みにくい」で、受け止められる。
 「怨憎会苦 おんぞうえく」とは申すも、要は「<嫌な奴には良く会う>の苦しみ」。

 そこで「住みにくさが高じる」と「安い所(家賃の高低ではなく)=住み易い所へと引き越したくなる」。
 が、さりとて「どこへ行っても住みにくい」。
 そのように否応なく、気づかされることになる、と。

 第六識=意識の世界で、「住みにくい」とか「住み易いところがあるはず」と感じ、
 第七識=自己中心の世界で、「そこへ転居してみようや」と行動し、
 第八識=やっぱり、いずこも同じと判読するか。
 
 『草枕』は「いずこも同じ」と気が付いたところで、三点の方向に転換するのでは。
 1)詩が生まれる、2)画が出来る。
 注目するべきや3)「やはり向こう三軒両隣にちらちらするただの人」がいる現実(126p)。
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 「智に働けば・・・・」。 前五識と第六意識 多川俊映著「唯識 心の深層」ー上ー

2022年12月08日 11時24分32秒 | 書評
 「智に働けば・・・・」。 前五識と第六意識 多川俊映著「唯識 心の深層」ー上ー
 夏目漱石作『草枕』の冒頭部分であることはよく知られている。
 多川俊映著『唯識 心の深層をさぐる」には、この部分がしばしば、引用されているのだ。
 
 98ページには「住みにくい」まで引き、以下のように述べる。
 「(人間の)知は理屈(あるいは屁理屈)となっていよいよ角がたち、同時に好悪の感情は制御不能となって落ち着くところを知らない」
かく承けて「そうした無様仕儀もまた、他ならぬ私たちの第六意識の働きです」と、結ぶ。

 人間は世の人間模様を、目で確かめ、耳でウワサと聞き、さまざまな情報に接する、
 目、耳、鼻、舌、触感で得た情報=前五識はたちまち脳裏に達して「智に働けば角が立つ」「情に棹させば流される」「維持を通せば窮屈だ」。
 とどのツマリが「とかくに人の世は住みにくい」。と、以上のようになる、のだと。

 次ペーjでは「人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない」以下が、紹介される。
 この部分については、「『ただの人』同士の社会に、人間の知・情・意つまりそれぞれの第6意識が硬軟さまざまに関与している。
 そのように受け止めている世界があるのだ。

 本章のむすびに、100ページに記載の次の点。
 「第六識は自己そのものといえるが、(だからといって)自己のすべてではないというのが、唯識仏教の人間観です」とする。
 では、その「自己のすべてではない」の先には、なにがあるのか。

 著者は申す。「前五識と第六意識は表面心」「第七末那識と第八阿頼耶識は深層心」(86p)としたあとに述べる。
 「第八阿頼耶識こそ『本識(根本の識体)で、第八識こそ自己そのもの」ということなのだ。
 そのうえで、ここの部分の極めつけ。それは「第八識は心の深層領域で、意識下の自覚の及ばぬ世界です」(100p)。
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前五識、六識と七識、八識  多川俊映著『唯識 心の深層をさぐる』日本放送協会出版。

2022年11月14日 19時27分11秒 | 書評
前五識、六識と七識、八識  多川俊映著『唯識 心の深層をさぐる』日本放送協会出版。

東洋思想に「唯識 ゆいしき」なる思想体系があるらしかった。
 「らしかった」とするは、子どもの頃に聞かされたことである。
 「末那識 まなしき」というのがあって、さえらに心の奥底に「阿頼耶識 あらやしき」なる思想が存在する。

 大正6年生まれの親父の酒をくみかわしながらの談義であった。
 2017年に横山紘一著『唯識 仏教的深層心』なる本から読み始めてみた。
 第七末那識=母性本能、第八阿頼耶識=遺伝子相続。わが子を思う母親の表層心理と、同じく深層心理を言い当てた箇所。そこだけは今も、鮮明に記憶してる。

 最近、多川俊映著『唯識 心の震度をさぐる―上―』を読んでいる。両書にはまったく、趣をことにする点が感じられた。
 「年間12回 毎回30分」。ラジオ番組の多川著『唯識』と、「年間12回 毎回一時間」の横山『唯識』。

 所要の時間に倍の違いがあるだけではなく、論点の構成も大きく異なるの感がある。
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法隆寺・法相宗・唯識 社寺・仏閣、造形の背後にある意味221103

2022年11月04日 17時09分20秒 | 書評
  法隆寺・法相宗・唯識 社寺・仏閣、造形の背後にある意味221103

 この夏、東京・浅草の浅草寺を訪れた。本堂にすすみ<二拍二礼>の拝礼をしている方が多くて、驚いた。
 神社・仏閣と申すと、メディアは優美にして秀麗な堂宇・建造物を紹介する。
  元は天台宗寺院、今や聖観音宗の本山で<二拍二礼>の礼に、不思議なモノを感じる。
 庶民は堂宇・建造物が体現する思想・哲学にも、堂宇・建造物が示す形のもたらす意味については、疎いようだ。

 最近、「唯識 ゆいしき」の意味するところを「すべてを心の要素に還元し」と教えてもらった。その次の句を記憶出来ずに居た。
 しかし、ようやく「心の問題として捉える」(多川俊英著『唯識 心の深層をさぐる』(NHK宗教の時間 日本放送出版協会 2022年)と記憶できるようになった。

 本邦では唯識→法相宗→法隆寺→元興寺→興福寺の系譜をたどる、ようだ。
 高校時代、「南都六宗」の順番を「律・華厳・法相・誠実・三論・倶舎」と今に記憶していた。
 
 ネットで読む限り、その順番はマチマチで表出する。多川著書で判明する点は、まず2点。
 法相宗=唯識、三論=「空」思想。倶舎=部派仏教の一にして「説一切有部」。
 「三論=空」は当該書の27ページ、「倶舎=部派仏教の一にして『説一切有部』」は43pに述べる。

 因みに。南都六宗の現在の系譜。
 律→戒律の研究と実践→唐招提寺。
 法相宗→唯識→興福寺
 倶舎宗→部派仏教の一にして「説一切有部」→宗派として現存せず東大寺は華厳宗、興福寺は法相宗。
 三論宗→世界の姿に実体は存在しない「空」→大安寺・元興寺
 成実宗→『成実論」を探求→大安寺・元興寺で三論宗に付随する現状。
 華厳宗→華厳経に絶対的に帰依する→東大寺。
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